西洋占星術で幸運と拡大の星と呼ばれる木星が、5月26日午前8時16分頃に、牡牛座から双子座へと移動します。そして牡牛座に戻ることなく双子座の中を進み続け、約1年後の2025年6月10日午前中に、蟹座へと抜けていきます。
木星は、幸運の星と呼ばれているが
ガスでできた巨大な惑星・木星は、そのふわんとした姿からも、物事を拡大する性質を持つとされています。一般的に「幸運の星」と呼ばれるのは、寛大な精神になれたり、存在感が高まり注目されやすくなったりする所以でしょう。
ただし拡大するのは、決して良い物事ばかりではありません。裏で悪事を働いていた人は、注目されたがためにそれがバレて社会問題になるなど、良いことも悪いことも広げる性質があるのです。集中力に欠け、怠け癖のある人はさらに怠け者になったり、体脂肪が増えたりする……というデメリットもあります。
木星は社会的な雰囲気を形成し、流行を動かす働きも持ちます。この木星が双子座にあると、どのような影響が出ると考えられるでしょうか。
双子座の性質を拡大させていく木星
双子座は好奇心旺盛な性質を持ち、さまざまな知識の習得や、さまざまな人とのコミュニケーションを求める星座です。まだ物事を深める前の段階で、「広く浅く」がテーマ。さまざまな分野や人と関わりながら視野を広げますが、それは後々、自分にとって必要なもの、大切なものを選定するための準備活動でもあるのです。
それでも、そこまで深く考えないのが双子座の性質。「軽く、楽しく」をモットーに動き、今現在を謳歌しようとします。知的な風エレメントですから、人情より知識や理論を重視する傾向もあります。社交好きな割に情が絡むことは苦手で、ドライな面は否めません。
そうした性質を持つ双子座に木星が入るということは、その性質がグンと拡大されていく……ということです。
また特筆すべきなのは、1月からパワフルな星・冥王星が、同じく風エレメントの水瓶座を運行している、という点。ですから、今までの「木星双子座」とは訳が違うのです。冥王星の相乗効果により、社会的に風エレメント旋風が吹き荒れるでしょう。
誰もがジッとしていられなくなり、社交の場を求めるようになります。趣味のイベント、サークル活動、講演会や講習会、飲み会や同窓会など、人が集まる催し物が増えて、どれも活況となるでしょう。
また、「知識や情報を持っていることは素晴らしい」という価値観が強まり、あちこちでディスカッションがなされる可能性も。そうした場での人情味は薄く、無知だと判断した人を徹底的に叩いて馬鹿にするような、非情な場面も増えそうです。
それまでは牡牛座の性質を拡大していた木星
それまで木星は、牡牛座に入っています。牡牛座はマイペースで保守的な性質を持ち、精神面の充足感より、モノやお金、五感など、目に見えるものや使えるもの、体験できるものを重視します。そのため「お金を稼ぐ＝幸福」として、経済的な成功を求める人が多かったかもしれません。
双子座の木星は、そうした価値観を一気にひっくり返します。モノやお金があふれていても、知識量や人間関係が希薄であれば、幸福ではないと考えます。保守性を崩すため、「自分はこれでいい」と思っていた人も、急に新しい世界を開拓したくなるかもしれませんね。
各エレメント別・ワンポイント運勢
双子座の木星は、個人にはどのような影響を与えるのでしょうか。太陽星座の各エレメント別に、ワンポイント・アドバイスをお伝えします。
・火のエレメント（牡羊座・獅子座・射手座）
新鮮で楽しさを感じる出来事が増えますが、心の奥底や家族関係など見えにくい部分では、ネガティブな気分を抱えがちに。学習や変化を楽しむと同時に、自分の内面の浄化やコントロールを意識しましょう。
・地のエレメント（牡牛座・乙女座・山羊座）
糸が切れた凧のように、淡々と惰性で進んでいく感覚がありそうです。新規開拓や変化より、目の前のことを丁寧にこなすことを意識して。冥王星が山羊座に戻る9月～11月前半までの間は、エネルギッシュな感覚が蘇ります。
・風のエレメント（双子座・天秤座・水瓶座）
木星からの良いエネルギーを最も受け、何事もトントン拍子に。才能を発揮する場面に恵まれて、活動範囲が大きく広がります。特に知的能力が高まるので、電子書籍の出版などで、積極的に知識を公表することがお勧めです。
・水のエレメント（蟹座・蠍座・魚座）
周囲の勢いが負担に感じ、自分を抑えて周りに合わせる場面が増えがちに。自分自身が表に出るより、内助の功で良い結果を出せます。未来の準備期間にあたるため、勉強や研究で内面を充実させるといいでしょう。
いかがでしたか？ 双子座の木星の特徴をしっかりとつかみ、充実した一年間にしてくださいね。
☆彡 藤森緑先生、監修のオリジナル・タロットデッキ「バード・シルエット・タロット」大好評発売中！ 詳細はこちら
