一宮千桃のセンスアップ☆シネマレビューPART.187 「アラジン」

アラジン

三人が求める「願い」と「自由」は?
27年前の大ヒットアニメの今風実写化!

今回からタイトルが「スピリチュアル☆シネマレビュー」から「センスアップ☆シネマレビュー」に変わりました。
センス=感覚、感性を磨いてアップできる映画をご紹介しま~す。

さて、今度のディズニーの実写版は27年前のアニメ「アラジン」。
ひとくちに27年前と言ったけど、ついこの前のような気分だ。
この感覚で言うと、人生100年なんて短い短い。
人の一生なんてほんとあっと言う間。
何度も輪廻転生を繰り返してもなかなか悟れないのも納得がいく。
ほんとに少しずつ魂を磨いていってるのだ。
そう思ったら、より丁寧に謙虚に感謝して生きていこうと思う。

 

ディズニー映画は時代を先取り表現する
今のアメリカを映し出す鏡

さて、で「アラジン」。

最近のディズニーは「リメンバー・ミー」でメキシコを舞台にしたり(ゲルマン系の白人よりアメリカはメキシコ系の方が多くなっている)、ターゲットもグローバル化している。
それで本作もペルシャの話なので、主人公のアラジン役は「んっインド系?」 かと思ったらエジプト系カナダ人でした。

ヒロインのジャスミン役の女優は広瀬アリスに似てるうーっ、たぶんアジアかインド系の血が入っている容姿でエスニックさが滲み出る美女。
他にもイラン系の出演者がいたりと多国籍。

そしてランプの魔人ジーニー役は黒人のウィル・スミスだ。
ディズニーの実写版はこの後「ムーラン」もある。

ディズニー映画は今のアメリカの人種問題や社会のことを敏感に映画化してるので、そういう意味でも知れることがいくつもある。
それだけ狡猾だとも言えるが、それは映画で外貨を稼いでいる韓国映画もしかりで、素晴らしいことだ。
日本もアニメだけじゃなくて実写でもっと狡猾に作品作りをすべきである。

アラジン

 

ジャスミンの吹替をした木下晴香
鳥肌ものの素晴らしく胸に響く歌声!

と、で「アラジン」。
絢爛豪華な衣装(特にジャスミン)、セット、ロケ、CG、主題歌、ダンスなどなどで存分にリッチに楽しませてくれる。
これだけのお金をかけた映像はやはりディズニー映画ならではだ。
少々ジーニーの魔法が目にも留まらぬ速さで見落とす、とか(笑)、ジーニーのギャグが全然笑えなくてすべってる(日本人には)とか、ジーニーのムキムキ肉体がマッチョすぎてキモいとかはあるんだけど(笑)。
全てジーニー(笑)。

でも、私は27年前のアニメ版も同じ感想を抱いたのであった。
しかし、今回吹替版で観たのだが、印象に残ったのがジャスミン役の声を担当した木下晴香の歌声だ。素晴らしい!! ど迫力の凄みと説得力。
クライマックスの、裏切った家来へ詰め寄る歌声は胸にビンビン来て、倍音が素晴らしくて鳥肌がたったほど。
女優の演技も鬼気迫るものだったので、より胸に響いたのだろう。
木下晴香、多数のミュージカルに出演してきたそうだが、要チェックである。

 

おとぎ話を聞き終って満足して眠る
小さな子どもの気持ちにさせてくれる

そして、なんせ27年前に観たきりなので話をほぼ忘れていたが、ラストのアラジンがジーニーに願った最期の願いはちょっとうるっとしてしまった。
「自由」と引き換えに手に入れたものは「つつましい幸せ」でした。とさ。

最期のインド映画ばりの過激ダンスシーンを観ながら、私はおとぎ話を聞き終って満足して眠りにつく子どもの気持ちになっていた。
こういう気持ちにディズニーアニメはさせてくれるのだ。

実写版も同じような気持ちになり、そしてより、ダンスシーンでテンションが上がった。
ハッピーな気持ちに必ずさせてくれるディズニーアニメ(実写版も)、これはもう麻薬ですね。

 

アラジン

 

監督・脚本 ガイ・リッチー
脚本 ジョン・オーガスト
出演 ウィル・スミス メナ・マスード ナオミ・スコット マーワン・ケンザリ ナヴィド・ネガーバン
ナシム・ペドラド ビリー・マグヌッセン
日本語吹替版 声の出演 中村倫也 山寺宏一 木下晴香 北村一輝
※128分
© 2019 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

※2019年6月7日㈮~全国公開

 

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