光が内包する色の神秘

サンキャッチャーの起源はさだかではありませんが、プリズムも起源がわかっていないことを考えると、もしかしたらこちらも、2000年以上前から存在していたのかもしれません。

光の正体

「光」とはなんでしょう?
現代の私たちは、光が単なる明暗をあらわすものではなく、その中には「様々な色」が含まれており、さらには「目には見えないレベルの光が存在する」ことも知っています。

人間を含めた多くの生物にとって、光はなくてはならないものですが、それだけに、「2000年以上前」から、さまざまな研究が行われてきました。

 

虹が持つ神秘性

古代の人たちは、空にかかる「虹」によって、光にはさまざまな色があるということを感じ取っていました。
神秘的な色合いを持つ虹は「さまざまな神話に登場」します。アーチ状をしているために、「橋や道」として表現されることが多い虹ですが、天と地を繋いだり、現世と幽世を繋いだりと、非常に重要な役割を与えられていました。

他には、生き物として扱われるというケースもあります。「虹」という漢字には虫偏がついていることからもわかるように、中国では「虹は龍の一種」であると考えられていましたし、オーストラリアやアフリカでは「蛇」であるとしていました。
『古事記』には、女性が虹によって妊娠したというエピソードも存在しています。

 

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1000年以上前から存在していたプリズム

そんな神秘的な虹に現れる7色の光ですが、実は意外と古くから人工的に作り出すことが出来ていました。

はっきりとした起源はわかっていないものの、1世紀に書かれた『自然の研究』という書物に、特殊なガラスに光を入射させることで、さまざまな色があらわれることが記載されています。

この特殊なガラスのことを「プリズム」と呼びます。語源は「削る」という意味のラテン語「prisma」だといわれています。

 

虹の色を決めたのは、あの偉人

このプリズムを使って、光にはさまざまな色があることを証明したのは、歴史上の偉人であり、多くの人が知っている「超有名な人物」です。
その人物とは「万有引力の法則」を発見した「アイザック・ニュートン」。
「リンゴと万有引力」で有名ですが、実は光についても研究していたのです。

ニュートンはプリズムをつかって、太陽の光をまずは分解し、そのあとに分解された光をレンズとプリズムを使って集めることで、元の白色光に戻すということを証明しました。

また、色によって屈折する角度が違うということも発見したのです。ちなみに、現在ではほぼ定説にように語られる「虹の色が7色というのも、ニュートンによって決められたもの」です。
この定義が広まるまでは、虹の色が何色あるかというのは、文化によってかなり違っていました。
古い時代の日本は「5色」としていましたし、沖縄では「2色」として捉えていたことがわかっています。

ちなみに、ニュートンが虹の色を7色ときめたのは、「音階と色が対応している」という説に基づいたとされています。

ニュートン前後の時代には「音階と、さまざまなものを関連づける」ことが多く、「音と惑星の照応」をはじめとして、「自然現象」と結びつけることが一般的だったのです。
だとしたら、古い時代の日本が虹を5色としてたのは、中国伝来の「五行思想」が関係していた可能性も考えられますが、そのあたりは推論の域を出ません。

 

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スピリチュアルな世界で活用される光

ニュートンの発見を助けたプリズムですが、ほとんど同じ原理を使ったものがスピリチュアルな世界でも活用されています。
それは「サンキャッチャー」と呼ばれるもの。

太陽の光を当てることで、部屋の中にさまざまな光の模様を作ってくれます。
たんに、光から産み出される虹を見て、その「美しさに癒される」という使い方もありますが、「太陽の光をエネルギー」として捉え、それを拡散することで「部屋のエネルギーを浄化し、動かす」という意味合いで使われることもあります。

サンキャッチャーの起源はさだかではありませんが、プリズムも起源がわかっていないことを考えると、もしかしたらこちらも、2000年以上前から存在していたのかもしれません。

そう考えると、古代の人たちのほうが「光をエネルギーとして捉えて、活用していた」のかもしれません。

 

The identity of the light.
Prism produces healing.

 

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