ライフスタイルデザイナー高橋克彰の“ウェルネスのセンスを磨く” PART.23~美人って?

美人ってどんな人?

晴れて2014年になりましたね。遅ればせながら、あけましておめでとうございます☆
今年一発目からですが、みなさんはどういう人を「美人」だとイメージしますか?

最近のもてはやされる女性の傾向だと、艶やかな髪質、白く光った歯、目はパッチリとして目ヂカラがあり、肌は透明感があり、手足は細く、メリハリのあるボディ、といったところでしょうか。
もちろん個人個人の好みはありますけど、ファッション雑誌のモデルなどはこれらの傾向が強いように感じます。
ではこれは昔も美人と呼ばれる人は同じ感じだったのでしょうか?

平安時代の美人は、髪は長くしかも水分の多いしなやかな髪の毛、肌理(きめ)の細かい色白の肌、顔形は下ぶくれ気味の丸顔であご先は丸く、引目と呼ばれる細い象眼、そして体型は小太りが好まれたそうです。平安時代の絵巻物を見てみるとなんとなく分かると思います。これは、現代で言われる美人とはちょっとかけ離れたイメージですね。

それでは江戸時代はどうだったかというと、豊かな黒髪、色白できめ細かい肌、細面、小ぶりなおちょぼ口、富士額、涼しい切れ長の目元、鼻筋が通っている人が好まれたそうです。平安時代に比べて現代の美人像に近づいたのではないでしょうか。でもこの時代まで女性のお歯黒はありました。今お歯黒しているたら、ぶっちゃけ不気味ですよね……。

大正時代から西洋文化の影響を受けて、お歯黒もなくなり、現代の美人像にほぼ近づいていくわけですが、美人像はその時代の社会と文化の影響を受けてつくられます。

共通する美人の条件

しかし、どの時代にも共通している美人の条件があります。
それは「美しく豊かな頭髪」「肌理の細かい透きとおったお肌」。どちらも女性らしさの象徴です。
顔、目、鼻、口の形は時代によって好みは分かれますが、この2つはどの時代においても変わらない普遍の価値なんですね。
そしてこの2つは努力と習慣によってつくることができるのです。「栄養」「睡眠」。この2つによってほぼ決まると言っていいでしょう。
髪もお肌も材料はほぼタンパク質と適度な脂質。それにプラスして十分なビタミンとミネラルです。

ですがこの髪とお肌はあくまで「外見」です。
本当の美人とは「内面」からにじみ出てくるもの、とよく言われますよね。
ミス・ユニバースはみなさんご存知だと思いますが、ミス・ユニバース・ジャパンの公式ホームページを見てみると、次のような女性が求められているそうです。

外見の美しさだけではなく、知性・感性・人間性・誠実さ・自信などの内面も重視され、社会的に積極的に貢献したいという社会性

そうです。単に外見だけではない、その人そのものの美しさを求められているんです。
これもみなさんご理解いただけると思います。
どんなに顔立ちが良くても、性格がひねくれている女性はイヤですもの。
本当の美人は見た目も心も美しい人ですね。

美しい内面をつくるには

では、この知性・感性・人間性・誠実さ・自信といった内面はどうやって作られるのか?
そう。これもやっぱり「栄養」「睡眠」です。
脳、神経、ホルモンなどがこれら内面を司るファクターですが、これらの原料は概ね脂質やタンパク質。
そして十分な睡眠がなければ、脳は疲弊し、神経バランスもホルモンバランスも乱れます。

これから睡眠についてもコラムを書いていく予定ですが、ここで大事なことを一つだけ。
脳の大脳前側に「前頭連合野」という部分がありますが、ここは社会性、感情制御、意思決定、知性、創造力といった他の動物にはない、人間にだけ高度に発達した人間らしい機能を司っています。
しかし睡眠が不足するとまずまっさきにこの前頭連合野の働きが落ちることが分かっています。
もう何が言いたいか分かりますよね。
「内面の美しさは十分な睡眠があってこそつくられる」、ということです。

真の美人になるために

まとめますと、見た目も内面も美しい美人になりたかったら、「十分な栄養」「十分な睡眠」が絶対条件。とくに美しい肌、美しい髪を手に入れたかったら「十二分な栄養」が必要です。なぜなら体内に取り込んだ栄養は、人間が生命を維持するために必要な器官、たとえば脳や心臓、腸などの内蔵器官、神経、血管、生殖器などに優先的に使われ、残った栄養がようやく肌や髪に使われるからです。肌や髪までたっぷり栄養を送りたかったら、「十二分な栄養」が必要なのです。といって炭水化物や脂質の取りすぎといった間違った栄養の摂り方はしないでくださいね。栄養の摂り方の基本は13回目の記事をご参考に。

まあぼくはどんなに頑張っても顔立ちでキムタクには勝てっこないですからね、肌のキレイさだけは負けてられないのですよ。