「光陰矢の如し」ということわざがありますが、2021年も早いもので、半年が過ぎようとしていますね。
「今年はどんな年にしようかな?」と、新年の目標や誓いを立てた方も多くいらっしゃるかと思いますが、スムーズに進んでいますか? 「何もしないまま半年が過ぎちゃった~(涙)」とちょっと焦っている方もなかにはいらっしゃるかもしれませんね。
でも、大丈夫です!
1年の半分が経過した【6月30日】に、半年をリセットし、残り半年を新たな気持ちで清らかに過ごせるように祈願する神社の行事があることはご存じですか?
それは、「夏越大祓(なごしのおおはらえ)」といい、全国の多くの神社で行われるご神事なんですよ。
このタイミングで、残り半年を新たな気持ちで過ごせるように目標や誓いを立てるチャンスです!
そこで、この記事では、知っておくと役に立つ「夏越大祓」についてご紹介します。
■夏越大祓とは?
心身の穢れや、罪・過ちを祓い清めるご神事を「大祓」といいます。全国の多くの神社では、6月・12月の末日の年2回、「大祓式」を行います。
6月30日に行う大祓を「夏越の祓」「夏越大祓」と呼び、対して、12月に行う大祓を「年越の祓」「年越大祓」と呼びます。
共通するのは、無事に過ごせたことを感謝するとともに、罪穢れをお祓いし、清らかな気持ちで過ごせるように祈願するご神事であるということです。
「気が淀んでいる気がする」「なんとなく落ち込み気味」「目標を達成するにはほど遠い……」という方は、夏越大祓は、ある意味、1年の前半戦をリセットするチャンス。
半年間の罪穢れを祓い、浄化し、新たな気持ちで残り半年を過ごせるように、ご自身が住んでいる地域を守ってくださる神社やご縁を感じる神社などに足を運んでみてくださいね。
■罪穢れ、災厄を託す「人形(ひとがた)」
「大祓ではどんなことをするの?」と思われた方もいらっしゃることでしょう。
「祓」という文字がついている通り、「お祓い」行為をしていきます。よく知られたところでは、人の形に切り抜いた紙「人形(ひとがた)」があります。
人形を使って何をするかというと、“名前” 、“年齢(数え年)”を書き、人形に息を3回吹きかけ、自身の体内の穢れを人形に移すのです。
そして、人形で、頭からつま先まで全身を撫でます。調子の良くないところがある場合は、その部位を念入りに撫でるようにします。
その人形を海や川に流したり、お焚き上げしたりして、自身の代わりに清めてもらいます。
自身の罪穢れ、災厄を人形に託し、“本来あるべき姿”に立ち返るための祓の儀式ですね。
■無病息災を願う「茅の輪(ちのわ)くぐり」
夏越大祓の時期に神社に行くと、干し草で作られた大きな“輪”を見たことがある方もいらっしゃるかと思います。
こちらの輪は、「茅の輪(ちのわ)」と呼ばれるもので、チガヤというイネ科の雑草で作られています。茅の輪をくぐることで、さらなる穢れを祓い、無病息災を祈るものです。
なお、茅の輪くぐりは一定の作法がありますので、くぐる際は以下を実行するようにしてみてくださいね。
⑴ 一礼してから茅の輪をくぐり、“左”に回る
⑵ 再び一礼してから茅の輪をくぐり、“右”に回る
⑶ また一礼して茅の輪をくぐり、“左”に回る
⑷ 最後に一礼して茅の輪をくぐり、そのまま神前へ進み参拝
左から八の字を描くイメージを持っていると、覚えやすいでしょう。
※神社や地域によって作法が多少異なることもありますので、その場合は案内に従ってください。
以上、知っておくと役に立つ「夏越大祓」について紹介しました。
日本の節目の日である【6月30日】。
ぜひとも「夏越大祓」が行われる6月30日は、「半年をリセットしよう! 自分自身が清らかに過ごせるように浄化しよう!」と意識して過ごしてみてくださいね。
トップ画像・服部住吉神社/提供・ウィキペディア
■6月30日『夏越大祓』に
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