苦いけど栄養たっぷり、ピーマンを食べて元気に~いまが旬、種やワタも捨てないで

ピーマン

ピーマン、好きですか

子供のころ、ピーマンが苦手だったという人、多かったと思います。ピーマンって、子供の嫌いな野菜ランキングの常連さんなのです。あのなんとも言えない苦みや香り。それが子供にと嫌われてしまう原因に多いようです。しかし、大人になると、その苦みが美味しいというか、癖になるというか。もちろん、大人になっても苦手だという人もいらっしゃると思いますが、なんとなくピーマンが食べられないと子供扱いされてしまうような気もします。なんだか不思議ですよね、ピーマンって。苦いのに美味しいって、謎ですよね。

さて、今回はピーマンについて、色々お話します。ピーマンって、実はとっても栄養たっぷりで美容と健康にも効果的です。巷ではダイエットレシピにも登場するほどヘルシーな食材なのです。そして、ピーマンの旬は6月~9月なので、いまが美味しい時期です。好みが分かれるピーマンですが、美味しく食べられるレシピもネット検索すれば出てきます。ぜひ、いまが旬のピーマンを普段の食生活に取り入れてみてくださいね。

ピーマンについて

ピーマンはナス科トウガラシ属の栽培品種を指す総称で、パプリカや獅子唐辛子などと同じ唐辛子の仲間です。ピーマンという名前の由来は、唐辛子を指すフランス語の「piment(ピマン)」、またはスペイン語の「pimiento(ピメント)」だと言われています。

ピーマンと言えば、あの緑色のピーマンが真っ先に思い浮かぶと思いますが、他にもカラーピーマンやジャンボピーマンなども出回っています。私たちがよく見かける緑色のピーマンは未成熟なものです。実が若いころに収穫するため、やや青臭さや苦みがあります。ちなみに、成熟すると一般的なものは赤色の他、黄色や橙色に変わるものもあるそうです。

緑色のピーマンより育てるのに7週間もかかる赤ピーマンは熟してから収穫するため、緑色のピーマンより糖度が高く苦みが少ないです。次に、ピーマンに似ているパプリカについてもお話しますね。パプリカって、ピーマンにとても似ていますよね。「ピーマンが大きくなったのがパプリカじゃないの?」という声が聞こえてきそうですね。

パプリカもピーマンと同じナス科トウガラシ属の野菜です。ただし、ピーマンは中型種、パプリカは大型種と分類分けされています。そのため、ピーマンとパプリカの大きな違いは大きさや果肉の厚さです。パプリカは大きなベル型で果肉が7~10mmと厚いのが特徴です。そして、ピーマンは青臭い香りと苦みがありますが、パプリカは赤、黄、オレンジと鮮やかで、苦みも少なく甘みがあるのが特徴です。

ピーマンの栄養

ピーマンにはビタミンCを豊富に含む野菜です。ビタミンCには抗酸化作用があり、活性酸素を抑えるはたらきがあります。また、美肌効果が高く、風邪の予防や疲労の回復、肌荒れなどに効果的です。また、ピーマンにはクエルシトリンという苦み成分があります。ポリフェノールの一種であるクエルシトリンには高血圧抑制や抗うつ作用などの効果があります。

そして、ピーマンの香り成分であるピラジンにはリラックス効果や血液をさらさらにして血流を良くする効果があります。ちなみに、本来、クエルシトリンは渋み成分ですが、ピラジンの影響で苦み成分に変わるそうです。このように、ピーマンの独特な苦みと香りの成分は身体に良い効果をもたらしてくれます。ちなみに、低カロリー、低糖質、食物繊維も豊富なピーマンは、ダイエットにもおすすめです。

種やワタにも栄養がたっぷり

ピーマンって、様々な料理に使えて便利ですが、種やワタを摂るのが面倒くさいですよね。実は、そんな少し厄介な種やワタも栄養素が豊富に含まれています。ピーマンの種やワタには、緑色の実の部分よりもピラジンが多く含まれています。そのほかにも、カリウムやカプサイシンなどの栄養素も含まれています。カリウムは塩分の摂り過ぎによるむくみ対策に効果的です。

カプサイシンにはコレステロール値の上昇を抑えたり、血行を促進したりする効果があります。生活習慣病を予防する効果が期待できる栄養素が豊富に含まれていますので、捨ててしまいがちですができれば捨てずに食べてしまいましょう。ただし、ヘタのまわりには汚れや細菌が付きやすいので、しっかり洗ってから調理してください。実の中に虫がいたり、タネが黒くなっていたりすることもありますのでご注意くださいね。下ごしらえするピーマンの量が多くなるほど、種とワタを取り除く作業って手間になります。

しかし、表面をササッと洗って、種とワタはつけたまま使いやすい大きさにカットするだけで済めば、調理の手間が省け、時短にもなりますよ。実の部分に比べて、種やワタの方が苦み成分も多いですが、肉詰めにしたり、チーズを入れたりすれば苦みが和らいでおいしく食べられますよ。ぜひ試してみてくださいね。

ピーマンの選び方と保存方法

ピーマンは、色が均一で濃く、表面につや、ハリがあるものを選ぶのが良いです。ヘタの部分も緑が鮮やかなものを選んでください。黒く変色していたり、茶色の部分があったり、干からびているものは選ばないように気をつけてください。保存する際は乾燥しないようにビニール袋などに入れて野菜室に入れてください。

切ったピーマンの場合は水洗いした後、水気をしっかり気って容器に入れて冷蔵庫で保存してください。ただし、冷凍してしまうと味や食感が悪ってしまうため、なるべく冷凍保存はしないことをおすすめします。

旬の食材を食べよう

ピーマンの旬は6月~9月なので、いまが美味しい時期です。ピーマンはハウス栽培もできるので1年中いつでも手に入りますが、旬の食材は栄養価が高く、本来の収穫時期に食べることがおすすめなのです。また、旬の時期に食べることで、その時期に身体が必要とする栄養素がを摂取することができます。ピーマンに限らず、旬の食材を積極的に食べることで、自然の恵みや季節の変化を感じてみましょう。旬の食材は鮮度も良いですし、お安く手に入ります。楽しみながら、普段の食生活に取り入れてみてくださいね。


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