【磯丸の呪禁歌とは?】
彼は、その生涯で莫大な数の和歌を残していますが、その中に「呪禁歌」、別名「まじない歌」と呼ばれるものがあります。
こちらは、その名の通り、この歌を詠むことで「不思議なことが起こる」というもの。
なぜ、このような歌が生まれたのかというと、病弱だった母親が磯丸の祈りで全快したり、大火事があってもなぜか、彼の家だけが焼け残ったなどという出来事があったことから、「磯丸の歌には不思議な力があり、それによって不幸を退けている」と周囲の人が感じたことが原因となっています。
そのために、彼に病気平癒や安産、家内安全、魔除けなどの歌を読んで貰うようになり、このような不思議な力、すなわち「御利益」を目的とした歌が「呪禁歌」となったのです。
【多種多様な願いを叶える呪禁歌】
基本的に磯丸は依頼を断らなかったのか、呪禁歌には「柿を甘くする歌」「井戸に蛇が湧いたときの歌」「ゴキブリ除けの歌」「髪の生える歌」など、様々なものが残っています。
今回はそのような中から、比較的有用そうな、お金が集まる歌、ゴキブリ除けの歌、好きな人と縁ができるようになる歌を紹介しましょう。
【お金が集まる歌】
此やとに あくまてさけよ 世の中に めつるたからの 山ふきの花
【ゴキブリ除けの歌】
とぼし火の ためにもならぬ 油むし 出るはむやく 消もうせなん
【好きな人と縁ができるようになる歌】
ねかはくは なほ末かけて ひたち帯 むすふの神の 恵みまたなん
非常にシンプルながら、どこか趣のある磯丸の和歌。
興味を持たれた方は、声に出して詠んでみることをオススメします。
真剣に詠み、和歌の持つ神秘の言霊を真摯に受け止めることができれば、その霊力を実感出来し、御利益を得られることでしょう。
Mystery of the force that has been hidden in Japanese language.
“Waka” is change the reality.