ココロセラピストが語る! 中高年ひきこもり61.3万人だって!?~これを期にみんなで考え直そう!~

引きこもり

ひきこもりの調査について思うこと

最近(2019年3月現在)、内閣府が、初で中高年のひきこもりの調査をしたようですね。
今までは若年ひきこもりしか調査していなかったとのことで、世間は逆にそっちに驚いているようです。

僕自身も、仕事柄ひきこもりについては、それなりに勉強もして来ましたし、考えてもみました。
ただ、「え? 今まで調査してなかったの?」と、いまさら言える立場ではないことも自覚しています。

というのも政府ももちろん大問題なのですが、僕たちも『ひきこもり』という言葉は今更知らないとは言えないくらい頭の中に叩きこまれている言葉ですし、メンタルヘルスに携わらない人たちにとっても、決して他人事ではない問題だったはずです。

たとえば『独居老人』とか『孤独死』という言葉だって僕たちは知っていますし、社会問題になっていますよね。
言葉の定義の問題もあるのかもしれませんが、結局のところ、ひきこもりというのは、家から出られない事情がある人を指すのであれば、ひきこもりは決して若い人たちだけの問題ではないのかなとも思えます。

なので、他人を叩いてばかりいても仕方がないので、反省の意もこめて改めて、ひきこもりについてみんなで考え直せたらと思っています。

 

ひきこもりの定義や思い込みを考える

厚労省のサイトで調べると『ひきこもり』というのは、仕事や学校に行かず、かつ家族以外との交流が殆どなく、6か月以上自宅にひきこもっている状態のことだそうです。

定義は便宜上大事なのかなとは思います。
ただ、人間は思い込みで生きている面もあります。
なので「なるほど。じゃあ、これに該当しなければひきこもりじゃないってことだね」と思ってしまっても問題なのかなと思うのです。

たとえば、今回の調査で61.3万人の人が、ひきこもりに該当しているわけですよね。
では、この61.3万人をどうにかしたらひきこもりは本当にいなくなるのか、という問題が浮上してきます。

だって、今までひきこもりを若年者オンリーで考えていたわけですが、実際は若者以外にもひきこもっている人たちがたくさんいることがわかって、改めて驚いているわけです。

引きこもり

ひきこもりは条件が「6か月以上」となっていますが、ここがまた曲者です。
おおよそ、ということではあると思いますが、ここにフォーカスしすぎると大きく大事な見落としをしてしまう気がするのです。

何を言いたいかと言うと「5か月、自宅から出られる状況ではなかった」という人の場合、予備群とは思われるかもしれませんが、予備群は予備群であり、ひきこもりには該当しないですよね。

「あとひと月、ひきこもっていたら、僕、ひきこもり認定されちゃうよ。今ならまだレッテルを貼られないから、明日から社会復帰しよう!」ってなるかというと、ならないですよね。
そもそも、そんなに簡単に解決するのであれば、ひきこもらないと思うのです。

ひきこもりは医学用語ではありません。
ひきこもっている人の総称です。
ひきこもりというと「ひきこもっている人」というイメージですが、「ひきこもらずを得ない状況の人」と言った方がしっくりきませんか。

定義も大事なのですが、これを期に、各自「ひきこもりってなんだろう?」と改めて考えてみると、違った視点で何かが見えてくるかもしれません。