インド生活『村上アニーシャのアーユルヴェーダ』Vol.18 〜健康と活力の源となるオージャスを薄めてしまうもの〜

アルコールは、人間の体の生命エネルギーとなるオージャスとは全く正反対の質を持っているので、食事に使う時はちょっとした注意が必要になります。

■美容とオージャスのお話。<2>

前回から「健康と活力の元となり、生命をサポートする力となる特別な物質」である”オージャス”についてお話ししていますが、今回は、普段の生活の中で、私たちが知らず知らずのうちにやってしまっているかもしれない、オージャス薄めてしまう原因についてお伝えしたいと思います。

オージャスが薄まると、私たちの全体的なバイタリティや健康を弱めてしまうので、注意が必要です。

◆オージャスを薄めるもの1.ストレス:

ストレスはオージャスを薄める

アーユルヴェーダのよれば、ストレスや過度の活動は、オージャスを薄めてしまいます。人間は、ストレスの大部分を消化系を通じて処理するので、ストレスを感じている間中ずっと、消化プロセスは多かれ少なかれ打撃を受けて妨害され、消化力が不安定になります。

オージャスが出来上がるプロセスは、私たちが食事をとり胃、膵臓、肝臓、胆嚢がタッグを組んで消化吸収の準備をはじめる時点で始まり、そこからさまざまなプロセスを経て、30日間かけて少しずつ蓄積されたオージャスは、生殖液になり、さらにそこから心臓の中に放出されて貯蔵されます。

こうしてはじめて、体の微妙なエネルギーに滋養が与えられ、それが順々に体の生命力、活力、免疫が養われていきます。

オージャスは食べたものの副産物として得られる最も純粋な物質ゆえに、消化の効率性によりかなり影響を受けてしまいます。
当然ストレスによって消化効率が落ちてしまえば、このオージャスの精製プロセスも妨害されます。

また、ストレスを感じている間中、リンパの流れも滞りやすくなり、最も毒性のある脂溶性の化学薬品は体内の脂肪の中に溜まっていきます。これも、オージャスを薄め体を弱くてしまう原因になります。

ストレス文化が蔓延していない第二世界諸国と第三世界諸国では、オージャスが薄まりにくく、人々は自然に活力に溢れている傾向があります。

☆予防策 → ストレスを長期に渡って溜め込まないこと。ストレスを発散させる方法や活動で緩和し、ゆったりくつろげる時間を日々まめに取り入れる。
(瞑想、マッサージ、アロマ、周波数BGMを聴く、など)

◆オージャスを薄めるもの2.過度のセックス:

生殖液には、日数をかけてゆっくりと生産された極上のオージャスのすべてが含まれ、心臓の中へ蓄えられる準備をしています。

このため、過度のセックスで生殖液を消耗しすぎると、精子と卵子の両方が薄まり、オージャスが最終地点の心臓へ入る前に盗んでしまうことになります。
さらにはすでに心臓にあるオージャスを薄めてしまうことさえあります。

☆予防策 → 生殖液を浪費する長時間に渡る毎日のセックスはさけること。

◆オージャスを薄めるもの3.アルコールの乱用:

alcohol information

アーユルヴェーダでは、アルコール飲料を薬として使うことをアドバイスしています。
アルコールは、人間の体の生命エネルギーとなるオージャスとは全く正反対の質を持っているので、食事に使う時はちょっとした注意が必要になります。
もしアルコールが不適切に摂取されれば、生命エネルギーは破壊され、最悪の場合では人を死に至らしめることもあります。一方、使い方を間違えなければ、アルコール飲料は霊酒(神々の飲む酒で、美しさと不死が保てるとされるお酒)のような効果があり、人の生を救うことさえあると考えられています。

☆予防策 → アルコールはほどほどに楽しむ。

◆オージャスを薄めるもの4.運動のしすぎ:

過激な運動や、体の持久力に合わない長い時間の運動は、体の筋肉組織を消耗させ、一般的にオージャスを薄めます。

☆予防策 → 体質に合った運動をほどよくやること。

次回は、「オージャスを高める食べ物とハーブ」についてご紹介したいと思います。

》前回の記事はこちら《