ココロセラピストが語る!?『マスク依存症』とは?

マスクをしているから社会を拒絶していると言うのは極端な気がします。「人と関わりたくない=人を拒絶している」ではないのです。マスクをしている人に話しかけたら襲いかかられたとか、そんな話は聞いた事がありません。

すると意外な答えが返って来ました。「何も聞いてないよ……」と。僕は意味がわからなかったので、率直に聞いてみました。「え? じゃあ、何でイヤホンしてたの?」と。すると彼も素直に教えてくれました。「誰にも話しかけられたくなかったからだよ」と。

そう考えると、マフラーで顔を覆っていたのも頷けます。当時は「へぇ」としか思いませんでしたが、今考えてみると、まさに『マスク依存症』と同じ発想ですよね。

 

マスクというアイテムに着眼するとは!

マスク依存症のすごい点は、何時でも何処でも身につけていられる事です。これに気づいた人はある意味すごく頭が良いと思います。

例えば自分(の顔)を隠したいとして、学校や会社でマフラーをつけていたら先生や上司に怒られると思うのです。当然、フルフェイスのヘルメットや覆面をかぶるわけにもいきません。しかし、マスクなら身につけていても怒られないのです。さすがに食事の時は外すと思いますが、それ以外ならずっと身につけていても何となくOKな感じがします。

ただ、そこにもやはり問題点はあります。何時でも何処でもマスクを着用していると目立ってしまう事です。自分を隠したいからマスクを随時身につけているのだとしたら、これは逆効果です。

 

マスクと都市伝説?

人には隠されると見たくなるという心理が少なからずあります。そう考えると、随時顔を隠していると逆にマスクの下に何か秘密があるのではないかと興味を引いてしまうのです。

『口裂け女』という都市伝説があります。一見するとキレイなお姉さん。しかし、マスクを外すと口が裂けていて恐ろしい顔だった。有名なので一度は耳にした事があると思います。

この都市伝説は、まさにマスクがテーマです。口裂け女は何らかの事情で口が裂けてしまいました。それを隠すためにマスクをしているのです。それに気づかれたくないからマスクをずっとつけたままでいるなら単なる『マスク依存症女』かもしれません。

口裂け女の場合はマスクで顔を隠しつつも、自分から話しかけて来て、しかもマスクを外してビックリさせます。しかし、もしも彼女がマスクを着用していなかったら神秘性は一気に薄れてしまいます。顔が隠されているからこそ気になるのです。

口裂け女に関して言えば恐い存在なので、誰かに話しかけられる確率は低いと思います。でも、マスクをしているからこそ目立っているという点も否定できません。話しかけられないにしても、チラ見される可能性は高まる気がします。

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マスクとハンカチ王子?

過去に『ハンカチ王子』と呼ばれた野球選手がいましたよね。ただハンカチを持っていた場面が世間にフォーカスされてしまったというだけで、日本中にその名を浸透させてしまいました。

もっと昔、また僕の子供の頃の話に戻ります。ある友人が、それこそハンカチ(タオル地)をいつも持ち歩いていました。案の定『タオル』と呼ばれていました。本人いわく「あれはタオルではなくハンカチだ!」との事ですが、そんなことよりもタオル地のハンカチを持ち歩いていただけでその名が浸透してしまった事の方が興味深いです。

そのように考えると、マスクを存在を薄めるために常時身につけているのだとしたら注意が必要です。場合によっては望まずとも『マスク』というニックネームを与えられ有名人になってしまう危険性があります。

もし、本当に自分の存在を目立たないようにしたいのが目的ならばマスクはお勧めしません。「木を隠すなら森の中」と言うように、堂々としている方が逆に目立たないのです。

 

『マスク依存症』って言うけど……

マスク依存症というのは、他人に表情を読まれたくない。他人と関わりたくない。自分という存在に自信が無い。自分と言う存在を隠したい……。ひきこもり予備軍。社会から孤立してしまう予備軍などなど、言いたい放題です。確かに、そういう可能性も否定はしません。実際にそうなのかもしれません。

ただ、仮にそうだとしてもマスクをしているから病気なのではありません。マスクを身につけ過ぎている事で変な人のイメージが強くなるのでお勧めはしませんが、彼らには彼らの気持ちが存在するのです。どちらかというと、マスクを常に身につけている人より、常にタバコを吸っていなければ気が済まない人の方がよほど迷惑です。

マスクをしているから社会を拒絶していると言うのは極端な気がします。「人と関わりたくない=人を拒絶している」ではないのです。マスクをしている人に話しかけたら襲いかかられたとか、そんな話は聞いた事がありません。おそらく道を聞けば教えてくれると思います。マスクをしていなくても、堂々とシカトしてくる人だってたくさんいます。酷い人は睨みつけて来ます。そう言う人の方が、人間を拒絶していると思います。

もし『マスク依存症』らしき人が身近にいたら何かする前に、一旦立ち止まって下さい。もちろん茶化したりしないでください。

力ずくでマスクを外させようとしないでください。あなたが関わりたくなければ、そっとしておいてあげて下さい。

心配ならマスクの話ではなく、そっと「何か困っている事や悩みがあったら、いつでも言ってね。私はいつでもあなたの味方だよ」と伝えて下さい。マスクの下に隠された本質を捉えて下さい。もし、彼らが心身に何らかの問題を抱えていたとしたら。問題を一緒に解決してあげれば自然とマスクに対するこだわりも消えるでしょう。

もし心身に問題があるわけではなく、TPOもわきまえられないとしたら、その時に注意するなり叱るなりしてあげれば良いと思います。

 

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