「屋敷鴉」と「闇夜鴉のお告げ」——カラスの不思議な話

これがよくある事なのか判りませんが、大昔から神の使いとも言われていた鴉には、こういう不思議な話もあるのです。
カラス

真っ黒いカラスは不吉な感じがしますね。
でも、神の使いと言われることもありますし、害鳥と呼ばれることもありますが、どちらだと思いますか?

今回は私・わたもりの体験した鴉に関する不思議なお話です。

 

「屋敷鴉やしきがらす」をご存知ですか?

屋敷鴉とは、特定の家と敷地を守る鴉の事で、スピリチュアルでも何でもなく、田舎の家にはよくある事です。
家や家のある敷地周辺を縄張りとし、そこに他の鴉が入ってこないように見はっています。

鴉がゴミ集積所を荒らすという話はよくありますが、悪さをする鴉が寄ってくると、追い払ってくれます。
農家は農作物や家畜のえさなどが豊富にあるので野生動物に狙われやすいのですが、屋敷鴉のいる家は荒らされることはありません。

鴉の寿命がどのくらいかは良く判らないのですが、時には子鴉を連れていて、数羽一緒にいることもあるので、代変わりしつつその家を守っているようです。
子鴉に鳴き方や飛び方を教えている時は応援したくなり、一人前になると嬉しく感じます。

そこから考えると、同じ鴉がずーっと見ているわけではなく、雄、雌、子と、交代で見張っているのかもしませんが、私には見分けはつきません。

そんな風に、鴉には不思議な生態があるようです。

カラス

 

春の宵と鴉の大群

それは2年ほど前、私の住む北海道帯広市でその年最初の雨が降った暖かい春の夜、確か9時頃、所用があり出掛けた時の事です。
仕事場兼住居として私が住むアパートのドアは1階にあり、ドアを開けた瞬間、私は絶句してしばらく立ち尽くしました。

アパートの前に車20台以上分の広い駐車場があり、私の部屋のドアを中心にコの字型に囲むように、その周囲に立つ電柱と電線全てにびっしり隙間なく鴉がとまっていました。

鳴きもせず、身じろぎもせず、全ての鴉の目が私に向けられ、ただ私をじっとみています。

その地域は、鴉のイタズラ等の害が全くない地域でした。
近隣の町内会は鴉に悩まされているようでしたが、何故かその周辺には鴉が来ない。

だから余計にその異様な光景に物凄く驚きました。
それだけの鴉が飛んで来れば気配がある筈ですが、鳴き声も羽音も全く聞こえませんでした。

私は端からぐるっと鴉の顔を見渡し、
「何か用があるの?」
と話しかけました。

近くの電線にとまっていた鴉の視線を強く感じ、数秒の間見つめ合い、
「うん、判った。私に何か言いたいことがあるんだね。判ったよ。私はもう出かけるから、帰るまでにはいなくなっていてね。近所迷惑だから」
そう言って車で出かけ、15分程で帰宅すると、先刻の光景が嘘のように、鴉は一羽もいなくなっていました。

その時ふとある事に気づきました。
「鳥目で夜なのに飛んで帰ったんだな……。悪い事言っちゃったな」

カラス

 

闇夜鴉のお告げ

その意味が分かったのは約1ヶ月後。
そのアパートの持ち主が変わったというお知らせが郵便で届きました。

そのアパートは大家さんがとても良いご夫婦で、冬の除雪はどこよりも早く綺麗で、夏場も建物周辺の草取りや掃除などが行き届いていました。
予算より1.5倍の家賃でしたが、建物の気がとても良く、過敏体質の方を中心にカウンセリングをお受けするには最適だと入居したのです。

ところが次の大家は、除雪も建物の管理もろくにしないだけじゃなく、何かと住人に言いがかりをつけ、反論すると「半年以内に出てけ」というような不動産会社でした。
(今は更に別の大家に変わりました)

そして、大家が変わる度に建物のエネルギーがどんどん落ちて行きます。
それまでは過敏なクライアント様からも「気が良い」と言われ、私達も疲れにくかったのが、その時を境に疲労感が日に日に酷くなって行きました。
空間を浄化するために私達のエネルギーを使うので、エネルギー補充の為に月に何度も温泉に行く必要があります。
建物のエネルギーが下がった証拠に、イタズラ鴉がゴミを荒らし、虫が入ってくるようになり、埃も溜まりやすく、周辺で交通事故も頻繁に起こるようになりました。

鴉たちは
「ここはもう、あなた達がいるべき場所じゃないよ」
と、お告げに来てくれたのでしょう。

これがよくある事なのか判りませんが、大昔から神の使いとも言われていた鴉には、こういう不思議な話もあるのです。

——お告げは受けるだけではなく、実行することが大事。
この鴉のお告げを受け、私は新築移転を決意したのです。

 

参考記事
http://watamori323.blog.fc2.com/blog-entry-734.html

 

《わたもり さんの記事一覧はコチラ》
https://www.el-aura.com/writer/watamori/?c=88380