新年度は「春バテ」に気をつけて。生活習慣を整えて、つらい春の不調を乗り切ろう。

春バテ

「春バテ」とは

特に病気ではないのに疲れやすかったり、調子が悪かったりして悩んでいませんか。中にはメンタルが安定しないということもあるかもしれません。その症状、「春バテ」の可能性が高いです。「春バテ」の症状は様々で、身体のだるさ、頭痛や肩こり、めまいや立ちくらみなどがあります。また、朝から疲労感を感じることもあります。そして、身体の症状だけでなく、イライラしたり、気分が落ち込んだりすることもあります。

「春バテ」の原因は寒暖差、そして環境の変化によるストレスです。寒暖差で自律神経が乱れやすく、不調が出やすいのです。それに加え、新年度に向けた環境の変化で心も身体も落ち着かず、安定しないのです。実は、このような不調を感じている人はとても多く、特にめずらしいことではありません。それだけ、「春バテ」になる原因が身近に潜んでいるということなのです。決して自分だけではないので、心配しないでください。

とはいえ、もうすぐ新年度。新しい環境や出会いに心が躍ります。それなのに、心身が不調で楽しめなかったら勿体ないです。そして、新しい環境で働いたり、勉強したりするのは案外パワーが必要です。存分に楽しむため、しっかり「春バテ」対策しましょう。

生活習慣と食習慣を整える

寒暖差や環境の変化に順応するためにも体力が必要です。体力が落ちると心にも影響しますので、しっかり体調を整えていきましょう。とはいえ、特別なことをする必要はありません。

まずは基本中の基本である生活習慣の見直しをしていきましょう。夜はしっかり眠って、朝はすっきり起きて活動することで体内リズムを整えていきましょう。当たり前のことではありますが案外難しいですよね。しかし、これが疎かになると、ますます疲れが抜けにくくなります。できる範囲で少しずつ改善していきましょう。

夜、しっかり眠れるよう、寝る2時間前までに入浴を済ませたり、スマホ操作やカフェインなどの刺激は避けるようにしましょう。寝る前の入浴はぬるめのお風呂(38~40℃)がおすすめです。リラックス効果が高く、安眠効果を得ることができます。また、疲労回復にも効果的です。しっかり眠ることで体調が良くなれば、気持ちもスッキリして心の不調も改善していきます。

次に、食習慣を整えましょう。偏った食事は「春バテ」の原因になります。栄養バランスの良い食事を1日3食摂りましょう。忙しいと作るのが大変ですが、「一汁一菜」を心がければOKです。「一汁一菜」とは、白米などの主食、味噌汁などの汁物、そこに一品おかずを添えた和食の原点ともいえる食スタイルです。おかずは漬物でも良いですし、おかずの代わりに味噌汁を具だくさんにすればOKです。

味噌汁は「朝の毒消し」とも言われています。これは、「朝の一杯の味噌汁は身体に良い」という意味で、それほど味噌汁の栄養がとても身体に良いということなのです。朝食を食べることで体内リズムの乱れが改善され、自律神経も整っていきます。ぜひ、朝の味噌汁から初めてみてくださいね。

身体を冷やさないようにする

いまの時期、季節のわりに寒かったり、暖かくなったと思っても風は冷たかったりします。とはいえ、服装はすでに春の装い。春のファッションって薄着がほとんどですから、気温差で身体が冷えて余計に具合が悪くなったり、風邪をひいてしまったりするのです。気温差に対応できるよう、上着やストールなどを持ち歩くようにしましょう。

例えば、トレンチコートの中にカーディガンを着ておけば寒さ対策になります。暖かいときは脱いでしまえば体温調節できます。ストールやスカーフもおすすめです。首を温めることで全身の血流が良くなり、冷えや疲れが改善されやすくまります。また、副交感神経(休息モード)も活性化され、リラックス状態に導くことができます。適度に運動するのもおすすめです。身体が温まって血の巡りが良くなります。

身体を温めることで、セロトニン(ハッピーホルモン)、ドーパミン(やる気ホルモン)の分泌が高まり、ストレス解消にもなります。ウォーキングなどの有酸素運動がおすすめですが、日常の中で気軽にできることでOKです。できるだけ階段を使ったり、歩幅を広く取って歩いたりするだけでも効果が期待できます。毎日の積み重ねが大切なので、無理のない範囲で続けてくださいね。

適度に休んで、適度に動こう

疲れやすい時期ではありますが、適度に休んで、適度に動くことを心がけましょう。休日は「寝だめ」したくなりますが、寝過ぎてしまうのも自律神経が乱れる原因になります。休みだからといって長く寝過ぎないよう気をつけてください。最長でも2時間程度の誤差にして、できるだけ普段と同じように起きることを心がけましょう。

また、休みの日でも適度に身体を動かすことが大切です。一日中ダラダラしてしまうと末梢神経の働きが鈍り、かえって疲労感が増してしまいます。スッキリした気持ちで休日明けを迎えるには、散歩やストレッチなどの適度に身体を動かすことをおすすめします。

私たちの日常って、知らぬ間に自律神経を乱す生活になってしまうことが多いです。その積み重ねで疲れや不調が出ているのです。しかし、忙しい日常の中で、そのことから目を背けていることがほとんどです。「春バテ」は、他の季節とは違う不調を通じて、私たちに自分の心と身体に向き合うきっかけを与えてくれているのかもしれませんね。

これを機に普段の生活を見直して、心と身体を大切にしていきましょう。そして、しっかり「春バテ」対策して、新年度を有意義に過ごしてくださいね。






  

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