大衍筮法による易占、4096の卦から得られる、先哲の英知。
取り入れてみると、ちょっと素敵な一週間になるかも?
易者MIKAKU(未畫齋)がお伝えします。
「雷」のイメージ、古代と現代
今回は、「震之坤」(震、坤へゆく)の卦から得られる指針をご紹介いたします。
「震」が「坤」へと変化してゆく、という運勢を示唆しているわけですが……。
変化前の運勢を示す「震」は、「雷」を象徴します。
この「雷」ですが、現代と古代では、ずいぶんとイメージが違うものだったようです。
現代で「雷」と言うと、非常に危険。十分に用心しなければいけない気象です。
しかし、古代中国では、「雷」はそれほど危険視されていなかったようです。「音は大きいし、遠くまで響くけれど、実際に落雷するのは一箇所だけ。なんだ、それほど怖くないじゃん。」というイメージで語られていたようです。
他にもいくつかイメージがあります。「電光石火」と言うように「素早い」。他に「うるさい」、「驚き」などです。こちらは現代とあまり変わらないかもしれません。
「震」の卦は、このような「雷」が持つイメージを象徴する、とされています。
たとえば、心配事などについては、「不安で恐ればかりが先に立っていたけれど、実際はそれほど怖くない。案外大問題にはならずに済む。」とされます。
音が大きい、世間を騒がせる、ということから、「鮮烈デビュー」と言うようなイメージも持ちます。お仕事運では、吉と言えることが多いです。
ただもちろん、「評判ばかりで実は大したことがない」ということも起きがちなので要注意、です。
恋愛もそうですが……素早く、何度も、出入りがあるという性質もあります。安定はしないけれど、チャンスは多そうだ、と見立てて行きます。
結婚についてはなかなか示唆的、それが「坤」。
今回は、このような「震」がやがて「坤」へと変化していくという運勢です。
「坤」はこれで3回目の登場です。大衍筮法では現れやすい卦なのですが、その点の説明は、パスさせてください。
「坤」の主たるイメージは、「母なる大地」なのですが、こと「女性から見た結婚運」については、非常に示唆的な「占いの言葉」を持っている卦でもあります。
「西南に朋を得、東北に朋を失うに利あり。貞に安んずれば吉。」という言葉です(読点の切り方にも諸説あります。これもパスさせてください)。
この言葉は、「仲間と仲良くするのが良い。一方、仲間に背を向ければ、配偶者に出会える。正しくしているならば、吉。」と解釈されます。
「あなたは良い友人・家族に恵まれている。しかし、そういった人々に背を向け、ひとり生涯の伴侶についていくという選択もある。どちらも一つの判断であり、悪いことにはならないが、決断は必要になる」という意味です。
「家族の反対を押し切ってでも、結婚すべきか」。そういう状況ではないにしても、それに等しいほどの難しい決断を迫られる。そのような運気なのです。
結婚は、一大決心。その事実からは逃げられません!
以上より、特に恋愛関係で「震、坤へゆく」の卦が得られた場合には、以下のような指針が得られます。
「しばらくは、男性とのお付き合いの機会が、いろいろと訪れそうだ。別れ話に涙することもあるかもしれないが、最終的にはそれほど深刻なことにならずに済むと思われる」(「震」)。
しかし、いずれかの段階で、「大きな決断を迫られることがある。結婚するも諦めるもひとつの判断であり、悪い結果になるわけではないが、決断自体は必要となる。」というわけです。
「結婚するかしないか、そこが大切なんだけど!」と言われてしまうかもしれませんが、これはやはり、自分で決断し、自分で受け入れるべきところ。
実際の占いの場では、これまでの経緯や状況等を伺いながら易に問うていきますので、もう少し具体的になって行きますが……。
基本は「坤」です。
したがって、「しなやかに受け止めつつも、不動の心で決断を下す」ことが必要になってくることは、間違いないと言えるでしょう。決断からは逃げられません。
結婚の問題なのですから!
と、こんな視点はいかがでしょう。
鮮烈デビューの後は、地道な積み重ね。
個別の問題について、指針を提案いたします。
参考になるところがありましたならば、幸いに存じます。
金運:派手な出入りの後に、地味な節約が必要というイメージ。
仕事運:鮮烈デビュー、あり得ます。そこから地道に次を積み重ねられるかが勝負。
就職・転職:何回転職しても、最後に落ち着ければ、「良し」です。
恋愛・結婚:いつか決断が必要に。
家庭:ケンカがあっても、大問題にはなりません。またいつもの日々に戻ります。
学問・芸術・趣味:インスピレーション、得られそう。