■味の効用part.5 ヴィパカ(消化後の効果)について ~ インド生活『村上アニーシャのアーユルヴェーダ』vol.121

さて、ここのところ、味の効果を知る上で知っておくと便利な4つの専門用語についてお伝えしていますが、今回はその三つめ、「ヴィパカ」についてお伝えしたいと思います。

 

★ヴィパカ(消化プロセス後の効果)について★

このヴィパカは、私たちが食べ物をとった後に、その食べ物が結腸や排泄に与える影響から始まり、結腸を通過した後もさらに続く、長期的な影響を説明したものです。

つまり、食べ物が消化された後の、その食べ物が私たちに及ぼす効果の総仕上げのようなもので、尿、便、汗、そして私たちの心への影響、食べ物の薬効などもこれに含まれます。

また、体の組織がその食べ物によってどのように滋養されるかについても説明します。

例えば、ポップコーンが好きで、数日間続けてポップコーンをたくさん食べたとします。
すると、肌がいつのまにか、乾燥してカサついてくることにふと気づいたりします。

あるいは、塩味が好きで、数日間塩辛い食品を食べることに耽り、数日後には体が妙にむくみ、水が溜まってしまっていることに気づきます。

また別の例では、久しぶりに油がたっぷり含まれる某フライドチキンのチェーン店のフライドチキンをむさぼるように食べてしまいました。
すると数時間後、あるいは翌日の肌の調子が、やたらと油っぽく、普段はでないニキビが数個、プツプツ発生していた……。など。

(ちなみに私は、某フライドチキンチェーン店のものを食べると、数時間後には、普段はありえない体の部位/例えば肘の内側近くや肩のあたりなどに、ボッコリと大きな吹き出物が必ずできます。さらに翌日には、他の部位にもできあがるので、いかに使われている油の質が悪いかを体で実感できます)

……このように、食べた後にしばらく続く作用は、ヴィパカの質によります。

アーユルヴェーダでは、このヴィパカには
「甘味」「酸味」「刺激性の味」の三種類があるといわれています。

 

★甘味ヴィパカ

甘味ヴィパカは、「同化作用」を表し、体の成長や湿り気(潤い)を促進し、カファを増大させることを意味します。
このヴィパカは、尿、便、汗の排泄を促す作用があり、ヴァータドーシャが悪化したときによく見られる欠陥の修復に役立ちます。

甘味ヴィパカは、甘い味のする食べ物、塩味のする食べ物から生じるとされ、一般的に「体を構築する」食べ物類はこの甘味ヴィパカになります。

⇒食品例: さつまいも、フライドポテト、ピザなど。

(フライドポテトは「甘味ヴィパカ」)

 

★酸味ヴィパカ

酸味ヴィパカを含む食べ物は、胃酸や胆汁などの分泌を促進し、ピッタを増大させることを意味します。
このヴィパカを含む食べ物は、エネルギー、消化力、体全体のみずみずしさを高めます。
このため、消化力が弱いときや消化器官が乾燥している時に特に役立ちます。

この酸味ヴィパカは、便がゆるんだり、尿、便、汗の酸性度を増加させます。

⇒食品例: レモン/ライム、酢、桃類など。

 

★刺激性(辛味)の味ヴィパカ

刺激性味のヴィパカは、乾燥させる作用があり、体重減少を促進します。
(このため、ダイエットにピッタリ!)
また、ヴァータを増加させ、尿、便、汗、そして他の体の分泌物の生産を減少させます。

⇒食品例: 緑色葉野菜、唐辛子類、豆類など。

(緑色葉野菜類は、ダイエットにぴったり)

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それぞれのラサ(味)は、ヴィルヤとヴィパカに相関性があります。

ラサはヴィルヤを決定し、ヴィルヤはヴィパカを決定する、というように、各ステージの効果は、前のステージの効果によって決定されます。

この関係性から、私たちはその食べ物をちょっと食べてみるだけで、その食べ物の薬理効果を予測することができるのです。

 

■まとめ: それぞれの味がもつヴィパカ

「味」    「ヴィパカ」

甘味    → 甘味

酸味    → 酸味

塩味    → 甘味

刺激性の味 → 刺激性の味

苦味    → 刺激性の味

渋味    → 刺激性の味

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◎次回は、四つ目の専門用語「プラバヴ」についてお伝えしたいと思います。

 

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(トップ画像/酸っぱいシトラス系は「酸味ヴィパカ」)