ピルで性交痛やカンジダ膣炎に!? ピルのデメリットも知っておこう

ピル

あなたはピルのメリットやデメリットについて知っていますか?

避妊目的で開発されたお薬のピルは、生理がちゃんとこない生理不順や生理痛がひどい月経困難症、生理前に体調不良がでる月経前症候群(PMS)の改善に役立つというメリットが注目されて、避妊目的ではなくても処方されることが増えてきました。

子宮内膜症のような婦人科の病気に対しても、ピルを使うことで症状の改善や病気の悪化予防というメリットが出やすいために、子宮内膜症ではピルを処方するパターンもよくあります。

このように、ピルには婦人科のトラブルで役立つメリットが多いので、主治医の先生と相談しながら使うことで良い結果が出ることも。

一方で、一般的なピルの副作用とは別に、ピルを服用することで、
◎カンジダ膣炎になりやすい
◎ピルを長期間使うと性交痛が起こりやすくなり、妊娠にも影響することもある

といった、思いもよらないデメリットが出てくることもあるのを知っていますか?

生理のトラブルや婦人科の病気などの改善のためにピルを使う必要があるとしても、ピルの服用で出やすいデメリットを知っておくと、トラブルが起きた時に早めに主治医の先生に相談することができ、あなたの体を守ることにつながります。

 

ピルを服用するとカンジダ膣炎になりやすい

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カンジダ菌というカビの一種が増えて炎症を起こしてしまうカンジダ膣炎は、体が弱っているときなどはだれでもかかりやすい膣炎ですからめずらしいことではありませんが、体が弱っていること以外にもかかりやすい条件のようなものがいくつかあります。

そのうちの1つが、妊娠中に女性ホルモンの量が変化すること。

ピルを服用しているときは、妊娠中と似た女性ホルモンの状態になるためカンジダ膣炎にかかりやすく、カンジダ膣炎を繰り返すパターンもあるのです。

ピルを服用中にカンジダ膣炎を繰り返す場合には、体の免疫力が上がると改善しやすいため、免疫力が下がらないようにして様子を見ることもあるようですが、症状が改善しないときには、ピルの服用を一度中止することもあります。

「ピルを服用するようになったらカンジダ膣炎になった。繰り返すようになった」というときは、ピルの影響が大きいですから、主治医の先生に相談したほうがいいことを覚えておいてください。

もう一つ、ピルを長期間使うことで出てくるデメリットは妊娠にも影響しやすいです。

 

ピルを長期間使うと性交痛が起こりやすくなる

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産婦人科医の駒形依子先生のお話では、ピルを長期間使うと膣のうるおいをキープするのに必要な女性ホルモンのエストロゲンの量が最低限におさえられてしまうため、膣がゴワゴワに硬くなりやすく、うるおいもなくなってきて、性交痛が起きやすくなってくるそうです。

妊娠を希望しているときは避妊になってしまうピルを服用していることはないと思いますが、妊娠希望をする前になにかの治療目的でピルを長年使っていると、もしかしたら性交痛が起きるようになってしまっているかもしれません。

いくら治療目的でピルを使うといっても、将来の妊娠に影響する性交痛が起きてしまっては大変です。
せっかく妊娠を希望しているのに、性交痛があったらつらいですよね。

妊娠を希望していなかったとしても、性交痛があったらパートナー同士の仲がギクシャクするようになってしまうかもしれないです。

治療目的でピルを使う場合は、性交痛のことも考えてどれくらいの期間で服用していくのかを主治医の先生と相談しながらのほうがいいでしょう。
また、性交痛が出るようになったときにはピルを続けるかどうか主治医の先生と相談したほうがいいことも覚えておくといいと思います。

 

参考
ともこレディースクリニック:http://tomoko-lc.com/index.html
駒形依子著:子宮内膜症は自分で治せる

 

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