Trinity読者の皆さま、こんにちは。アーユルヴェーダ研究家の遠田優美です。
本連載では、アーユルヴェーダの精神浄化法「サッドヴリッダ」をご紹介しております。
身なりを整える
今回のテーマは、健康な精神作りのための『身なりの整え方』です。
サッドヴリッダでは次のように説かれています。
◆ 定期的に、髪を切り、髭を剃り、爪を切り、清潔に保つこと。
◆ 穴があいていたり、ほつれたりしていない、清潔な衣服を身につけること。
◆ 花や宝石を身につけ、良い香りの香料を使用すること。
◆ TPOにあった素敵な衣服を身につけること。
◆ 頭髪の手入れをして、好感の持てる髪型にすること。
身だしなみとおしゃれ
日本語の「身だしなみ」と「おしゃれ」という言葉は、”身なり(外見)を整える”という意味では同じですが、その視点が少し異なるそうです。
「身だしなみ」は、相手に不快感を与えない、良い印象をあたえるもの。(他人の視点)
「おしゃれ」は、自分が快適で、素敵だと思えるもの。(自分の視点)
なのだそうです。
上述のサッドヴリッダに書かれている『身なりの整え方』は、この両方にあてはまるかと思います。
つまり、心の健康のためには、相手のことを考えた「身だしなみ」も、自分が楽しむための「おしゃれ」も大切なのです。
身だしなみの効果
「身だしなみ」でまず大切なことは、清潔感です。
顔を洗う、歯をみがく、髭を剃る、爪を切るなど、身体を清浄に保つことはもちろん、衣服や持ち物に気を配ることも大切です。穴のあいた靴下、袖のシミ、ズボンのシワ、靴の汚れなどがあると清潔感は半減してしまいます。
また、場所や目的に合わせた身だしなみをすることも大切です。
友達とバーベキューをするのであれば、Tシャツにジーンズといった動きやすいカジュアルな格好がぴったりですが、結婚式のような席であれば、スーツに革靴といったきちんとしたフォーマルな装いがぴったりですね。
良い身だしなみは、その姿を見る相手に、安心感や、居心地の良さを感じさせます。
周りの人達から信頼感を持たれることで、あなたは自信をもって活動することができ、より充実した社会生活を送ることができるでしょう。
身だしなみを整えることは、周りの人達への礼儀や思いやりでありながら、その恩恵を受けるのは他ならぬ自分自身なのです。