植物は高次元の存在!!〜植物は私たちが知らないことを知っている〜

「植物の体は、目であり、耳であり、鼻であり、手であり、舌です」

私たちは、目で見て、耳で聞き、鼻で嗅ぎ、手で触れ、舌で味を知ります。
私たちの感覚は、特定の場所で体験します。

ところが植物は違います。
根、茎、葉、花、果実、種のすべてで見て、聞き、嗅ぎ、触れ、味を体験することができます。
植物の体は、目であり、耳であり、鼻であり、手であり、舌なのです。

 

「植物はいつでも全身で世界を感じています」

小さな種の一粒一粒が、全身で世界を感じています。
自分のいる場所を見て、そこにある音を聞いて嗅いで、触れて味も知っています。
目にも止まらないくらいの小さな種のひとつひとつに、
その種が生まれるまでのすべての経験が刻まれ、
自分を生み出した親と同じ姿に成長していきますが、成長の過程で親が経験した記憶も開かれていきます。

例えば、親が農薬を経験していたら、種が成長する過程で農薬の影響が現れます。
親が成長の過程で経験した風や太陽や天候や季節のさまざまな出来事も知っているけれど、受粉の際に他の場所で生きた花粉が加わると、その他の土地で生きた植物の経験もプラスされていきます。

種が発芽するとき、初めてこの世界に生まれ出たように見えるけれど、
実際には過去に生きた経験がすべて種に詰まっています。

花は、他の土地で生きた経験を持つ花粉を求めます。
自分が咲いている隣の花の花粉では、同じような人生の経験しか持っていないからです。
日当たりの良い平地で育った花なら、
斜面で風あたりの強い土地で育った花の情報が加わると、
より多くのことに対処できるようになります。
粘土質の土地で育った花なら、砂地で育った花の情報を得ると、
より幅広い生きる術を身につけることができます。

花は見ています。
望む花粉を足につけて飛んでいるミツバチを見つけると、
ここに来て欲しいとミツバチを呼びます。
花の色をミツバチにだけ分かるように変えてサインを出し、
ミツバチに喜んでもらえるよう、香りを強め、蜜を出して準備します。
植物は見ているからです。

気持ちの良い音楽を聴かせると、野菜や果実が大きくなり、甘くなります。
実際には音を聞いているのではなく、音楽の波動を感じているのですが。
生けた花に、可愛いねといつも言っていると花期が長くなります。
その思いを感じています。

植物の根は、水源のある方向によく伸びます。
真っ暗なはずの土の中で、水の音を聞き、水の匂いを嗅ぎ、触れようと根を伸ばします。

ツル植物は、茎を這わせる場所を見つけるとき、
あちこち観察して、ここだ! という場所を決めてから枝先の先端をここだ! という場所に触れてから、数時間じっとしています。
その場所が本当に安定した固定されている場所なのか? 自分の中でOKを出す前に確認します。
OKが自分の中で出て、初めて茎を絡ませて伸びていきます。

植物はいつでも全身で世界を感じています。

 

「『ハーブ』とは、人間の役にたつ植物の総称です」

ハーブと言うと、ラベンダー、タイム、ペパーミント……と言うように、
特定の植物を指しているように感じますが、
ハーブは日本語では薬草です。

薬草と言っても薬としてだけではなく、健康や体のケアに、染料に、香りを楽しみ、お料理のスパイスに……と幅広い視野を持ちます。

薬草という言葉を使うと、ゲンノショウコにオオバコにと、
日本で古くから薬草扱いされてきた植物を思い出すと思います。

こうした定義を少し横に置いて、
ここでは、人間の役にたつ植物全般をハーブと呼びたいと思います。
ですから、ゲンノショウコやオオバコも含みます。
『ハーブ』とは、人間の役にたつ植物の総称です。