「あなたと私は違う人」自他の境界を持ちましょう―わたもりのメンタルケア講座

心が揺れた時、あなたはどうしますか? 人生相談やセラピー、ヒーリング、占いなどに行きますか?

前回は悩み、苦しみを自分で解決できる人になるために「冷静に悩める人になりましょう」とお伝えいたしました。
今回からは冷静に悩める人=自分で問題を解決できる人になるために必要なことをお伝えしていきます。

それが出来れば心が揺れにくくなり、揺れても自分で戻せるようになります。
ぶっちゃけて言うと、カウンセリングや占いなどが必要なくなります。

え? 良いの? と、思うかもしれませんが、大丈夫です。
知識として知っているのと、理解しているのと、出来るのは違いますから(笑)
難しいのですが、私のカウンセリングを受けていただくうちに自然に身について行きます。

私の講演やメンタルケアセミナー、カウンセリングの中でお伝えしているメンタルケアの基本です。
大切なのは、自他の境界を持つことです。

 

自他の境界って知っていますか?

自他の境界とは、簡単に言うと、「私と他者は違う人だとはっきり認識し、境界線をもつこと」と私はお伝えしています。
そんなの当たり前と頭では思っていても、多くの方が自他の境界が無い行動をとっています。
以下の例に心当たりはありませんか?

1、他者の言動に左右されやすく、気が付けば言う通りにしている
2、他者の意見か自分の意見か判らなくなっている
3、子どもなら親の言う事を聞いて当たり前だと思っている
4、決められたルールは守って当たり前だと思う
5、困っている人、不幸な人を見ると相手かまわず助けずにいられない
6、ルール違反をしている人、自分と意見の違う人は注意、非難、批判する

これらは全て自他の境界が無い人の例です。
1~4は自他の境界が無いために他者の侵入を許してしまう人。
3~6は他者の領域へ踏み込んでしまう人の例です。

全部、どうして自他の境界が無いのか判りますか?

これら全て、「相手の意見と、自分の意見は違う」と言う認識や、「自分はどう思うのか?」が欠如しています。

例えば決められたルールだとしても、そのルールが本当に多くの人にとって有益なのか? 弱者を切り捨て、傷つけていないか? 一部の人だけに都合がいい物ではないか? 等を考えず、ただ従うのは自分の意見と言うものがありません。
特に戦争などへ向かうキナ臭い時代には、おかしなルールがいつの間にか人々を縛っているという事があります。

個人レベルの話にしても、「普通の」「一般的な」「常識的な」ものに考えなしに従い、他者にそれを押し付けていませんか?

最近でいうと熊本震災でのモデルの紗栄子さんらに対する不謹慎狩りなども、自他の境界が無い例と言えます。

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自他の境界が無いってこんな感じ

「大人ならきちんと挨拶して当たり前だ」

これは、自他の境界が無い人の発言です。
どうしてかわかりますか?

この考えには、私も同感です。
大人として、いいえ、子どもでも、挨拶はして当たり前だと思います。

けれど、挨拶をしない人にはしない人なりの理由や考えがあるのかもしれません。
「私」がそれをどんなにおかしいとしても、他者が何をどう考え、どう行動するかは、その人の領域のものなのです。