【季節の薬膳 自然に寄り添う食養生 Vol.6 啓蟄】〜啓蟄は眠っていた虫も目覚める季節

皆さん、こんにちは。国際中医師、国際中医薬膳師の吉田 美枝子です。
食べるだけの薬膳教室を主宰しています。

前回の自然に寄り添う食養生の5回目をお読みいただきありがとうございました。
今回は来る啓蟄の時期の養生のお話をしたいと思います。
啓蟄とは二十四節季で毎年3月6日前後から始まる2週間のことです。

 

【啓蟄は眠っていた虫も目覚める季節】

1月の寒くて乾いた空気とはガラリと変わり、2月後半から雨が増えて春らしい空気になってきましたね。
昔の人は啓蟄というと必ず雷もセットで考えていました。
気温が温かくなり地面が温められ地中の水分が水蒸気となって空中に蒸発し、多くの雲を形成して雷が起きやすいと考えたからだそうです。

雷が鳴ると今まで地面の下で冬眠していた虫が目覚め、ムズムズと活動し始めます。
少し童話のようなストーリーですね。
虫と同様に病原菌も活発に活動してきます。
季節の変わり目の風邪やインフルエンザなどに注意しましょう。

また、食中毒も起こりやすくなってきます。
寒い冬の間は常温保管していた食べ物も、気温が上がるにつれてそのままでは傷みやすくなる時期です。
食べ物の保管方法も気を付けて切り替えていきましょう。

 

【啓蟄の時期は人間の体も目覚めさせましょう】

地中にいた虫が目覚めるなら地上にいる人間は?
人間も身体を目覚めさせるために緩やかな運動を取り入れていきましょう。
いきなり激しい運動は気を消耗させてしまいます。
散歩、ジョギング、日差しを浴びて太陽の力と綺麗な空気を身体に取り入れるハイキングもいいですね。
また太極拳など身体が温まってじわっと汗をかくイメージで運動を取り入れていきましょう。

 

【啓蟄の時期食養生。大根の皮は捨てないで!】

和食を丁寧に作るとき、大根の皮は厚めにむいて下ごしらえをしますね。
大根の皮には辛味があり、中医学で言うと辛味は病毒に対抗する力があります。

大根の皮には大根の中心部分よりも痰を溶かす効果が強いので、咳や痰の多い時は皮は捨てずにいただきましょう。

それに対して大根の中心部は体に潤いをもたらし、渇きを止めます。
しかし必要以上に食べすぎるとむくみにつながります。

外側にある大根の皮は痰を溶かし、咳を止め、むくみ解消につながり風邪の予防にも役立ち……。
中心部は体に潤いを与え、渇きを止めますが食べすぎるとむくみにつながる……。

まるで陰と陽がなければ存在出来ないように、大根の皮と中身も反対の性質を持ちながらお互いがいなければ存在できないのです。
面白いですね……。
こういうところが中医学や薬膳を勉強していて楽しいなぁと思うところです。

また大根は消化不良にもよいので、季節の変わり目の胃腸の不調で膨満感を感じたらいただきたい食材です。

啓蟄が来たら春はもうそこまでやってきています。
冬の間静かに眠っていた身体と心を目覚めさせていきましょう。

吉田食堂主宰
https://kawasaki-yakuzen.wixsite.com/yoshida-shokudo

吉田 美枝子

 

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