死ぬ瞬間、あなたは何を思いますか?
オーストラリアで緩和ケアに携わっていた看護師Bronnie Wareさんが書いた、『死ぬ瞬間の5つの後悔』という本があります。
迷いながら懸命に生きて、人は最後に何を後悔するのでしょう。
1.他人の期待に応えるのではなく、自分の気持ちに正直に生きる勇気があればよかった。
2.そんなに一生懸命働かなければ良かった。
3.自分の気持ちを伝える勇気があれば良かった。
4.友達と連絡を取り合っていれば良かった。
5.自分がもっと幸せになるのを認めてあげれば良かった。
余命3ヶ月以内と診断された患者さんたちが、一番後悔しているのが上の5つだそうです。
私たちが生きる時は有限で、笑っている人にもムカついている人にも泣いている人にも、平等に死は訪れます。
だったら、その時間は怒ったり泣いたりする代わりに、笑って過ごした方が得だと思いませんか。
私はよく「どうしたらそんなに色々決断できるの?」と聞かれます。
それは前回前々回と連載させて頂いた・「不安・ストレスのコントロール」や「プレイロール」というアンガーマネジメントテクニックを使うのはもちろんですが、あと1つ大きな理由があります。
それは、常に人生の終わりを意識しているからです。
私は今35才です。
平均寿命まで生きたとするとまだ50年ほどありますが、母が亡くなった時の年齢を考えるとあと25年しかありません。
いえ、年数で捉えようとするのはナンセンスでしょう。
命の儚さを目の当たりにした3年前。宮城で被災した私は泣いても泣き切れない思いをたくさんしました。
明日など、誰にも確約されていないのです。
だから、自分が怒りや不安に襲われそうになったりした時はこう言い聞かせます。
「これは人生をかけるのに値する怒りか。不安か」
また誰かを嫌いになりそうになったり、意地悪されて仕返ししたくなったらこう考えます。
「私はこの人の事を考えるほど、ヒマじゃないのよ。ましてや仕返しなんて、アホくさい」
挑戦したいけど恐くて尻込みしそうになった時は
「自分と家族の健康以外の理由で迷っているなら、前に進め」
意外とシンプルなんです。
(要は、左脳の言語中枢の余分な部分を黙らせればOK)
春を迎えるこの時期に、考えてみて下さい。
命を終えるとき、後悔しそうな事はありますか?
命の終わりに目を向ける事で、今この瞬間がより輝きを増しますよ。
[参考]
ブロニー・ウェア『死ぬ瞬間の5つの後悔』(2012年、新潮社)
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