夏を元気に乗り切るには暑さだけでなく冷え対策も必要～夏の不調を和らげるセルフケア

暑いけど冷えに要注意

厳しい暑さが続いています。これだけ暑いと、つい冷房をガンガンにしてしまいますよね。特に外出から戻ったとき、身体が悲鳴をあげるほど熱をおびています。そのため、ひんやりするまで室温を下げて涼むこともあるかもしれませんね。しかし、夏は熱中症だけでなく、冷えによる体調不良を起こすこともあるので要注意です。「冷えは万病のもと」と言いますが、暑い夏も冷えに気をつける必要があります。

「冷房病」（クーラー病）って、聞いたことありますか。簡単に言うと、冷房の冷えによる体調不良のことです。「冷房病」（クーラー病）は、屋内外の激しい気温差によって自律神経に以上が生じ、体調を崩してしまうことを指しています。症状としては、身体がダルくなったり、足腰が冷えてしまったり、頭痛や肩こり、下痢、のどの痛みなど、様々です。

「冷房病」（クーラー病）の症状を改善させるには、身体の自律神経状態を整える必要があります。そのため、生活習慣を見直し、日常的にセルフケアをすることがとても重要です。まだまだ暑い日が続きます。夏風邪も流行っています。「冷房病」（クーラー病）だけでなく、夏風邪の改善のためにも自律神経を整えることが必要不可欠です。今回は、自律神経を整えるためのセルフケアについてお話します。

生活習慣を見直そう

自律神経を整えるためには、生活習慣の見直しが必要です。不規則な生活習慣を送ることによって自律神経のバランスを崩しやすくなります。さらに屋内外の気温差による身体へのダメージで冷房病が悪化していきます。とにかく、効率よく自律神経のバランスを整えるため、生活習慣の見直し、食生活の見直しをすることが大切なのです。規則正しい生活習慣って、当たり前のことではありますが、けっこう難しいものです。しっかり意識して改善していきましょう。

まずは睡眠の質を高めましょう。朝しっかり起きるためには、夜ぐっすり眠ることが大切です。そのためにも、できるだけ室内と外の5℃以内に抑えるように設定するようにしましょう。暑さで目が覚めてしまうこともありますので、冷房を消す必要はありませんよ。さらに、冷房対策のため、長袖・長ズボンのパジャマを着たり、布団をかけたりして温度調整することをおすすめします。

熟睡するためには、身体は体温を下げる必要があります。睡眠が深くなるにつれ、身体の内部の温度（深部体温）が下がるようになっているのです。夏、よく眠れないのは、身体の温度が十分に下がっていかないことが原因です。首（うなじ）や肩など、冷房の風が直接身体に当たらないように工夫することも必要です。パジャマを上手に活用して、冷房とも上手に付き合いながら、睡眠の質を高めていきましょう。

食生活を見直そう

次に、健康的な食生活を心がけましょう。夏の暑さで食欲が落ちてしまい、つい冷たいものや麺類などで済ませてしまいがちです。偏った食事は自律神経の乱れの原因になります。野菜や果物も摂るようにして、栄養が偏らないように気をつけましょう。また、冷え対策におすすめの食材は生姜です。生姜は身体を温めるだけでなく、免疫力を高める効果があります。寒い冬のイメージがありますが、冷房対策に最適な食材です。夏こそ生姜を摂るようにしましょう。

おすすめレシピは生姜入り味噌汁です。普通の味噌汁1杯に、すりおろした生姜大さじ1杯弱を目安に入れればOKです。味噌汁は、腸内環境を整え、抗酸化作用によって免疫低下を防いでくれます。好きな具材で構いませんが、豆腐やネギがおすすめです。免疫細胞はタンパク質から作られます。豆腐はタンパク源なので、味噌汁に豆腐を入れることでより効果的です。

また、ネギは血流の改善、殺菌作用や抗菌作用、疲労回復効果もあります。他にも、強力な殺菌作用があるので、のどの痛みにも効果的です。暑くてキッチンに立つのがつらいときもありますが、味噌汁だけでも作るようにして、栄養補給しながら冷え対策しましょうね。

身体を内側から温めよう

夏は半袖など薄着で過ごすことが多いですが、薄着のまま冷房の効いた部屋に長時間いると危険です。また、冷たいものの摂り過ぎも良くありません。冷えた部屋で冷たいものを摂るというのは、夏によくありがちなことではありますが、これが夏の不調を悪化させる原因になります。そのため、室温に気をつけたり、冷たいものを控えたりして、冷え対策しましょう。

とはいえ、自宅以外の場所の場合、冷房の温度調節を自由にできないこともありますよね。そのようなとき、温かい生姜紅茶で対策しましょう。冷たいアイスコーヒーも最高ですが、夏こそ生姜紅茶がおすすめです。冬のイメージですが、夏の冷え対策にも最適です。紅茶は生姜と相性が良く、生姜の効果を更に高めてくれます。温かい生姜紅茶を飲むことで、身体を内側からポカポカ温め、血行不良を防ぎ、冷えによるダメージを和らげてくれます。

生姜と紅茶、どちらも身保温作用、殺菌作用、免疫力促進作用があります。そのため、1日3～4杯ほど飲むことで冷えの症状が酷くなるのを防いでくれます。ちなみに、チューブの生姜でもＯＫなので、ぜひ飲んでみてくださいね。

また、冷え対策のためにも、お散歩やストレッチなど、適度に軽い運動をしたり、ぬるめのお風呂に浸かって汗を出すよう心がけましょう。寝る前、ぬるめのお風呂（38℃から40℃くらい）に15分ほど入ってリラックスすれば、副交感神経（休息・リラックスモード）を優位にすることができ、睡眠の質が上がります。睡眠の質が上れば免疫力も高まり、夏の冷えや不調対策につながりますよ。ぜひ実践してみてくださいね。