喘息などの呼吸器系のトラブルにはユーカリが有効! ~肺炎に対するユーカリの治療効果とは?

喘息の人の場合、わずかな刺激でも気管支平滑筋が収縮し、さらに収縮が持続してしまいます。収縮した気管支にユーカリオイルを投与したところ、なんとアミノフィリンの約5倍の弛緩効果を示す結果が出たそうです!更に、肺炎に対するユーカリの効果を確認した実験もあるとのこと!!そして、魅力的なのが、ユーカリを中心とした数種類のアロマオイルをブレンドし、これを溶かし込んだヘッドスパ「アロマタッチ」についてのご紹介。インフルエンザの対策も併せて、ちょっと痛んだのどを労わってみませんか?

ユーカリは鼻やのどに良いとされ、呼吸器系のトラブルに使用されるケースが多いのですが、それを裏付ける様々な研究報告があります。

 

例えば、ユーカリオイルが気管支平滑筋を弛緩させるという報告です。

現在、喘息発作の最も大きな要因は気道の狭窄にあると考えられています。

発作が起きているときには、気管支平滑筋が収縮するため、気管支の内腔が狭まり、呼吸が苦しくなります。一般に、気管支平滑筋は気管支粘膜に強い刺激を受けることによって収縮が起こるのですが、喘息の人の場合、気道が過敏になっているため、通常は反応しない程度のわずかな刺激でも気管支平滑筋が収縮し、さらに収縮が持続してしまいます。

 

モルモットを使用した実験では、収縮した気管支にユーカリオイルを投与したところ、アミノフィリンの約5倍の弛緩効果を示す結果が出たといいます。アミノフィリンは、気管支喘息や閉塞性肺疾患における呼吸困難などに使用される気管支拡張薬と呼ばれる医療用医薬品です。

 

また、気道の上皮細胞ではヌルヌルとした粘液が分泌されています。

この粘液の主成分は「ムチン」と呼ばれる高分子の糖タンパク質です。

本来は、体内に侵入してきた異物を捕らえて除去する大切な働きをしているのですが、喘息の人の気道では、ムチンが過剰に分泌され、気道表面との粘着性が増加することによって、息苦しさ、低酸素症、細菌感染などが生じ、喘息症状を悪化させるといわれています。

 

この過剰に分泌されたムチンを排泄するのにユーカリが非常に有効であるといわれます。それを確認することを目標として、あらかじめムチンの分泌過多症状を生じさせたラットにユーカリを投与するという実験が行われました。

その結果を画像解析システムによって確認してみると、明らかにムチンの量が減少していたといいます。

 

さらに肺炎に対するユーカリの効果を確認した実験もあります。

黄色ブドウ球菌や緑膿菌という細菌によって肺炎が引き起こされることがあります。

この症状に対しては抗生物質による治療が一般的ですが、これらの細菌は多種類の抗生物質に対して耐性を持ち、治療を困難にさせるケースがあるといわれます。そのしくみは、細菌がバイオフィルムという薄層で自分の体を覆い、抗生物質の浸透力を低下させ、抗生物質の攻撃から身を守るというものです。

 

つまり治療効果を上げるためには、細菌のバイオフィルム形成能力を低下させることが有効な手段であると考えられます。そこで、粘液溶解性を持つといわれるユーカリとジュニパーのアロマオイルをこれらの細菌に使用するという実験が行われました。その結果、バイオフィルムの成長を抑え、さらに細菌に作用することによってバイオフィルム形成能を妨害することに成功したといいます。

 

私たちのサロンでは、喘息でお困りの方が来店されたときにはユーカリを中心とした数種類のアロマオイルをブレンドし、これを溶かし込んだヘッドスパ「アロマタッチ」を行います。

アロマタッチは、体の中で浸透率が高いとされる頭部にアロマシャワーを作用させることにより、アロマオイルの有効率を高めることを目標のひとつとしています。

 

この方法によって、学校の体育に参加できないほどの喘息に苦しんでいた小学生がテニス部に所属し、元気に活躍できる程度にまで回復した例や、喘息発作のために毎年2回は救急車で運ばれていたという50代の女性が完全に発作から解放され、担当医師に「もう通院の必要なし」と太鼓判を押されるまでに回復した例もあります。

アロマタッチを行った後に「肺の奥深くまで空気が入ってくる感じがする」という感想をよくいただくことに対しては、これまでも興味深さを感じていたのですが、数々の実験によって明らかになったユーカリの作用をあらためて確認してみると、このような成果が現れることにも納得がいきます。

 

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