ただウツの相談をする場合は、ウツに理解のありそうな信頼できる人を選んで下さい。
「気合いが足りないんじゃない?」と心の底から心配してお説教してくれる人に話をしてしまったら、気持ちは嬉しいですが逆効果です。
また良い人だとしてもメンタルが弱い人に相談すると、話を聴いているうちに聴いている側が不調になって来てしまう可能性があるからです。当事者同士で共感し合うのも有効ですが、できれば『自助グループ』などに参加した方が良いかもしれません。
冷静で客観的に話を聴いてくれる人が望ましいです。
「信頼できる人=仲良し」ではなくて「信頼できる人=ウツに対して信頼できそうな人」という基準で誰に話すかを選んでみて下さい。
②カウンセラーやセラピスト、あるいは医療機関に相談する
相談相手は、必ずしも家族や友人だけではなくても構いません。
むしろ場合によっては専門家の力を借りた方が良いかもしれません。ただし、誰に相談するかで、かなり方向性が変わって来ます。
相性もありますので、事前に調べて良さそうなものを選んで下さい。
また、そこまでの気力が無い場合は、それこそ信頼できる知り合いに直接相談に乗って貰うのではなく、一緒に専門家選びを手伝って貰うのも良いかもしれません。
きちんとした対応をすれば、何かしら希望が見えて来ます。
普段から心がけておくコトとは?
ウツは波があると言いました。
もちろん専門家等に相談することも大事ですが、自分自身にも出来ることはあります。
「ウツになった……」「元気になった!」「またウツになった……」という負のループに陥らないためにはコツがあります。
それは「元気になった!」時にどうするかです。
元気になった時に、きちんと対策をとっておけば、再び波が来た時にある程度は対処できます。
そこでオススメの方法(医学的な話ではありません)を5つご紹介します。
① 深呼吸
深呼吸をすると心身がリラックスします。副交感神経が優位になり、興奮が鎮まります。息を吐くときに時間を長く取って下さい。
じっくりと、心身がリラックスできるまで地道に練習をしてみて下さい。それを毎日、続けてみて下さい。そうすることで、感情が乱れた時にも身体に深呼吸してリラックスする習慣が身についていれば、不安が軽減できます。
② 運動
やはり身体が資本です。ですからマッチョを目指す必要はありませんが、普段からウォーキングをするなど、無理のない範囲で運動の習慣を身につけて下さい。
運動すると血流がよくなってリラックス効果が得られます。スポーツジムに通いなさいとか、そういう難しい話ではなく、自分にできる範囲で結構です。場合によっては一日数分でも良いのではないかと思います。
③部屋(特に寝室)の掃除
ウツになるとネガティヴになります。そうすると、あらゆる物事を悲観的に解釈してしまいます。仮に動けないほどメンタルが低下してしまっても「こんな汚い部屋で身動き取れないなんて、私はなんて不幸なんだ…」というパターンになってしまうと、折角部屋で休んでいても残念になってしまいます。
これはウツに限ったことではありませんが、普段から、リラックスできる場所を確保しておくことも大切です。
元気な時に、普段から整理整頓や空気の入れ替えをやっておけば、じっくり休むことができます。
④信頼関係の構築
家族や友達、同僚に感謝して下さい。親切にして下さい。人間は、お互いに迷惑をかけながらも支え合って生きています。無理な人付き合いをする必要はありませんが、自分が大事だと思う人たちには本当に丁寧に接して下さい。感謝の気持ちを持ち続け、小さな善意を配り続けると信頼関係は深まります。
信頼関係が深まれば、いざという時に相手を助けてあげることができますし、助けて貰える可能性も増えます。
「私には信頼できる仲間がいるんだ!」と思えると、それだけで幸せな気持ちが込み上げて来ます。
⑤休む
元気な時は、ついつい、あれこれもと手を出したくなってしまうものです。
しかし無理は禁物です。
頑張る事も時には大切ですが、頑張りすぎず、適度に手を抜く事も大切です。
自分に合った生活のペース配分をして普段から、休める時にはしっかり休んでおいてくださいね。
これらは、ウツになった時の保険でもありますが、それだけではありません。
どの項目も元気だろうとウツだろうと関係なく大切なものです。
普段から、リラックスしたり血流を良くしたり、信頼関係を深めておけば、いざという時に対処できるという事だけではなく、日々の生活の質(QOL)が上がるのです。
「えー……でも、めんどくさい……」と思うかもしれませんが、習慣になってしまえば、無意識レベルに落とし込めますので大丈夫です。
ウツ状態になっていると「めんどくさい」どころではなく、本当に身動きがとれなくなってしまいます。
5つの項目すべてを行うのが難しければどれか1つでも構いません。
徐々に増やして行けば良いです。
増やすといっても薬ではありませんので、困ることはありません。
あわてず、元気に暮らすためにも日々の生活、ちょっと意識してみて下さい。
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