【目に見えない友達 イマジナリーフレンド】
目に見えない友達といえば、幼少期に作られる「イマジナリーフレンド」が有名です。子供が空想上の友達を作るのは決して異常なことではなく、健康な発達過程であるとされています。
最近の研究では、「3歳から7歳までの子供の約50%あまりがイマジナリーフレンドをもっている」ということがわかっています。目には見えない友達、空想の友達と会話をするというのは、大人から見えると奇異に見えるために、今まではなにか障害があるのではないか、病気ではないかと思われたこともありましたが、最近では精神医学的な見地からみても、「幼少期のイマジナリーフレンドに病気との関連性はない」ことがわかっています。
また、空想の世界で遊ぶことから、イマジナリーフレンドを持つ子供には「内向的なイメージ」があるのですが、実際には「想像力が突出して高いわけでも、社交性がないというわけではない」こともあきらかになっており、決して特別なことではなく、「子供が寂しいときに自然と行う行動」だと言うことが明らかになっているのです。
【大人のイマジナリーフレンド】
そのようなイマジナリーフレンドを、大人が寂しさのあまりから創り出すことが増えてきています。こちらは、イマジナリーフレンドではなく、「タルパ」という名前で呼ばれています。
タルパという名前は、チベット密教で使われている「トゥルパ」が元になっているようです。1988年に学研から発行された『ファウスト博士の超人覚醒法』という書籍がタルパの作成法などについて、広めるための一因となったのではないかといわれています。しかしながら、この書籍では「タルパを創るためは高度な技術が必要であり」、精神的に未熟な人間が創ることで、大きな被害をもたらすという面が強調されているのですが、2000年頃から、ネットでは、寂しい人が自分だけの恋人を創ったりする方法として話題となってきました。