なんとなく見たことがあるカラーボトルや、雑誌、テレビなどで何気なく触れている星占い……。“興味はあるけどオーラソーマや占星術は難しそう”と、なかなか日常に取り入れられずにいる人が多いのでは。そんな活用法を、オーラソーマティーチャーでもある相川七瀬さんと、占星家の村上さなえさんに教えていただきました。
Photo：Tomoko Hayano
恋占いだけじゃない、自己再発見のヒントが詰まった占星術の面白さに、魅了されました。
編集部（以下編）：フリーの編集部から占星家へ。村上さんにとって職業を変えてしまうほどの魅力を持った西洋占星術はどういうものですか。
村上（以下村）：12星座それぞれには、人間に必要なエッセンスが詰め込まれているというコンセプトに惹かれたんです。雑誌やテレビで決めつけがち。ですが、たとえば、おうし座ならマイペースで堅実、美意識が高いといわれるけど、だからといって、人からキレイと思われなくてもいい、自分の世界が好きだから一生独身でいいのか？と言ったら、そうじゃないですよね。家族を持ったり、仕事で評価されることも大切。ですから、12星座では自分の星座に限らず、社会で評価されることを目指すやぎ座のエッセンスや、愛する人とともに生きることで喜びを得るかに座のエッセンスも必要だというふうな考え方がベースになっています。だから、たとえホロスコープを読み解けなくても、それぞれの星座の要素と照らし合わせて、自分に足りない部分を補っている、いいテキストにもなるのです。
編：そんな捉え方があったんですね。では、実際にホロスコープを使って12星座の要素を活用しながら、自分を高めていくにはどうしたらいいですか。
村：いまは、インターネットを活用すれば、ホロスコープは簡単につくれるので、一度みてみると、自分自身を客観視できるんじゃないかな。といっても、ホロスコープ全体を読みとくのは難しいから、最低、太陽と月と金星の3つの天体の星座だけでも、覚えてください。おなじみの太陽星座が人生のテーマを表していて、月星座が、プライベート担当、無意識の感情や癒し、リラックスを表しています。そして金星星座は、いわば自分のなかの若い女性。恋とおしゃれを担当しています。それぞれの天体の星座が、どの12星座の位置にあるかによって、生まれ持ったあなたの性質がわかるんです。太陽星座だけでなく、月と金星もあわせることで、より深い情報がえられますよ。 そうやって自分を知ることで、苦手な部分を補うだけじゃなくて、得意な部分は個性として伸ばすこともできますよね。短所は、そう簡単に直らないけど、それに気づき“この人には、自由奔放ないて座要素があるな”ということが分かれば、自分の思いを理解させようと、無駄なエネルギーを使うことでなく、他者を受け入れられるようになる。そんな視点からも活用することができる占星術って、やっぱり面白いでしょ！
自分で選んだ色のなかに心理が隠されている。それに気づくことで、理想の自分に近づけるんだと思う。
編集部（以下編）：仕事で訪れたロンドンで、カラフルなボトルを見たのがきっかけでオーラソーマを始められたそうですが、レベル1から最もハイレベルなティーチャーズコース3まで極めさせた、その魅力はなんですか？
相川（以下相）：デビューしてからずっと、24時間音楽のことばかり考えているような生活を続けていましたが、妊娠を機にやっと自分だけのために時間を割くことができるようになりました。そこで以前から興味のあったオーラソーマの授業を受けたんですが、1コース36時間、これほどまでに自分と向かい合ったことあったっけ!?というくらい、完全に自分だけにフォーカスしていましたね。自分の弱さや強さを目の当たりにして、私はこういう傾向があるから、ここを越えられれば強くなれるかも。ということに気づきはじめたんです。自分を見つめることが多くなった分、嫌なことがあったとしても“落ち込んでる場合ではない”と、切り替えが出来るようになったんです。そんなふうにセルフヒーリングしながら自己を高めていく感覚を覚えるとやめられなくなって。ティーチャーズコース3を受けたときにマイク・ブース（オーラソーマプロダクツ社会長）から「七瀬ならきっとこれからのオーラソーマをリードしていけるだろうから、教えてみれば」って励まされて「ORENDA」を立ち上げました。
編：ボトルを選ぶ色や順番が日替わりでコロコロ変わってもいいですか？
相：もちろん人間は感情があるから、変わるのは当然です。でも、毎日違うボトルを選んでいるなと思っても、そこには必ず統一性があるはず、自分のなかに無い色を選ばないから。
編：オーラソーマのボトルは身体にも塗れるそうですがボトルを一本使いきる前に、あれもこれもとボトルの種類を増やしてもいいんですか？ 相：オーラソーマはボトルを自分自身に例えるから“自分を何個もはしごしていくってどうなの!? 自分が選んだボトルが無くなるまで向き合おうよ”という姿勢ですね。塗っていて辛いなと思うボトルもありますが、それを使い終わったときに気づくものが大きく、オーラソーマのヒーリングが得られる瞬間だと思います。使うのが辛いボトルも、選んだのは自分なんですよね。潜在意識のなかにある触れたくない問題、気づきたくない部分がどんどん見えてきて、なんでそれを選んだの？という自問自答から、自分をみつめなおし克服していける、そこには自分を変えていくヒントがあるはずですから。オーラソーマは自分で自分に責任をとっていこう！というセラピー。先生がこう言ったからこうすればいいんだ、ではなくて、選んだ色のなかに求める答えが隠されていて、それに気づくことで、人に頼らず人生を組み立てていける。自立していける。ということを私自身が学び、感動したので、それを「ORENDA」を通して皆さんとシェアしていきたいですね。
編：ところで現在ボトルは107本あって徐々に増えるそうですが、相川さんがつくってみたいボトルはありますか？
相：ボトルは現在マイクがつくってあるんですが、時代に求められている色や現代人に必要なメッセージに合わせて、ボトルが生まれているんじゃないかと思います。イギリスの工場に行ったときに、見たことない組み合わせのボトルをオフィスのスタッフが持っていてうらやましかったなぁ。多分テスト段階ものもなんでしょうね。私個人的には、レッド×ターコイズがあったら絶対欲しいし、可愛いだろうなと思います。
ヒーリングで自分自身と向かい合うことでアンラッキーという感覚がなくなってきた。
編：お二人にとってセラピーやヒーリングとはどういう存在ですか？
村：ホロスコープに映し出されているのは、自分自身。恋の行方やいつ結婚できるかといった、占い要素ばかりではありません。自分に耳触りのいい言葉ばかり求めてヒーリングに依存しないためにも、自分を知る、という意識が大切。本当の答えは自分のなかにありますから。「あの時、うまくいかなかったのは相手のせいじゃなくて、私のこの星に問題があったんだ」と、自分を見直していく。そんな、未来予測だけじゃない占星術の使い方をしてもらえたらと思っています。だから、それをもっと楽しく伝えられる方法を日々考えていますね。
相：いつもの自分を知らない人の輪に入るのが、実は一番セラピーなんじゃないかなと思います。そこからなら、自分が思ういい自分、いい関係をいくらでも築いていけるしね。あと、私の占いの使い方は、ネガティブな事を言われて落ち込むんじゃなくて、それに備えて自分を鍛えますね、たくましい自分になってやるぞって。あそこに行くと危険だよ。といわれると、それだけで身が引き締まったりするし。苦しいことも楽しいことも、自分じゃないと体験できないから、そこを避けて通るのはもったいないと思う。ヒーリングの世界に入ってから困難を困難だと思わなくなってきたんです。楽しみにしていた約束をドタキャンされても。以前なら、“どうして!?”という気持ちが強かったのに、今では絶妙なタイミングで自分にスペースができて、もしかしたらそこから何かが入ってくるのかもしれないって考えられるようになりました。
村：「よくないことが起きる」ではなく、「今、自分に与えられている修行テーマ」と捉えれば、アンラッキーという感覚はなくなっていくよね。 相：その感覚を培うために、勇気をもらえるツールとしてオーラソーマや占星術などを活用するのはいいかもしれませんね。ただ、修行ではないからシリアスに考えすぎず、楽しみながらやることを忘れないで。自分で自分を笑えるくらいの余裕がないとね。
＜Profile＞
村上さなえ 1960年東京生まれ。占星家。フリーの編集者として、女性誌やPR誌を手がけた後、1998年より、かねてから親しんでいた西洋占星術に本腰をいれ、占星家としての活動をスタート。「自己再発見」をテーマにしたカウンセリング・スクールやセミナーが人気を博し、アーティスト、女優、ミュージシャンなど、男女問わず幅広い層から支持されている。「ORENDA」にて講師としても活躍。著書に「タフな女のつくり方」（小学館）など。方式HP www.sansem.com
相川七瀬 ロックボーカリスト、詩人、作家、オーラソーマティチャーなど多岐にわたる分野で活躍するアーティスト。デビュー13年でトータルCDセールスは1200万枚を超える。自身前世療法によって癒されたことから、スピリチュアルに興味を持ち、その後、日本最年少のオーラソーマレベル3ティーチャーに。現在、ヒーリングスクール「ORENDA」を主宰。インナーチャイルドセラピー、前世療法、クリスタルヒーリングなど、さまざまなセラピーをシェアしている。オーラソーマ体験コース（8/9）ほか、オーラソーマレベル1／講師：満月まい・相川七瀬（8月連続コース：8月土日コース：8/9、10、16、17、23、24）などコースもさまざま。
詳細は「ORENDA」HPへwww.orenda.jp
