令和2年3月メッセージ — 邂逅の扉を開いたあなたは、夢の中で思い描いた自分だけの家をつくる

3月

先月に続いて『家』のカードが出ましたが、今月は、人生の新しいステップへの移行に伴う引っ越し、移動の時という暗示が出ています。
“家”の隣に“コウノトリ”のカードが来ていますので、新しい家族ができる(=結婚、妊娠する)ことを理由とした引っ越し、つまり二人の“愛の巣”をつくるカップルが、多く出てくるかもしれません。或いは、入学や転職に伴う引っ越し、生活基盤の変化で、新しい環境に運命的な出逢いが用意されているといったこともありそうです。いずれにせよ、その新しい変容は、心のどこかで願っていた、永遠の安らぎを連れてきてくれそうです。

西洋占星術の観点で言えば、3月10日まで逆行していた水星が再び順行に転じ、4月26日までは全惑星が順行。長年の懸案が大きく片付き、やはり物事がトントン拍子に進む状況が再びやってきそうです。10日の2時47分には、乙女座で満月。しなやかに、それでいて力強く、目の前で起こった出来事に対して柔軟に対処できる流れが出てきそう。3月22日までは山羊座に火星、木星、土星、冥王星が同室。社会的な足場を築くという観点から、地に足のついた、成熟した自分にふさわしい環境が急ピッチで整えられてゆく気配です。そして3月20日12時50分の春分=宇宙元旦を迎える前後は、“邂逅の扉”が開いています。前世でも縁の深かった、そして今生で再会を約束していた魂との出逢いが用意されている可能性が高いと言えます。24日18時28分に牡羊座で迎える新月の頃には、これまでの人生の試練で負った緊張が解け、楽観的に人生の新しい選択をしてゆく段階に入るでしょう。早ければ、4月には電撃入籍という形をとっている方もいるかもしれません。

 

スサノオとクシナダヒメが誓った永遠の愛 — 自分たちの“八重垣”を造る重要な一ヶ月に

3月

『日本略史 素戔嗚尊』に描かれたヤマタノオロチ(月岡芳年・画)・画像提供/ウィキペディア

私は、今年に入ってすぐに引っ越しをしました。都心ながら緑が深く、落ち着いた場所で、大変気に入っています。自宅のすぐ近くには神社があり、毎朝参拝をしていますが、そこには、主祭神としてクシナダヒメ(櫛稲田姫命)が祀られています。

クシナダヒメといえば、古事記や日本書紀に描かれている、スサノオノミコトのヤマタノオロチ退治の物語に登場する神として、あまりにも有名です。

クシナダヒメは、ヤマタノオロチに食い殺されるところをスサノオに救われ、出雲に帰った二人は結婚し、須賀という場所に新居を建てました(ちなみに映画『君の名は。』のラストシーンで、瀧と三葉が劇的な再会を果たした場所は“須賀神社”です)。その新居が完成した時の喜びを、スサノオは歌にしてこう詠んでいます。

“八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を”

何重にも重なり合う雲が立ち上る、ここ出雲に立ち上がるのは、
あの八重垣のような雲だ。
私が妻と住むこの家にも、八重垣を造っています。そう、八重垣を—

見上げれば青空には白い雲。その何重にも重なる八雲に、スサノオは最愛の妻・クシナダヒメとの、希望に満ちた夫婦生活を、描いていたのでしょうか。

この3月は、社会の動揺と連動して、皆の生活環境も激変が必至とされる星回りです。

そのような中でも、読者の皆様にとって今月が、いつか夢の中で思い描いた、希望に満ちた新しい環境でのスタートを切る時となるよう、祈念しております。

 

(了)

姓名学者・八田運命総合鑑定所主宰/八田靖彦

 

《八田靖彦(はったやすひこ) さんの記事一覧はコチラ》
https://www.el-aura.com/writer/hatta/?c=138853

 

(トップ画像/三峯神社・画像提供ウィキペディアより)