インド・アーユルヴェーダ留学記その2一路、スピリチュアルな国インドへ

人生とは不思議なもので、それまでインドに行くつもりが全くなかった私が、インドにいく事になったのは、母の幼馴染のかつての部下たちが、アーユルヴェーダの本場であるケララ州に沢山住んでいるという話を聞いてしまったからでした。

ポジティブな面でインドを語ると、ヨガ、アーユルヴェーダ、仙人、瞑想、賢者、等々・・・・・・。
スピリチュアルが大好きな人にとっては、一生のうち一度は訪れてみたいと思う「人生感ががらりと変わる、不思議なものに出会える国」でしょう。
確かに、ガンジス河やヒマラヤの近くにまで行けば、それなりにスピリチュアルな体験が出来るのかもしれません・・・・・・が、私が経験したインドでは仙人に出会うどころか、金銭欲丸出しの人やご都合主義の人ばかり(まあ中には良い人もいましたが)。

以前、誰かの文章で、「たとえば、反対車線から車が走ってこないというような絶対にありえないことを除いて、常識というものは基本無い」という文章を読んで、
「いやー、それは違うよ。私が3か月滞在した南インドでは当たり前のように反対車線から車が入ってきたから、それすら常識としてインドでは通じないのよ。」
と思わずつぶやいてしまったことがありましたが、それぐらい私たちにとって絶対にありえないことが、あり得る国がインドだったのです。

それにしても、なんでこんな国に子供たちを連れて行ってしまったの? と思われる方もいらっしゃることでしょう。
当の私も、人生でインドを訪れる日が来るとは夢にも思っていませんでしたから・・・・・・。

人生とは不思議なもので、それまでインドに行くつもりが全くなかった私が、インドにいく事になったのは、母の幼馴染のかつての部下たちが、アーユルヴェーダの本場であるケララ州に沢山住んでいるという話を聞いてしまったからでした。

そして、ここから私の人生の歯車が違う方向へ回り始めたのでした。
もちろん本場で学んでみたいという想いはずっと抱いてはいましたが、清潔ではないし、混沌としているし、その上、治安が悪いしの3セットの国でしたから、行きたくても行けないでしょうと思っていました。

しかし、インドに強力なコネがあり、現地の様子がわかると知ってしまったら、もしかして安全に行けるかも?!と考えを変えてしまったのです。
そこでまずは母を説得して、それから、母からインド行に関してご協力を頂けないかを幼馴染に頼んでもらったのです。

「子供を連れてインドに留学するのかい? いやー君たち親子には参ったな・・・・・・。本気で行くつもり?」
と再三、念を押されたのですが、行くチャンスは今しかない。
それも、この方のご協力が得られる時しかない無い!と思っていたので、気持ちは変わらない事を伝えて、ご協力して頂くことになりました。(何せ、母と同じ年の70才。いつまでご健在でいていただけるかの保証がありません。)

この母の幼馴染は、手ごわいアラブ人とユダヤ人を相手に50年近くもアラブの地で大きな仕事をしてきた人。
そのうえ、アメリカの連邦銀行に立ち寄れば、その場で講演を頼まれるほどの人。
それを良く知る私は、いくらいい加減なインド人といえども、このボスの言う事を聞かないわけにはいかないだろうと踏んだのです。

そんな訳で、実際にインドへ旅立つことになる遥か7か月も前の2014年の1月から、紹介していただいたアラブに住むインド人のバシールさんとメールで連絡を取り始めたのでした。
ボスからの命令で、バシールさんは私の為に有名なアーユルヴェーダの学校の紹介から、住む場所の選定までしてくださいました。
とはいえ、実際に現地でサポートしてくれたのはインドに住む息子のイシャム君と、当時の同僚のシェリフご夫妻でした。
(私が通ったアーユルヴェーダの学校に、日本人の現地コーディーネーターがいたことを後から知る事となりましたが、その人の世話にならずに済んだのは、本当に幸いでした。)

さて目的地の南インドのコーチンへの到着予定は、夜の10時過ぎ。

北インド写真1

北インド写真2

日本時間で言うと夜中の1時。
子供たちは、ゆすっても、声をかけてもびくともしないほどぐっすりお休み中・・・・・・。

乗り継いだ飛行機は映画を観るモニターが付いていないし、しゃべる相手はみんな寝ているし、やる事もなくただただ飛行機から見える外の景色を眺めていました。
しかし、夜なので見えるのは漆黒の闇だけでした。

★今回の記事の続きはコチラ↓
【インド・アーユルヴェーダ留学 その3 インドの流儀】

【インド・アーユルヴェーダ留学 その4インドには3つの時間がある】

【インド・アーユルヴェーダ留学 その5 新居物件は埃だらけ】

【インド・アーユルヴェーダ留学 その6インドの流儀】

★前回の記事はコチラ↓
【インド・アーユルヴェーダ留学記 その1~インド人でいっぱい~】

 

(続く)