春野菜を食べて、「春バテ」を和らげよう。タケノコ&春キャベツの味噌汁がおすすめ

春野菜

旬の野菜を食べよう

旬の食材は季節ごとに私たちの身体に必要な栄養を届けてくれます。そして、低価格で栄養価も高く、美味しい時期でもあります。ありがたいですよね。旬の食材が美味しく感じられるのは、その時期に必要な栄養素を含む食材を本能的に必要としていることを理解しているからだと言われています。

4月は寒暖差で自律神経が乱れやすく心身に不調が出やすい時期。気づいたら5月病になっていたということのないよう、日々のケアを怠らないようにしましょう。とはいえ調子が悪いと何から取りかかれば良いか、迷ってしまうこともありますよね。基本的には生活を見直すことで不調を和らげることができます。

その中でも、まず見直しが必要なのが食生活です。「春バテ」を和らげるため、旬の野菜を取り入れたバランスの良い食生活を心がけましょう。今回は春野菜の中でも特におすすめなタケノコと春キャベツについてお話しします。

タケノコ

疲労回復、脳を活性化

グルタミン酸やチロシン、アスパラギン酸など、うまみ成分でもあるアミノ酸が含まれています。これらの成分には疲れをとる作用があります。茹でたタケノコや、タケノコの水煮についている白い粒状のものはチロシンです。チロシンはドーパミンなどの神経伝達物質の原料となる栄養素で脳を活性化させる作用があります。脳が活性化することでストレスの緩和や集中力の向上などの効果が期待できます。

たんぱく質が豊富

肉や魚ほど多くはありませんが、野菜の中ではめずらしくたんぱく質が多く含まれています。生タケノコ100gあたり3.6gのたんぱく質が含まれています。タケノコは低カロリー(100gあたり27kcal)なので、ダイエット中にたんぱく質を補いたい方にもおすすめです。

むくみ改善や血圧を下げる効果も

野菜の中でも特にカリウムが多く含まれています。生タケノコ100gあたり520mgほどのカリウムが含まれています。ちなみに、皮をむいた生の大根は100gあたり230mgほどのカリウム量なので、タケノコは約2倍も多く含まれていることになります。塩分の排出を促し、高血圧予防、足などのむくみをとる効果が期待できます。

春キャベツ

美容と健康に効果的

春キャベツはビタミンCがとても豊富です。大きめの葉2~3枚ほどで1日分のビタミンCを摂ることができます。特に外側の濃い緑色の葉にビタミンCが多く含まれています。免疫力を高め、疲労回復や風邪予防に効果に効果的です。また、ビタミンCは抗酸化作用も高いので、アンチエイジングにも効果的です。他にもボロンというミネラルが含まれています。女性ホルモン(エストロゲン)の分泌を高めてくれる効果があるので、美肌効果やバストアップ効果も期待できます。春キャベツは低カロリーでありながら栄養素も豊富なため、ダイエットや健康維持にも適した食材です。

ストレスから胃を守ってくれる

春キャベツに多く含まれているビタミンU(キャベジン)は、胃や十二指腸の健康を保つのに効果的です。食べることで、胃の粘膜を保護し、潰瘍の予防や治療に効果的です。また、食物繊維も豊富です。食物繊維は消化を促進し、便秘の予防や改善も期待できます。腸内環境を整うことで、免疫力の向上にも繋がります。

骨粗しょう症の予防にも

春キャベツはビタミンKも豊富です。ビタミンKは血液の凝固を助ける重要な役割があります。また、骨粗しょう症の予防や骨折のリスクの減少など、骨の健康を促進する効果が期待できます。

タケノコ&春キャベツの味噌汁がおすすめ

偏った食事は心身の不調の原因になります。「春バテ」から五月病に繋がらないよう、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。おすすめはタケノコと春キャベツで作る具だくさんのお味噌汁です。作り方は簡単です。いつもの味噌汁の具を春キャベツと、タケノコに変更すればOKです。お好みで人参や油揚げを入れてもおいしいですよ。もちろん、タケノコはスーパーなどに売っている水煮でもOKです。

味噌にはメチオニン、トリプトファンという必須アミノ酸が含まれています。メチオニンには鎮静効果があるため、味噌汁を飲むと気持ちが落ち着きます。また、トリプトファンは精神の安定や不眠などに効果があるセロトニンの原料となります。味噌汁を飲むと何となくホッとするのは、これらの栄養素が味噌に含まれているからです。

ちなみに、味噌汁は「朝の毒消し」とも言われています。「朝の一杯の味噌汁は身体に良い」という意味で、それほど味噌汁の栄養がとても身体に良いということです。朝食を食べることで体内リズムの乱れが改善され、自律神経も整っていきます。朝食をとる習慣がない人も、味噌汁から始めてみてください。

基本である「食」を整えて不調を和らげよう

疲れやストレスを感じているときこそ、バランスの良い食生活を心がけましょう。「医食同源」という言葉の通り、日頃の食事は健康維持や不調を改善する上で欠かせません。病気になったら薬を飲むこともありますし、栄養ドリンクやサプリメントに頼ることもあります。しかし、あくまでも「食」が基本です。不調なときこそ、自分の身体に良い栄養を与えるため、バランスの良い食事を心がけましょう。

そのためにも、タケノコや春キャベツだけでなく、旬の食材を積極的に取り入れてみてください。旬の食材は季節ごとに私たちの身体に必要な栄養素を届けてくれます。旬の食材を美味しく食べることで「春バテ」を和らげて、心地良い毎日をお過ごしくださいね。






  

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