ニューヨーカーの夢を112年間見つめる奇跡のデパート『ニューヨーク・バーグドルフ 魔法のデバート』

まるで宝石箱のような夢のデパート

ニューヨーク5番街にある<バーグドルフ・グッドマン>。そこは、夢と憧れがすべて詰まった、まるで宝石箱のようなデパート。
「世界一のデパート」「存在自体がモダンアート」「ファッション業界のアイコン」等と語られる、創業112年を迎えた老舗デパートが、革新を続けながら、いかにして現在まで世界のトップを走り続けてきたのか―。ジョルジオ・アルマーニ、マノロ・ブラニク、ドルチェ&ガッバーナ、マーク・ジェイコブス、マイケル・コース、カール・ラガーフェルド、クリスチャン・ルブタンなど数々の有名デザイナーがその魅力を語りつくす『ニューヨーク・バークドルフ 魔法のデパート』は、全女性の夢と憧れを創り出す、魔法の箱(デパート)を開ける魅惑のドキュメンタリー映画です。

「バーグドルフ・グッドマン」は観光客も訪れるニューヨーク5番街のメッカで、この100年の間にファッションをモダンアートにまで高めた世界で最も神話的なデパートです。
常にファッションカルチャーの流れの中心に君臨し続け、ファーストレディだったジャクリーン・ケネディーが就任式に着用するドレスをオーダーした場所であり、エリザベス・テイラーやジョン・レノン、グレース・ケリーをはじめとした多くのセレブリティが自身のスタイルを作り上げた場所でもあり、『セックス・アンド・ザ・シティ』の登場人物たちがオシャレへの満足度を満たそうと通った場所。
そして、若く才能あるデザイナーたちが夢を抱き、刺激的なスタイルと急進的な美へのアイデアが混じり合う最高の場所でもあるのです。


パトリシア・フィールド

本作では、街角の小さなテーラーから、現代文化の象徴へと登りつめたこの有名デパートの内部の仕組みや今まで語られなかったストーリー、その歴史を紐解いていきます。そこには、独特の世界観を作るアート的な側面と、デパート経営というビジネスの部分がぶつかり合う描写も映し出されます。


クリスチャン・ルブタン


マーク・ジェイコブス&ロバート・ダフィー

そして、華やかなパーティから、芸術的なウィンドウ・ディスプレイ、バイヤーとカスタマーのいきいきとしたとした様子といった現在の姿は勿論のこと、創業112年というアメリカの歴史をも深く映し出していく。移民であったバーグドルフが店を始め、1950年代から1960年代のセレブリティたちのカルチャーとの融合、そして世界のファッション&デザインの最先端を率いる重要な役割を担うまでになったデパートの軌跡をたどります。

マシュー・ミーレー監督インタビュー

<バーグドルフの舞台裏>
「<バーグドルフ・グッドマン>の歴史にはビジネスストーリー、そしてアメリカン・ドリームの魅力あふれる縮図が隠されている。しかし何よりも注目するのは<バーグドルフ・グッドマン>が才能発掘の意味を担っているところだ。彼らはデザイナーを見つけ、育成し、そして現代文化の主流に乗せて世に送り出す、という事にまで影響を及ぼすんだ」とミーレー監督。

ミーレー監督のプロジェクトは、多くの夢の始まりであるウィンドウ・ディスプレイに注目した事から始まりました。監督は他のニューヨーカー同様に、マンハッタンのミッドタウンにある大理石でできたバーグドルフの建物の前を数え切れないほど通っていて、ある日、いつものように通りかかった彼は、この店を、当時執筆中だったフィクションの舞台にすることを思いついたそうです。

しかし、最初の打ち合わせで全てが一転。
「すぐに、<バーグドルフ・グッドマン>の歴史を綴ったものが存在しないことが判明した。」とミーレー監督。
「なんと、この店がアメリカのファッション界、経済界、そして文化において果たしている素晴らしい役割を記録した人はこれまでにいなかった。この裏側には、長年にわたって結びつきのあるたくさんの素晴らしい人々の存在があるという事に気づき、これこそが面白いストーリーなんだと思ったんだ」。

ミーレー監督が最も興味をもったのは、美しく飾り立てられたその棚のさらに先で起きている出来事。限られた運の強いデザイナーたちが、同じく野心に燃えた大勢の中からどのように選ばれ、一流ブランドとして育て上げられ、人気アーティストとして宣伝され、そして政治家や映画スターのイメージ作りで重要な役割を果たす衣装係となり、彼らの人生やキャリアが約束されるようになるのか、ということが知りたかったそう。
そこで、バーグドルフの持つロマンスや神秘性に敬意を払うと同時に、ほこりまみれの人間臭い部分を探すアプローチを用いました。バーグドルフで働く人々のタフなマインド、完璧なビジュアルに対するひたむきな情熱。そのすべてが店をただの小売業の域を超えたものへと作り上げた要素となっているのです。
「このプロジェクトをスタートさせてすぐに、バーグドルフで働くすべての人たちがデザイナーから顧客まで敬意を込めて話していることに気付いた。人々にインスピレーションを与える店として知られるこの店の素晴らしい情熱である。でも理解を深めるにつれ、さらにバーグドルフの歴史の魅力的な瞬間にスポットライトを当てたくなった。それは、ジョン・レノンが買ったという70を超える毛皮コートのことや、お酒を片手にショッピングをしていたエリザベス・テイラー、パーソナル・ショッパーであるベティ・ホールブライシュの一風変わったビジネスの進め方などのこと。バーグドルフの立派なところは、彼らは一度も「その内容は取り上げないでくれ」と言わなかったこと。最終的にはこの映画が、バーグドルフ独自のビジネスや、ファッション界へ案内する機会になればいいなと思っている」。

ミーレー監督は、<バーグドルフ・グッドマン>を知れば知るほど、この店がただ矢継ぎ早にブレイクするファッション・トレンドを反映するばかりでなく、もっと広いアメリカ社会の社会的変化を反映していることを実感したそうだ。
「バーグドルフは時代と共に発展してきた。例えば、バーグドルフ・レストランはそこに通う有閑マダムたちで有名かつ名高かった。今でも人気のランチスポットであることに変わりはない。現在そこに集う女性たちの中は、ビジネス界のトップ・リーダーも含まれ、パワフルなスポットの象徴にもなっているんだ」。

 

東京■10/26(土)よりBunkamura ル・シネマ
大阪■11/16(土)よりシネ・リーブル梅田ほか全国順次ロードショー
http://bergdorf.jp/

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