●年末のマルシェの愛おしい野菜たち。
木曜日のお昼いちばん、Bar Pappaさんのところでオープンされている五ヶ谷農園さんのマルシェにやっと行けた。
今回も可愛いくて、不思議で個性的な野菜、おなじみの冬の顔が並んでいた。
みかん? と思ったら、「柚子ですよ。冬至なので」と奥様が教えてくださった。
年末で忙しいし、野菜をそのままに味わいたいので、手間もテクニックもいらないクイッククックで楽しんだ。
●個性派揃いのベビーリーフたち。
それぞれに香りがしっかりとあって、いきいきとしていてカタチもひとつひとつ超可愛い。
からし菜、わさび菜、イタリアンレタスなどいろいろ混ざっているそうだ。
それぞれに違う味わいがある。
ひと皿めは、ベビーリーフたちにハード系チーズ(グラナパターノ)をビーラーで薄く削ってかけた。
ベビーリーフそのものを味わうためにチーズの塩味とコクだけで調味料はなしに。
気がついたらチーズ好きの息子がチーズを残しがちに、ベビーリーフばかりおいしいおいしいと食べていた。
もうひと皿は、スモークサーモンを少し混ぜ込んだ。
調味料はなし。
チーズも良かったけれど、スモークサーモンの方がベビーリーフの香りが生きておいしかった。
野菜としてだけでなく、ハーブやスパイス的な役割も果たしてくれる。
次回はサンドイッチにもしてみたい。
●菊芋の初めて調理!
もこもことした風情がおもしろい菊芋。最初見た時どう食べたらよいのか見当もつかなかった。
「シャキシャキとした食感が良いので生で食べるのがおすすめ」と、ご主人に教えていただいた。
「じゃがいものように、ポタージュスープにしても美味しいですよ」と奥様。
お店に来られていたお客さんは「酢の物にしてもいいし、炒めてもおいしかった」と教えてくださった。
ころんと丸いお芋を本体からいくつか外して、皮はついたままスライスし細切りに。
そのまま何もつけないでもおいしい。
やさしい甘さがあって心地よい食感。
クセはまったくなくほんのり旨みがある。
そのままでおいしく、これ以上の調理は不要かと思ったが、いろいろ試してみた。
ひと皿めは、細切りにした菊芋にほんの少し柚子こしょうを乗せて、ところどころ混ぜながら食べた。
柚子こしょうが混ざったところがピリッとおいしいし、混ざっていないところに出会うとまた、ほっとするおいしさ。
次に、菊芋のスープを作った。
まずチキンの茹で汁で小さく切った菊芋を煮詰める。
少し柔らかくなったらつぶし、牛乳と薄切りにした菊芋入れて温めた。
時間差で菊芋を入れることで、シャキシャキの食感も楽しめるように。
これは好みがあると思う。
もちろん全てを最初から均一に煮てもおいしいと思う。
皮は薄いのでむかないで作ったけれど、白くきれいに仕上げたいならむくとよいと思う。
味つけは、塩のみでおいしかった。
最後のふたかけは、中華風も楽しみたかったのでスライスしてピーマンと豚肉といっしょにゴマ油で炒めた。
味つけは塩こしょう。
炒めても食感のよさ際立っていた。
菊芋は、北アメリカのトピナンブ族が食糧としていたらしい。
天然のインシュリンといわれ、糖尿病や大腸がんにもよいと注目されているそうだ。
●根っこも超おいしいほうれん草のステーキ
横に広がった葉の根元の縮れた葉の辺りを指さして「こういうところがおいしい。根っこも甘いよ」と教えていただいた。
その瞬間、かなりの立派な根っこだったけれど、全部食べようと思った。
どう食べるのがよいか考えた結果、オリーブオイルでさっと焼いて塩こしょうだけをして、ほうれん草のステーキに。
さっと焼いただけなので、根っこはナイフで切れないくらいにかたくて失敗かと思ったら、食べてその甘さに驚いた。
本当に甘い。
教えてもらっていなかったら捨ててしまっていた。
食べられないと決めつけているものでも食べてみるとおいしいものってあるかもしれない。
年内のBar Pappaさんでの販売は、この日までだそうで、次回は来年。
待ち遠しい。
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