令和6年5月メッセージ — 次々と迫る艱難との闘いを強いられる私たちは、空を泳ぐ鯉のぼりに“それでも歯を持たない”という真の強さを学ぶ

5月

空前の円安と天井知らずの物価高、政治不信と希望なき世に — 二黒土星5月は、高い精神性とインスピレーションで粘り強く目標達成を目指す時

5月を迎えました。入学や就職、人事異動等で新たな環境に身を投じた方も多くいらっしゃったかと思いますが、そろそろ慣れてきた頃でしょうか。中には、出逢ったばかりの異性との、新しい恋愛がスタートした方もいらっしゃるでしょう。明るい未来を望みたいものですが、現実の世界は厳しい局面となっています。先月は、経済面では34年ぶりに1ドル=160円となり、記録的な円安となりました。政府がこれまで行ってきた電気代・ガス代の補助金支給も今月で終了となり、先般の春闘での賃上げも空しく、更に庶民の生活が逼迫する状況が続いています。

政治面では、先月28日に行われた衆院3補選で野党候補が全勝し、自民党及び岸田政権はいよいよ、窮地に追い込まれました。いわゆる“裏金問題”への国民の不信感は強く、次期総選挙では政権交代の可能性も指摘されています。このような、希望が見えず大きな混乱の渦中にあっても、日々を真摯に、道を踏み外すことなく生き抜きたいものです。

立夏を迎える5月5日、月運が三碧木星から二黒土星に移ります。二黒には“地球、大地、慈愛、貞節、母性愛、迷い”といった象意があります。“土”の星ですので、今月は、目先の困難に果敢に立ち向かい、大切なものを護るために、粘り強く目標を成し遂げようと奮闘する人が多い暗示です。

物価高による生活苦に喘ぐ市井の人々には、子供の学費や生活費などを賄う為に、投資や副業など二次収入をつくろうとする動きが増えそうです。また、先月に続き、断続的な自然災害(地震、津波、噴火)の発生が懸念されます。先月は愛媛県と高知県で、非常に大きな揺れを伴う地震が起きました。豊後水道を震源とするこの地震は、南海トラフの危険性も指摘されています。小笠原諸島でも大きな地震が起きましたが、首都圏を襲う大災害の前兆かもしれません。いつ何時天災が起こっても対処できるよう、枕元にリュックを置き、衣類や簡易トイレ、乾パンや現金など生活必需品を入れて備えておきましょう。

先月の三碧木星月は“火災、銃声”の象意の通り、イラン-イスラエル間で大規模な攻撃が発生しました。第5次中東戦争へ拡大する危険性も指摘されていましたが、この5月は、いま国際的に勃発している戦闘に関してはやや抑制的になり、膠着/小康状態が続く気配です。

5月の月運の干支は、“己巳(つちのとみ)”。“巳”には探求心、情熱、研究心といった意味があります。今月はチャレンジ精神に富み、情熱を持って様々な課題に取り組めるでしょう。詩歌や文芸、絵画など芸術活動をされている方、また大学院等で研究活動をされている方は、なんらかの成果を挙げることができるかもしれません。金運も、上々の気配です。“巳”は言うまでもなくヘビ、弁財天のお遣いです。今月は弁財天を奉る神社(都内では小網神社、豊川稲荷、京都では大原三千院など)へ、お詣りに行かれるのも良いでしょう。仕事面では周囲から信頼され、リーダー的立場となる機会があるかもしれません。

二十八宿は“斗宿”。今月は、精神性が高まり、誰もがスピリチュアルな能力を高め、そこからインスピレーションを得る一カ月となりそうです。自分にとって良い結果をもたらすもの、悪影響を与えるものを峻別し、的確に行動する場面が増えるでしょう。先月に引き続き、金運には恵まれる暗示があるので、精神的にも少し余裕が出るかもしれません。また、なんらかの名誉や表彰の機会に恵まれることもありそうです。今月は“攻撃よりも防御”が賢明です。極力、現状維持で今、目の前にあることに真摯に取り組みましょう。

重要な契約や勝負事に関しては、大安の5日、9日、15日、21日、27日、一粒万倍日の3日、15日、16日、27日、28日、そして天赦日の30日に設定すると良いです。デートや告白、プロポーズを考えている方も、上記の日を選びましょう。なお、今月の暗剣殺は西南となります。29日からは天一天上ですので、月末は方位に障りはありません。

冥王星の逆行、木星の双子座入りという激動期に — “今、目の前にあるご縁”を大切にすることで色濃くなる“風の時代”を生き抜く

西洋占星術の観点で言えば、先月29日に金星が牡牛座に入りました(~5/24)。太陽も牡牛座にいますが、この時期は将来の夢や希望よりも現実を重視し、いま所属している居場所、いま交流のある仲間を大切にしてゆくことがポイントとなります。卒業や退職をきっかけにご縁が薄まった過去の恋よりも、この春にご縁を授かった、いま近くにいる異性との関係を選ぶ方が、旨くいくかもしれません。

1日には魚座の火星が、牡羊座に移動します(~6/9)。傷ついたインナーチャイルドの癒しや空想的といった、どこか現実逃避しがちだった心情から、強い情熱と勇気をもって、目の前の課題に取り組もうと前向きになる時。キーワードは“地に足の着いたアクション”です。そして3日は、破壊と再生の星・冥王星が水瓶座で逆行をはじめます(~10/12)。完全な風の時代入りへの、総仕上げの時、旧体制や旧い価値観が、生き残りをかけて最後の抵抗を試みる5か月間となります。

先月は、裏金疑惑に揺れる自民党で最も金額が多いと指摘された二階元幹事長が引退に追い込まれましたが、後継には自身の三男を指名するなど、いまだ続く“世襲”に、批判の声が続出しています。小池百合子東京都知事は、かねてからの学歴詐称疑惑に再び火が点き、国政復帰どころか都知事3選にも黄信号が灯りました。今秋まで、政界、芸能界、スポーツ界をはじめあらゆる世界のトップクラスの“闇”が更に明らかとなり、三次元の世界での浄化は、間違いなく進んでゆくことでしょう。

8日12時21分には、牡牛座で新月が起こります。この新月は、人生を揺さぶる運命の出逢いが用意されていたり、深い絆で結ばれた真実のパートナーは誰かを想う時です。16日には、水星が牡牛座に(~6/3)。新たに出会った人やこれまでにコツコツと信用を獲得し関係を構築してきた人とのコミュニケーションを強化し、より深く定着させる一ヶ月間です。

そして23日22時52分には、射手座で満月を迎えます(フラワームーン)。この時期は、報われなかった過去の夢や恋愛への執着、悔恨を手放し、改めて理想の実現のために、誰と深いパートナーシップを築いてゆくかを、真剣に考える時となるでしょう。海外にも、ヒントがあるかもしれません。

そして26日には、幸運と拡大の星・木星が、牡牛座から双子座に移動します(~2025.6.10)。これから一年間は、言語を使ったコミュニケーション、交通、実用的学習にスポットライトが当たります。テクノロジーの進化により都会と地方の交通の便が更に改善したり、無料で資格取得や高等教育を受けられるシステムが登場したりといった現象から、“地の時代”を謳歌した陋習、権威ある組織が姿を消す段階に入るでしょう。大幅に変わってゆく社会に合わせ、自らをモデルチェンジしてゆく“柔軟さ”が、求められる一年となりそうです。

ゴールデンウィークが設定されている今月は、“こどもの日”がある月です。電車に乗っていると、住宅地の鯉のぼりが風に泳いでいるのを、車窓からよく見かけます。この時期になると思い出すのは、俳優としても活躍する絵師・片岡鶴太郎(1953~)さんの、『虹鯉』という名作です。

鮮やかな色を湛えた恰幅の良い鯉が、口を大きく開き、その生命力の強さを観る者に見せつけ共振させる、まさに味わい深い一作です。今月は、昨年のこの時期も当コラムで引いた、『虹鯉』を発表した際の鶴太郎さんの言葉を、改めて引きましょう。

二百三十年以上生きた鯉がいた。

緋鯉の花子。鯉は長寿である。

それに肖(あやか)り、男子が生まれると鯉のぼりを上げ、

元気で逞(たくま)しくあることを願った。

鯉は歯を持たない。

仲間たちと争うことを嫌った。

どんな状況下でも、その環境に順応し、

健(したた)かに生き抜く生命力を持っている。

しかし、一旦俎板(まないた)に載せ、目を塞ぐと決心をする。

その潔さ、その生き方に私は敬服致しているのである。

幾多の生き物たちが、

挑んでもなしえなかった登竜門への滝を、

この鯉だけが登りきった。

鯉とはそれ程に気高く、

崇高な魂を持ったお方様なのである。

いまこの瞬間も、海を隔てた向こうでは、血で血を洗う戦闘が続き、誰かが命を落としています。しかし、私たち日本人は、 “和”の精神で争いを極力避け、互いに話し合い、助け合ってきた民族です。“歯を持たないという強さ”を選んだ者には、この生命の滝を登り切る崇高な魂が、備わっているのです。

これまでになく経済的にも精神的にも厳しい局面ですが、私たちは絶望ではなく、“希望を選ぶ鯉”となり、この険しい生命の滝を、登り切りましょう。TRINITY読者の皆様におかれては、強いご縁で結ばれた仲間の支えの中で、希望に繋ぐことができる5月となりますよう、祈念しております。





(了)

 

 

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