毎年、EWGというアメリカの環境団体が公開している「最も残留農薬が少ない農作物」と「最も残留農薬が多い農作物」のリストは、できる限り農薬を避けようとする健康に意識の高い人たちに役立っています。
「最も残留農薬が少ない農作物」の上位二つのよく見かける作物は、非オーガニックなものでも「検知可能な量の農薬は2%未満」という素晴らしい結果でした。
私たちの身の回りのグリホサートや他の化学薬品はこれまで以上に増えているのは問題ですが、嬉しいニュースもあります。
オーガニック食品がもっと流通し始め、また有害な農薬の摂取を減らす方法もたくさんあるということです。
マサチューセッツ大学での研究によると、果物や野菜の農薬の除去には家庭によくあるものが最も効果的であったということです。あの安くてシンプルなものです。
大学の研究結果から野菜の農薬除去には塩素よりも重曹が効果的であることが明らかに
2017年、農業・食品化学に関するジャーナルに発表された研究では、農薬除去の可能性がある次の3つの主な溶液について調査が行われました。
・純水
・塩素が含まれる漂白剤の水溶液
・重曹水
【検査の方法】
・無農薬栽培のリンゴに研究目的でチアベンダゾール(防カビ剤)、またはホスメット(殺虫剤)を塗布し、その後、上記3種の水溶液で洗浄した。
【研究の目的】
・工場レベルでの洗浄に化学物質の除去に効果があるのかを確認するため
【結果】
・重曹が一番効果的であることが明らかに。
・農薬を素早く分解する効力が他の二つの水溶液よりも優れていたため
重曹が農薬除去に効果的な理由と正しい洗浄の仕方
炭酸水素ナトリウム(重曹)は
・純度が99%の自然由来の化学物質
・物質的特性のため家庭内で5種類以上の使い方ができる安全で効果的な物質
・そのため1848年からアメリカの薬物類のリストに入っている
とのこと(ウィスコンシン大学)。
【手軽な農薬除去の方法】
1. 大さじ1杯の重曹をボウルに入れて1.5リットルの水に溶かす
2. 野菜や果物に塗って洗い流す
それだけで農薬使用かオーガニックかを問わず、野菜や果物からきつい有害な化学物質を取り除くことができ、ただの水や漂白剤の水溶液よりもずっと効果的だったということです。
【できる限り農薬を除去したい場合の方法】
重曹の農薬除去の効果を最大限に利用したい場合は、
・リンゴ(などの野菜・果物)を8分間以上、重曹水につけておくと「表面の残留農薬を目立って減らした」
・12~15分、重曹水につけた場合は「農薬はほとんど残っていなかった」
と上記の研究で明らかにされています。
12~15分つけ置きした場合は、「最も残留農薬が少ない農作物」の上位2つのアボガドとコーンと同じ位クリーンになっています。
もちろん、オーガニックな農作物は土壌の健康に望ましく、また病気の予防に効果のある抗酸化物質やミネラルの量が多いため望ましいのですが、普通の農作物も重曹を使うことでかなり理想には近づくようです。
ベストな重曹とは?
主流ブランドの重曹も家事に役立ち、困った時に助けてくれます。
しかしできれば昔ながらの方法で地面から掘り出し、化学的に合成したものでないブランドを選ぶことが大事です。
また、ごくまれにアルミニウムを添加している重曹もありますのでご注意ください。
中には「発掘の現場周辺の環境保護にも注意し、重曹を取り出す際に化学物質を用いず水だけを使用しているため、自然とグルテンもアルミニウムも含まれていない」、とまで明記している良心的なブランドもあります。
どうしても重曹は避けたいという場合は、レモンジュースとホワイトビネガー(透明なお酢)を水に溶かしたものを使うこともできます。
ただし、お酢を使う場合はできればオーガニックなものをお勧めします。大手メーカーのお酢は、日本の企業であっても遺伝子組み換えの作物が使用されていることがあり、そういった作物は悪名の高い農薬まみれになっている可能性もあるためです。
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