一宮千桃のスピリチュアル☆シネマレビューPART.126 「チア☆ダン」

私たち人間は、人が力を合わせて頑張っているのを見ると感動する。 それは、やはり私たちがそれをしたいと思っている、それをすると快感であるからだろう。 そう、遺伝子に組み込まれているのだ。
一宮千桃のスピリチュアル☆シネマレビューPART.126 「チア☆ダン」

全米制覇しちゃった女子高生たち
さわやかで号泣必須の実録青春映画‼︎

人間の遺伝子には他者と協力する、力を合わせることによって喜びを感じるという要素が組み込まれているそうだ。
それを知った時驚いたのだが、合点がいったというか、すごく納得した。

やはり、神様の意図はそういうことか。
人は人と関わることで成長していく。
そして人は深いところではひとつにつながっている。
そんなことを本作を観終わって思った。

チアダンス。
チアリーディングのダンス部分を独立させた競技で、ポンダンス、ジャズ、ヒップホップ、ラインダンスの四つのダンスで構成されていて、約二分半の時間内で採点されるものらしい。

いや、知りませんでした。
アクロバティックなアレ、かと思ってました。

でも、本場はアメリカだよね?
しかし、なんと、全米チアダンス選手権で福井県の高校チームが優勝しちゃった、という実話、を映画化!
驚きの実話を驚きの感動号泣作に仕上げていて、さわやかな風が体の中を吹き抜けていくような快感があった。

それは広瀬すずの魅力が大半を占める。
彼女の若さと美しさが弾けた映画であるとも言えるのだ。

 

広瀬すずのこらえる涙にこちらはグッ!
ダンスシーンは全員素晴らしい出来!

さて、お話は軽い気持ちでチアダンス部に入部した主人公が、顧問の鬼コーチの指導で全米大会にチームで出場して優勝するというもの。
優勝までに廃部の危機とか仲間割れとか、喧嘩とか、怪我とか次々と障害が用意され、それを乗り越えて行くというのはお決まりだけど、広瀬すずは決して大泣きしたりしないのだ。

耐える。
涙をこらえる。
ぐっと気持ちを溜める。まっすぐ強い目で前を向いて。

役者は感情を大げさに全部出してはいけない。
気持ちを吐き出したり、泣いたりするのは私たち観客なのだから。ということをよく分かっている演出である。
涙をこらえる広瀬すずを見て、私たちは涙をこらえ切れず気持ちよく泣けるのだ。

明るく、ムードメーカーの主人公ゆえに、辛くあたるコーチ。
どうしたらいいの? という主人公の心の揺れ具合を広瀬すずが繊細に演じる。
「怒り」で一皮向けたと思ったが、素晴らしい! もしかしたら、今が一番の彼女のピークかもしれない。
それは美しさもそうで、ダンスメンバーの中で彼女が一番若々しく美しかった。

もちろん特訓したというダンスも抜群! ダンスはほぼ全員初心者だったらしいが、特訓の末見事なダンスを魅せてくれる。

 

私たちは人と力を合わせることが快感
ひとつにつながる悦びを感じる秀作!

そして、ラストのカタルシス。

優勝するって分かっていても、困難がてんこ盛りだっただけに、ものすごく気持ち的に盛り上がって号泣してしまった。
皆が結束した力を合わせたダンスも素晴らしかったし。

私たち人間は、人が力を合わせて頑張っているのを見ると感動する。
それは、やはり私たちがそれをしたいと思っている、それをすると快感であるからだろう。
そう、遺伝子に組み込まれているのだ。
彼女たちがひとつになったから、優勝できた。
それを見せられた私の気持ちも彼女たちとひとつになった。
ずっと深いところで人と人がつながれる心地良さを感じさせてくれた秀作だった。

 

 

『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』
監督 河合勇人
脚本 林民夫
出演 広瀬すず 天海祐希 中条あやみ 山崎紘菜 富田望生 福原遥
真剣佑 柳ゆり菜 健太郎 南乃彩希 きたろう 木下隆行
121分
Ⓒ2017映画「チア☆ダン」製作委員会

※3月11日(土)全国東宝系にて公開

 

 

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