うつっぽいのは9月病のせい~自律神経の乱れにも注意して、9月病を対策しよう~

うつ

9月病に気をつけて

9月になりました。夏休みが空け、学校では新学期を迎えます。8月から9月に切り替わるときって、なんとなく新鮮な気持ちになりますよね。夏休みが終わってしまうのが名残惜しくて、少し残念な気分でしょうか。どちらにしても、気持ちを切り替えるのに良いタイミングになりますよね。とはいえ、この時期は夏の疲れが溜まりやすい時期です。実は近年、9月病が増えていると言われています。

よく知られている5月病のように、9月も長い休み明けに体調を崩す人が多いのです。元々はヨーロッパなどで長い夏休みの後、なかなか通常モードに戻れない人が心身の不調に陥ることからそう呼ばれるようになったそうです。うつっぽくなることもありますので、注意が必要です。心と身体、どちらも無理のないよう気をつけましょう。

夏こそ、心のケアが必要

夏休み明けは自殺が増える傾向にあるとされています。それだけ、9月病は深刻なのです。暑い季節って、メンタルが落ちるイメージがあまりないかもしれません。しかし、誰にでも9月病の症状が現れる可能性があるため、注意してくださいね。さらに、いまの時期は夏の暑さによる疲れも相まって、自律神経のバランスが乱れやすくなります。体調管理だけでなく、不安やストレスもしっかりケアしていきましょう。

人間って、油断しているとネガティブなことに意識が向きがちです。そして、ネガティブな気持ちは引きずりやすいです。その気持ちを引きずってしまうと、楽しく過ごせる時間を失うことになります。そんなの勿体ないですよね。なかなか自分で気持ちを切り替えるのは難しいですが、自分にとって楽しいと感じられることに意識を向けてみてください。そのためには、ガス抜きも必要です。好きなことをして気分転換しましょう。

コツは「動」と「静」を使い分けることです。例えば、普段はデスクワークが多い方でしたら、適度に運動することをおすすめします。もちろん、散歩や軽いストレッチ程度でOKです。デスクワークで凝り固まった身体もほぐせますし、脳を休ませることもできますよ。反対に、普段はアクティブに身体を動かすことが多い方でしたら、ゆっくり部屋で読書したり音楽鑑賞したりして、身体を休ませてあげると良いですよ。

または、「動」と「静」を交互に取り入れることもおすすめです。1日中外出するのではなく、短時間の外出で「動」を楽しんで、帰宅して「静」の時間を楽しむという感じです。「動」と「静」を交互に取り入れることで、心と身体、どちらもケアできます。ぜひ、自分のライフスタイルに合わせて、実践してみてくださいね。

ポジティブではなく、ニュートラルを心がけて

とはいえ、人間なので、感情があって当たり前です。そして、感情には波があります。どうしてもネガティブな感情に傾くことは避けられませんし、むしろネガティブになることの方が多いかもしれません。だからこそ、中間であるニュートラルな状態を目指すのです。ニュートラルな状態を保っていけば、メンタルは安定していきますよ。

決して無理に張り切って、元気いっぱいに振舞う必要はありません。強引にポジティブな状態に切り替えようとすると、上手く切り替えできなかった場合、さらにネガティブに陥ってしまうこともあります。そのため、ポジティブとネガティブ、どちらかを極端に行ったり来たりするのではなく、その中間であるニュートラルな状態を意識することが大切なのです。

まずは、いまの自分の状態を否定せず、そのまま受け入れてあげることから始めましょう。もしネガティブな状態であっても、ネガティブでも良いと自分に許可するのです。自分自身をゆるすことがネガティブを手放す第一歩となります。そのままの自分で、少しずつネガティブを手放していきましょうね。

自律神経の乱れに注意

9月は台風やゲリラ豪雨など、気象の変化も大きい時期です。そうした季節の変わり目に身体がついていけず、不調に陥ることがあります。そして、夏から秋にかけて自律神経が乱れやすくなります。心を整えるためにも、自律神経を整えることは必要不可欠です。そのためにも、生活習慣や食習慣の見直しは必須です。いわゆる「休みボケ」した身体を通常モードに切り替えるためにも、規則正しい生活を心がけましょう。

睡眠の質を高めて、体内時計を整えるため、朝は日光を浴びましょう。日光を浴びることでセロトニン(幸せホルモン)が分泌されます。セロトニンには自律神経を調整する効果や、気持ちを安定させてストレスを和らげる作用があります。セロトニンが減ると心のバランスが崩れやすく、情緒不安定になりやすくなります。ネガティブなときこそ、日光を浴びるよう心がけてください。

同時に、トリプトファンが多い食材を摂るようにしましょう。トリプトファンはセロトニンの原料になる必須アミノ酸で、不足すると日光をいくら浴びてもセロトニンは合成されないそうです。トリプトファンを多く含む食材は、肉類(牛・豚・鶏など)、魚類(かつお、マグロなど)、乳製品(ヨーグルト、チーズなど)、大豆食品(納豆、豆腐など)です。

おすすめはバナナです。バナナにはセロトニンの原料となるトリプトファンが豊富に含まれています。バナナには、他にも癒し効果のある栄養素が豊富です。マグネシウムには興奮を鎮める作用や、ビタミンB6と共に寝つきを良くする作用もあります。さらに、バナナとヨーグルトを一緒に摂ると、より自律神経の安定に繋がりますよ。こうした食材を食べたり、日光を浴びたりして、自律神経を整えて9月病の予防や対策をしていきましょう。

9月病がひどくなると、秋うつや秋バテに繋がっていきます。早めに対策して、心と身体をしっかり整えていきましょうね。







  

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