感情美人への道Vol.40 〜芸能人に見る嫉妬のかわし方〜 How Celebrities Dodge Jealousy

嫉妬をかわすには、完璧さや優位さ、スゴい自分を見せてはダメです。 有名人を見ながら、皆さんも「どこにスキを作るか」ちょっと考えてみるのも面白いですよ。

芸能界ほど、嫉妬がうずまいて足の引っ張り合いをする世界はないかもしれません。今日はその中で生きる、「何か憎めない人」の秘密に迫ろうと思います。人気者なのに周りから嫉妬されない人は、どんな特徴があるのでしょう。

結論から言いますと「抜け感」を自然に出せる人です。

脳科学のことを話すと少し難しくなってしまうのですが、相手の嫉妬心をなだめさせたいなら「前部帯状回」という部分の活動を鎮静化させてあげればOK。
それには「線条体」という報酬系ネットワークを活性化させればOK。
何のこっちゃ、よく分からないですよね。

分かりやすく言えば「適度にダメな自分」「イタイ自分」「ちょっぴり不幸な自分」を適宜出していけばよいのです。

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この「抜け感」を出すのが抜群に上手いのが、タレントの高橋真麻さん。

お父様は日本を代表する俳優・高橋英樹さんで、ご自身は元局アナです。
美人ですし、出来過ぎた家柄なのでやっかまれる対象になりがちなのですが、真麻さんは女性からも大人気ですよね。
その理由は高橋さんのブログを見れば分かります。適度にダメダメなんです。

ダイエットしたいなぁ〜と言いつつ天ぷらを食べたり、久しぶりにはいてみたスカートに穴が! という日常を楽しい写真と一緒に綴っています。堂々と健康的な体重を公開しているのも、好感度が高い理由でしょう(アイドルがやらかす、四五キロだからダイエットしなきゃ〜、とかは逆効果ですよ!)。

高橋さんのブログには自撮りも多いのですが、そこに辿り着く前に「も〜、真麻さんダメじゃな〜い!」と前部帯状回の活動が抑えられているので、自撮り画像が全く苦になりません。お見事です。

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一方、男性でお上手なのは、芥川賞作家の羽田圭介さん。

若干十七才で文藝賞を受賞した早熟の作家さんです。そんな羽田さんは「効率化のため」鶏ハム四キロやカレー百人分を作って、毎日同じ献立を食べるそうです。
とかく、それってどうなの!? という突っ込み所が満載です。

クイズ番組では、視聴者が答えられる国語の問題を間違ったりするので「な〜んだ。芥川賞作家って言っても羽田さんって意外と普通なんだね」と見ている人はちょっと安心します。

オシャレな服を着る代わりに、自身の本の装丁がプリントされたTシャツを着てテレビに出ているのも、笑いに変えられる上手な「抜け感」ですね。先日も、たくさん宣伝用のTシャツを作った、とブログで報告していました。

 

逆に「優等生な自分」を見せ過ぎるタレントさんいますよね。
完全無欠・清廉潔白すぎるイメージは、むしろ好感度を下げる危険性の方が高いのです。

芸能人だけに限らず、歴史上で生き残った偉人も処世術の基本は同じです。
織田信長も武田信玄も、若い頃はわざと「アホな跡取り」を演じていました。
なぜか? 優秀さは脅威になり、反対勢力から命を奪われるからです。(これが下手だったのが、豊臣秀吉の息子・秀頼なんですけどね。)

嫉妬をかわすには、完璧さや優位さ、スゴい自分を見せてはダメです。
有名人を見ながら、皆さんも「どこにスキを作るか」ちょっと考えてみるのも面白いですよ。

 

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