令和2年10月メッセージ — 疾病と戦争で人心が荒む試練の時に、八百万の神々は真実の愛の絆を結ぶ

10月

社会情勢を占ったタロットカードで出たのは『恋人(逆位置)』『皇帝(逆位置)』『吊るされた男(正位置)』。アドヴァイスカードは『女帝(逆位置)』。
この10月は、コロナ禍による経済状況が更に悪化し、貧富の差の増大と犯罪の更なる増加の暗示が出ています。
“恋人の逆位置”は、人と人との間に信頼が失われる暗示です。
今夏はノーマスク集団の山手線ジャックや地方でのコロナ村八分などが問題となりましたが、これらの“ギスギス感”が、秋も続きそうです。また“不道徳な性”という暗示もあるので、派遣切りに遭ったり、大学の授業料を払えず貧困に喘ぐ女性が、風俗などセックスワークに転落するケースが、深刻な社会問題として浮上しそうです。
“皇帝の逆位置”は、独善的、小競り合い、行き詰まりを意味するカード。
違法行為や不信感、約束を破るなどの暗示もあるので、ガスの点検を装ったオレオレ詐欺などの被害には今月も注意が必要です。“吊るされた男の逆位置”は孤独、もがく、焦るなどの暗示です。そしてアドヴァイスカードに出てきた“女帝の逆位置”は嫉妬、性的なトラブルを表すので、貧困や怨恨などを遠因とした、男女問題を巡る事件の発生(特にホストクラブなど酒場には注意)が懸念されます。
先にも触れましたが、今月は“火”の星ですので、短気からくる他者とのトラブルには、十分に注意しましょう。

10月

 

神々の縁結び会議の結果が出る今月……風の時代の到来を前に、いま“陰陽統合”の扉を開けよう

西洋占星術の観点で言えば、9/29に土星が順行に転じ、10/4には冥王星も逆行を終えます。牡羊座の火星は11/14まで逆行中ですが、社会では世代間、人種間の対立が世界中で勢いを増しそうです。来月のアメリカ大統領選挙を前に、トランプ大統領と反トランプ勢力の情報戦争も、より攻撃性を増してゆくでしょう。一方、個人では魂で結ばれた運命の相手(ソウルメイト)や、人生を賭けた仕事(ソウルワーク)との出逢いの暗示があります。水星は10/14に、蠍座で逆行を開始します(11/14まで)が、SNSなどを契機に、過去の人間関係から必要な人脈が再会という形で帰ってきたり、思いがけないサプライズが用意されていそうです。

2日の6時5分には、牡羊座で満月を迎えます。ハンターズムーン(狩猟月)と呼ばれるこの満月では、男女関係、パートナーシップに焦点が当たり、刷新された人間関係の中から、スムーズな恋愛の交際がスタートする環境が整えられてゆきます。女性から男性をハンティングに行く際は、赤や橙色の装い、メイクをして勝負を賭けると吉です。10日9時39分の蟹座での下弦の月を経て、17日4時31分には、天秤座で新月。ここでも、パートナーシップがテーマ。自分にとっての、本当の“安息の場所”に向かって歩き出すタイミングです。そして、31日23時49分の牡牛座での2度目の満月(ブルームーン)は、水瓶座時代の到来を目前に、新しいライフスタイルの基盤となる収入面での大きな変革が、急ピッチで進められる契機となるでしょう。

最後に、今年の3月の当コラム(『令和2年3月メッセージ — 邂逅の扉を開いたあなたは、夢の中で思い描いた自分だけの家をつくる』参照)でも触れた、日本最古の和歌とされる、スサノオノミコトが最愛の妻・クシナダヒメを想ってつくった歌を、改めてご紹介しましょう。

 

“八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を”

何重にも重なり合う雲が立ち上る、ここ出雲に立ち上がるのは、
あの八重垣のような雲だ。
私が妻と住むこの家にも、八重垣を造っています。そう、八重垣を—

 

クシナダヒメは、ヤマタノオロチに食い殺されるところをスサノオに救われ、出雲に帰った二人は結婚し、須賀という場所に新居を建てました(映画『君の名は。』のラストシーンで、瀧と三葉が劇的な再会を果たした場所は“須賀神社”です)。その新居が完成した時の喜びを、スサノオは歌にしてこう詠んでいます。見上げれば、青空には白い雲。その何重にも重なる八雲に、スサノオは最愛の妻・クシナダヒメとの希望に満ちた夫婦生活を、思い描いていたのでしょう。

疾病と紛争で人心が荒む中、神々が縁結びの会議をする神無月が、やってきました。

ひたむきに生き抜いたあなたに、人生の豊穣の秋が訪れる10月となりますよう、祈念しております。

 

(了)

 

姓名学者・八田運命総合鑑定所主宰/八田靖彦

 

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