ミトコンドリアは母から母へと受け継がれる~『サルでもわかるハリィー先生とトリ子さんのアヴァンギャルドな東洋医学講座』 第13話

『母の日』にちなんで、こんな20億年のファンキーなわたしたちの生命史に思いを馳せて頂ければ、幸いに存じます
ミトコンドリアは母から母へと受け継がれる~『サルでもわかるハリィー先生とトリ子さんのアヴァンギャルドな東洋医学講座』 第13話

『ハリィー先生とトリ子さんのサルでもわかるイントロ談義』

ハリィー先生(以下 ハ)
「今年はゴールデンウィークの最終日のちょうど5月8日が『母の日』。母と言えばミトコンドリア、ミトコンドリアと言えば母。母とミトコンドリアは切っても切れない関係にある」

トリ子さん(以下 ト)
「えっ、ハリィー先生、いきなり独り言みたいにブツブツと前口上をブチ上げて、なによ? ゴールデンウィーク中の治療院の仕事が忙しすぎて、ちょっとおかしくなっちゃったの?」

「ダハハ、軽くおかしいというか、頭の中がファンキーなのはいつものことよ(笑)ほら、トリ子さんも『ミトコンドリア・イブ』って言葉を聞いたことがあるでしょ?」

「あ~、あるある。なんでもミトコンドリアには独自のDNAがあって、そのミトコンドリアDNAは母系遺伝で伝承されるから、母方の祖先をずっと辿ると今の人類にもっとも近い共通の母に行き着く。その人類の共通祖先の母を『ミトコンドリア・イブ』と呼ぶ。そうでしょ?」

「うん、そんな感じだね。でもこの『ミトコンドリア・イブ』という呼び名が強烈なイメージを人々に与えたせいか、若干の誤解が生じているとウィキペディアには記載されているね(笑)つまりただひとりの母からいまの全人類が生じた、と誤解しやすいと。そうではなくて、母から母へと辿ればひとりの母に行き着くのは当然で、そういう意味では母系でミトコンドリアDNAが途絶えることなく継承されたこの最初の母を『ラッキー・マザー』と言い直そうとする動きもあるんだって。ウィキがソースだけど(笑)」

「せ、せんせー、ウィキをソースに語るって、ちょっと手抜きじゃない?(笑)でも『ラッキー・マザー』って母の日にピッタリの話題じゃない!」

「たまにはいい事言うでしょ、ウィキも(笑)」

「そうね。でもそれじゃあ、『ミトコンドリア・イブ』に関しての核心というか、わたしたちがそこから何を学べばいいの?」

「やっぱりそれは『ミトコンドリアが母から母へと受け継がれる』という、そこが一番のポイントということだろうね。母から母ということは、つねに母親から女の子の娘が生まれて、その娘がまた母親になって、また娘を生んで、というこの母親がずっと続いていくサイクルがメチャクチャ重要だってこと」

「え~、それってかなり難題というかハードルが高いわよね」

「うん、だって当たり前だけど、娘が生まれないで、息子ばっかり生まれるパターンだって大いにある。そういう場合はそこでミトコンドリアDNAの継承はストップする。もっとも男性のみに遺伝していくY染色体という細胞核遺伝子を、父から祖父と同じようにさかのぼると『ミトコンドリア・イブ』ならぬ『Y染色体アダム』に行き当たると言われていて、現生人類はどうも8万年前の『Y染色体アダム』が最初のダディーらしい」

「へぇ~、つまり今の人類は12万年前から20万年前に現存した『ミトコンドリア・イブ』のママと、8万年前の『Y染色体アダム』のパパからみんな生まれた兄弟姉妹ってことね?」

「まあ、そういうことになりそうだね。この兄弟姉妹がまた出来がわるくて仲も悪い。いい加減に地球環境と上手に共生して、戦争のない平和な地球にしなくちゃね」

「ほんと、ほんと、そうじゃなければ『ミトコンドリア・イブ』のママと『Y染色体アダム』のパパが悲しむよね」

「ふたりとも草場の蔭で泣いていると思うよ。ということで、今回はミトコンママを喜ばせる企画『ミトコンドリアは母から母へと受け継がれる』と題してミトコンドリアの真相に迫ってみます」

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『ミトコンドリアは母から母へと受け継がれる』

「トリ子さん、さっきミトコンドリアには独自のDNAがある、といったけど、そのミトコンドリアDNAが1個の細胞にどのくらいあるか知ってる?」

「ミトコンドリアは平均で各細胞に300個を超えるくらいあるというから、その数と同じかしら?」

「いや、実はそうじゃあなくて、ミトコンドリアDNAは通常は各細胞に数千コピーから数万コピーもあるんだよ」