免疫力、運気、美肌・アンチエイジングに効果を発揮!「家庭薬膳」で心身ともにHappyに!! 薬膳料理研究家・谷口ももよさんインタビュー

谷口ももよさん

【薬膳とは自分の体に耳を傾け、自然の恵みに感謝してバランスよく食べる、自然と共存する食事法】

「美味しく、楽しく、美しく」をテーマに、著書、講演、スクール運営などを通して、家庭薬膳料理の素晴らしさを伝え続けている、薬膳料理研究家の谷口ももよさん。

薬膳料理の研究を始めたきっかけや、薬膳の魅力についてお話を伺いました。

—— 薬膳の研究を始めたきっかけを教えてください。

谷口ももよさん:
私はもともと、遺伝的な不整脈を抱えていました。大学卒業後の広告代理店勤務時代には、ストレスフルだったことから、初めて心臓発作のような症状も経験しました。
有名な病院にも駆けつけたのですが、不調の原因はわからず、「ストレスでしょう」と言われて安定剤を処方されるだけでした。しかもその薬がさらなる症状につながってしまったため、薬にも頼れないという状態でした。
結婚して退職後、第二子を出産してまもなく、今度は得体のしれないめまいに数日悩まされたため、病院で精密検査を受けましたが、やはり原因不明でした。
赤ちゃん二人を抱えた私は「もし、何かあったらこの子たちはどうなるの」と、すごく不安が募ると同時に、一念発起して、「よし、自分の身体は自分で治そう」と思い立ったのです。そして、食と体づくりでリサーチしまして、白羽の矢を立てたのが薬膳だったのです。

谷口ももよさん

—— 薬膳のどこに魅力を感じたのですか?

谷口ももよさん:
薬膳は中医学に基づく食養生なのですが、「自然からの恵みをバランスよく食べる」ことを大切にしています。
そのため、基本的にはお野菜だけでなく肉や魚も摂るようにします。私自身、どちらの料理も好きでしたので、「無理しないで続けられる食養生だな」と感じたことが大きかったですね。ベジタリアンの人には「ベジ薬膳」という提案をしていまして、要はその人に合ったフレキシブルな食養生ができることが大きな魅力ですね。
また、いちばん誤解されやすい部分ですが、松の実、クコの実他、生薬(中薬)と呼ばれる食材の活用ばかりが薬膳ではない、ということも知りました。
もちろん、特定の病気を治すなら必要な薬効生薬を摂ります。しかし、一般の人が未病(病気を未然に防ぐ)目的や、私のように体づくり、免疫力アップなど、心身の健康維持や体質改善のために行うのであれば、スパーで売られている食材のすべてを、家庭薬膳に応用できるのです。
例えば、普通ならゴミ箱に直行してしまうミカンの皮とかでも、実は生薬なのです!「感謝の気持ちを込めて自然に沿った食養生をする」のが薬膳の考え方であり、その部分にもとても共感できるものがありました。