冷えは心にも影響する
寒い、とにかく寒いです。外に出ず、暖かい場所でのんびりしたいと思う今日この頃です。そのせいか、動くことすら面倒になってきていませんか。少しくらいなら特に問題ありません。ただし、ウツっぽくなったり、無気力になったりして動きたくない(動けない)という場合もあります。いわゆる冬季うつです。冬季うつは日照時間が短くなる秋から冬にかけて発症します。ちょうど涼しくなったり寒くなったりする時期に発症して、日照時間が長くなる3月頃に回復していきます。
しかし、冬は風邪だけでなく様々な不調が出やすい時期です。基本的には生活習慣を整えることで症状を和らげることができますが、しばらく寒さは続きますので、しっかり対策する必要があります。「冷えは万病のもと」と言いますが、人間は体温が1℃低下すると免疫力が30%以上低下し、様々な病気にかかりやすくなります。
そのため、身体の不調から冬季うつが深刻になりやすいのです。心と身体は繋がっています。そして、互いにバランスをとりながら健康を保っています。冬の健康を保つためには心も身体もしっかり温めてあげましょう。
暖色系で寒さ対策
色には温度感覚があります。温度感覚とは、文字通り温度に対する感覚です。暖かい感じを与える色は暖色系、冷たい感じを与える色は寒色系と言います。赤、オレンジ、黄色のような色は暖色、青や青緑、青紫のような色は寒色と呼ばれています。
なんと、暖色系と寒色系の体感温度の差は3℃もあると言われています。そのため、色彩効果で寒い冬でも視覚的に暖かさを感じやすくすることが可能なのです。普段のファッションやお部屋のインテリアに取り入れて、色彩効果で寒さ対策を強化しましょう。
ただし、暖色系は大きな面積で取り入れると疲れやすくなることがあります。暖色系は交感神経(活発・緊張モード)を活発にしてくれます。気分を高揚させ元気をくれる色ではありますが、大きな面積で取り入れると刺激が強過ぎるのです。
そのため、ワンポイントでさりげなく取り入れることをおすすめします。また、他の色と組み合わせることで、より効果的に色のサポートを得ることができます。冬は落ち着いた色合いを選びがちなので、さりげなく取り入れてみてください。
暖色系の色は派手な印象もありますが、インナーや靴下などでしたら、それほど目立つことなく取り入れやすいです。インテリアでしたら、クッションカバーやランチョンマットも良いですよね。そうすることで、色彩効果だけでなく、オシャレ度も増しますよ。
暖色系で冬季うつ対策
実は、身体の冷えと密接に関係しているのが心の冷えです。心の冷えとはストレスのことです。冬は日照時間が短いため、メンタルを安定させるセロトニンの分泌が低下します。そのため、ウツっぽくなりやすくなります。そうなってしまうとイライラや不眠など別の症状が出て、さらにストレスがたまりやすくなります。暖色系を活用し心の冷えを和らげてあげましょう。
ファッションやインテリアに取り入れる以外にも、暖色系の効果を取り入れる方法があります。それは色彩呼吸法です。色彩呼吸法とは思い浮かべた色を呼吸とともに身体に取り込むイメージでおこなう呼吸法です。色は脳に良い影響を与え、ホルモンの分泌を活性化してくれます。そして、深呼吸には高いヒーリング効果があり、心身の健康や免疫力を高めてくれます。
色を思い浮かべながら深呼吸することで、深呼吸と色の持つヒーリング効果の両方を同時に取り入れることができます。色を決めたら、その色が身体の中に入ってくるのを想像しながら深呼吸してください。目を閉じて、身体全体に色が広がっていくのを想像しながら息を吐いてください。
赤は身体中の血行を良くし、温熱効果を高めてくれる色です。体力、活力、気力を必要としているときにおすすめです。黄色は太陽の光のような暖かさ、ひまわりのような明るさを感じさせてくれる色です。ポジティブ思考になりたいときにおすすめです。オレンジは太陽のような暖かいエネルギーを与えてくれる色です。前向きになりたいとき、勇気をもらいたいときにおすすめです。
ウツっぽいと感じたら
ウツっぽくなると、自分に自信を持てなくなります。そうなると優柔不断になってしまい、なかなか決断できなくなり、行動することにためらいが出てしまいます。それでなくても、動きたくなくて(動けなくて)戸惑っているのに、さらに悪循環から抜け出せなくなってしまいます。この状態にハマってしまうとますますウツっぽい症状がひどくなってしまいます。
だからこそ、冬季うつを防ぐため、身体だけでなく心の声にも耳を傾けてほしいのです。なんとなくウツッぽいと感じたら、とにかく身体を暖めて休息をとってください。そして、リラックスできる時間を作って、好きなことをして気楽にのんびり過ごしましょう。また、寒さでウツッぽくなりやすいのはセロトニン不足が原因です。
「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンは、十分に分泌されるとメンタルが安定します。セロトニン不足を解消するには、日の光を浴びながら散歩するのがベストです。しかし、ウツっぽくて動きたくないときは無理をする必要はありませんよ。動きたくないとき(動けないとき)は、食べ物からセロトニンを摂取してみてください。
おすすめはバナナです。バナナには癒し効果や安眠効果があると言われています。そして、バナナは黄色なので黄色の色彩効果も取り入れることができます。まだまだ寒さは続きます。心と身体をしっかり暖めて、冬季うつを防いで元気に冬を乗り切りましょうね。