■人間を癒す薬としての植物。 ~2~インド生活『村上アニーシャのアーユルヴェーダ』~vol. 177

植物

・植物が担っている役割、人間が担う役割

今回は、この地球上で植物が担っている役割、人間が担っている役割についてのお話です。

少しばかり哲学っぽい話になりますが、私たちがなぜ植物に癒されるのかがよりわかりやすくなるのではと思います。
また、この地球上で人間が担っている役割についても、少し触れたいと思います。

「The Yoga of Herbs」(ハーブ薬のアーユルヴェーダガイド本)の中では、こんな風に説明されています。

「……それぞれのものは、他のすべてのものを養うために存在し、その見返りとして、それ自身を養うために存在している。このようにして自然界の各王国は、生命を受信し、伝達する役割を果たしている」と。

これは、どういうことなのでしょうか。

より詳しい話に入りましょう。

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……地球は、巨大なレセプター(生物の体にあって、外界や体内からの何らかの刺激を受け取り、情報として利用できるように変換する仕組みを持った構造のこと。受容体)、あるいはラジオ局のように、星や宇宙の力を吸ったり吐いたりしています。

そしてその吸収された本質が、生命として成長し展開する場所が、地球です。

これらの力には、なにも物質的なものばかりではなく、オカルトやスピリチュアルな性質を持つ微妙なエネルギーも含まれています。

植物の役割は、光の中に隠されている生命力、感情的な衝動を伝達することであり、これが植物の賜物であり恵みであり、力なのです。

植物は私たちに、すべての星や光と同じエネルギーである太陽の生命力、栄養をもたらしてくれます。

植物から発せられるこれらの宇宙エネルギーは、私たちのアストラル体(主に情緒体、感情体と呼ばれているもの)を滋養し、維持して、成長させます。

このように、植物の存在というものは、私たち人類への偉大なお供え物であり、犠牲なのです。

植物は私たちに栄養価(心理的、肉体的な栄養)だけでなく、星々からの光と愛、宇宙からの愛のメッセンジャーとして、そのメッセージを私たちに提供しています。

私たち自身の内なる植物であり、内なる花が、感情です。
私たちの感情は、すべての生命の本質である私たちの認識に応じて成長します。

植物は光を生命に変換するために存在し、光合成で光を生命に変換します。
そして人間は、植物が与えてくれる生命を、意識、愛に変換するために存在しています。
これが人間に与えられている役割です。

植物

(植物は光合成で光を生命に変換させる生き物)

光、生命、愛の三つは、実はひとつであり、それぞれが別々のものを表現していますが、同じ存在の三つの次元にすぎません。