『ハリィー先生とトリ子さんのサルでもわかるイントロ談義』
トリ子さん(以下 ト)
「ねぇ、ハリィー先生、いよいよ満を持してミトコンドリア・シリーズが始まったわけだけど、なんでもミトコンドリアがらみの嬉しいビッグニュースが舞い込んだんだって?」
ハリィー先生(以下 ハ)
「おっ、トリ子さん、地獄耳(笑)。うん、このあいだ自分のブログの常連コメンテーターが教えてくれたんだけど、カナダの大学で分子レベルのマッサージの効果を調べる実験をやって、なんとなんと〈マッサージをすると筋肉のなかのミトコンドリアが増える〉という確かな証拠が発見されたんだよ!」
ト「えっ、ただこうやってマッサージを受けるだけで、わたしの筋肉のなかのミトコンドリアが増え出すの?」
ハ「そう、まるでポップコーンが弾けるように、ミトコンドリアが筋細胞中でポンポンと分裂増殖してミトコンドリア数が増えるんだね」
ト「ミトコンドリアが増えるってことは、ミトコンドリアが生み出すATPというエネルギー通貨&ホルモンの分泌量も増すってことよね?」
ハ「そう、その結果、身体中にATPがくまなく満たされて細胞が活き活きとしてきて、元気100倍、ミトコ~ンマ~ン♪ になるってわけ」
ト「やったぁ、それじゃあ、わたしはいつも先生の治療のお蔭で最強ミトコンマンじゃない(笑)。ハリィー先生、このカナダの大学の実験結果、スゴイわね!」
ハ「うん、メッチャ、凄いよ! 以前にこのシリーズでも取り上げたけど、スウェーデンではマッサージのオキシトシン分泌効果で学習能力が上がることも実験でエビデンスが取れた。こうした科学的なエビデンスの裏付けが鍼灸指圧に新しい信用や価値を与えてくれる時代がようやく到来しつつある、そんな嬉しい予兆を感じるね」
ト「いいね、いいね、いい流れよ。わたしは十分に鍼灸指圧の効果を体感しているけど、個人の体感だけでは世間一般を説得できないから。で、今回のお題は何かしら?」
ハ「はい、今回のお題はちょっとロマンチックに『ミトコンドリアの愛に包まれて』です」
ト「ワ~ォ、なんだか映画007の新作タイトルみたいなお題ね(笑)。さてさて、どんな話が飛び出すことやら、とっても楽しみ、レッツ ゴー!」
『ミトコンドリアの愛に包まれて』
ハ「トリ子さん、まずはハリィー流ミトコンドリア論の基礎として知っておいて欲しいことから、話していくね。ええと、そもそもミトコンドリアとは何だったのか? はトリ子さんは知ってるかな?」
ト「えっ、ミトコンドリアは何だったのか? って? う~ん、たしか細胞内に共生する前はバクテリアか何かだった、そんな話じゃなかったかしら?」