誰でもふわっと楽になる じぶんにかえる お片付け ~蕎麦屋の女将、大掃除を語る 第三回

■余白の多いカレンダーがあると便利です

というわけで、前回までで下準備ができました。
早速作業に入ります。
まずは大掃除の流れを整理しておきましょう。

キレイにしたい場所を選び、必要なタスクを書き出す

スケジューリング、時間割を作る

実行

基本的にはこれだけです。
例えばどうしてもキレイにしたい場所の1つがキッチンだったとします。
まずは目に付く問題点を全部書き出してみましょう。

余分な食器やタッパーを処分して、残りをきれいに並べたい
レンジ周りの掃除
流し、排水溝の掃除
使わないジューサーをどうするか
冷蔵庫の賞味期限の切れた食材を捨てる
冷蔵庫と冷凍庫の掃除
床が汚い
カーペット洗濯? 交換?
災害用の備蓄を置く場所が決まらない

思いつく限り自由に書いてみます。
中には一行に複数のタスクが混在していることもあるので、
床が汚い(要らない物を捨て、カーペットをどけ、掃除機をかけ、水拭き)
などとタスクを細分化しておくと後で楽です。

 

■しゃかりきでなくていい、オフビートでいい

次にこれらをスケジューリングしていくわけですが、ポイントは

モチベーションが高いとき、体力がある時に面倒くさいことや重い物を手がける。
モチベーションが低いとき、疲れている時には簡単で頭を使わないことや軽い物を手がける。
ゴミ捨てが可能な日をうまく使う

これが鉄則です。

ついつい楽なところから手をつけてしまうものですが、まあそれでも何もしないよりはいいかもしれませんが、結局疲れた頃に大変なタスクばかり残っているということになりかねません。
おすすめは「元気な時に面倒なことを」です。

1日で全部やり遂げたい場合は基本的に朝、午前中が勝負。
そしてゴミは捨てられる時にどんどん捨てる。
もしあなたに「大掃除にあてられる時間は数時間しかない」としましょう。
その場合は「日頃ぜったいやらない超大変、超面倒」なことに集中して取り組んで下さい。

ちなみに私の例で恐縮ですが、夜に店から帰ってきたら身体はくたくた、頭はお馬鹿さん。
できるのはシュレッダーかけくらいなので、シュレッダーと裁断したい紙をソファの近くにおいています。

ダメダメな時にできること、を予め用意しておくのは長い目で見てかなりの時間節約になります。
朝もまた低血圧で頭が働かないので、そんな時にもゴミの捨て忘れがないよう、出すゴミは玄関脇のペールに入れておくなど、自分の「おバカ対策」には余念がありません。

身体がしんどい時は「スマホの要らないメール、ファイルを捨てる」などのデジタル掃除をしたり、財布のレシート捨てなどをするのもおすすめです。

閑話休題。
では面倒なタスクとは、(物理的だけでなく心理的にも)重いこととは何か?
人それぞれですが、強いて言うと「考えて、捨てる」作業ではないでしょうか。

もう一度書き上げたタスクの数々を見て頂きたいのですが、これらは「考えて、捨てる作業」と「きれいにする作業」が混在しているのが分かります。
大掃除の大きな流れとしては

考えて→捨てる→きれいにする

です。

そしてこの「考えて、捨てる」をきちんとやり遂げると、今回の大掃除はもちろん、来年以降が劇的に楽になります。
きれいにする箇所、つまり掃除やメンテナンスが必要なところが激減するからです。

 

——次回に続く——

 

ありまさ公式ホームページ http://soba-arimasa.com/
生嶋なぎ公式ホームページ https://www.nagiikushima.com/

 

《青柳寧子(あおやぎやすこ) さんの記事一覧はコチラ》
https://www.el-aura.com/writer/soba-arimasa/?c=172293