たとえば、今、美味しいご飯を食べている最中だとします。
口の中に美味しさが広がっています。これは嬉しいことですよね。
この状況でふと過去の嫌な事を思い出すと、過去の感情が現在に蘇ってしまうのです。
そうすると、折角美味しい物をリアルタイムで食べているのに、その事実を忘れて過去の嫌な感情に支配されてしまうのです。そうすると料理がマズく思えてきます。
これって、恐ろしいことですよね。
それ以前に料理を作ってくれた人に失礼ですよね。
自分でマズくしているのですから。
少し脱線しますが、だから僕は食事中に仕事の話（特に深刻な）はしないようにお勧めしています。
『パワーランチ』と言って食事をしながら会議をすると話が進むという説もあります。
確かに一理あるのですが、大切なお昼休みを結局、仕事で潰してしまうと思うと余程仕事が好きな人でない限り悲しい気持ちになってしまうと思うのです。
ですから、食事と会議をするのであれば勤務中に美味しい料理を出してあげて下さい。
それならば幸せな気持ちで仕事ができると思います。
栄養の問題も大事なのですが「今の気持ち」を大事にして欲しいのです。
感情のタイムトラベルでいちばん恐ろしいのが「私は今まで不幸でした。だからこれからも不幸なんです！」というパターンです。
「今まで不幸だった」のは事実だと思いますし、同情もします。
でも「今、この瞬間、この場所で不幸だ」ということが実際に起きていないのであれば、少なくとも今は不幸ではないのです。
むしろ、今まで不幸だったのなら不幸ではない瞬間が如何に尊いものか理解できるはずです。
「今、私は何かトラブルに巻き込まれているわけではなく平和だ。平和な状態を感じられるなんて素晴らしいわ！」という感情を存分に味わって欲しいのです。
だって、今という大切な時間は今、この瞬間しかないのですから。
そして「これからもずっと不幸なんだ……」という自己暗示で未来の感情まで決めつけないで下さい。
これは非常に人生の無駄です。
だってまだ未来は確定ではないのですから。
「どういう未来にしようかな？」と考えるときは、逆で未来に起こりうるワクワクをイメージして、それをタイムスリップさせて現在に持って来て下さい。
そうすると、今、この瞬間の感情が「普通」だとしても｢ワクワク｣に差し替えられます。
たとえばクリスマスって楽しみですよね。
クリスマスはイヴと合わせて二日間ですが、12月になると、その頃から既にワクワクを先取りして、しかも継続できてしまうのです。
未来に起こりうるワクワクを好きな時にタイムトラベルさせて今、この瞬間に再生できるというのは、すごい裏技ですよね。
未来より過去を思い出す方が楽なら、過去の嬉しかったことや成功体験をどんどんリアルに思い出してみて下さい。
その時の感情を今、この瞬間、この場所に持って来て下さい。
そうすると、今という瞬間が、とても楽しくなります。
感情のまとめ
大切なのは「今」です。
今という瞬間をどう過ごしたいかと考えれば誰だって楽しい感情で過ごしたいに決まっています。
今という時間は一秒後には過去になってしまいます。
だからこそ、過去のネガティヴな感情をわざわざ現在に持ってこないで下さい。（※もちろんカウンセリングなどの時はきちんと意味があるので例外です）
仮に今、ネガティヴでも大丈夫です。
それは永遠ではありません。
自分の、今という時間の感情をしっかりと受け止めてあげて下さい。
今という時間が退屈だったら、過去か未来の楽しい感情を現在にタイムトラベルさせて下さい。
そうすれば、今がワクワクして来ますからね。
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