家庭でできる親子スキンタッチ健康法

みなさんこんにちは。
美容鍼灸師の折橋梢恵です。
先日、鍼灸の技術の一つ小児鍼についてお話をさせて頂きました。鍼灸には様々な理論や技術がありますが、まだまだ知らない方の方が多いようです。

そのため、鍼灸の良さをもっと多くの方々に知って欲しいという想いから、立ち上がった鍼灸師の先生方がいらっしゃいます。今回、ご紹介したいのは鍼灸師たちが考え出した親子のためのツボ健康法「スキンタッチ」です。このスキンタッチは先日ご紹介させて頂いた小児鍼の技術を、家庭にある道具を使ってお母さんやお父さんが気軽に行えるようにアレンジしてあります。通常、鍼灸師は鍼と灸を用いて施術を行いますが、お母さんやお父さんに鍼や灸を用いて貰うわけにはいきません。そのため、鍼の変わりにスプーンを使い、お灸の変わりにドライヤーを使用して行います。
スキンタッチは、どのご家庭にもある道具を使いツボを刺激することで、お子さんがすくすくと元気に育つ力をサポートしています。

スプーンでは、皮膚を軽く擦ることで気の流れを良くします。
歯ブラシは、頭にたまった熱を抜くために使います。ドライヤーは冷えを取り除いたり、水はけを良くしてあげるために使用します。またスキンタッチでは、お子さんの体質を主に4つに分類しています。「肝タイプ」「脾タイプ」「肺タイプ」「腎タイプ」です。

▼肝タイプ
やんちゃで、イライラ、眉間に青筋があり、いわゆる疳の虫の子です。
▼脾タイプ
胃腸が弱くお腹の調子を崩しやすく、口の回りが黄色かったりします。
▼肺タイプ
色白で風邪を引きやすく、また肩甲骨の間に産毛が、はえていたりします。
▼腎タイプ
怖がりでおねしょをしやすく、足や腰を触ると冷えていることが多い子です。

これらの体質に合わせて、スプーンや歯ブラシ、ドライヤーを使って軽く刺激してあげます。すると、疳の虫の症状が軽減したり、風邪にかかりにくくなったり、お腹を壊しにくくなったりしていきます。ここでポイントとなるのが、出来る限り軽く刺激をするということです。
お子さんの場合は、成長するためのエネルギーが強いため、わずかな刺激でも体調を整えようと身体が反応します。その力を引き出してあげるのがスキンタッチです。

スキンタッチは、健康増進や日頃の健康管理に役立ちますが、病気を治すものではありません。治療が必要な症状の場合には必ず病院や鍼灸院を訪れて下さい。

鍼灸の普及活動のために鍼灸師の有志が集い全国にスキンタッチ会があります。
もし興味がある方は是非、お子さんと一緒に教室に参加してみて下さい。

※スキンタッチは、ご家族でお子様の健康管理のために行う技術です。スキンタッチの指導は鍼灸師の資格が必要になります。

▼参考文献
「毎日5分!親子スキンタッチ健康法―赤ちゃんから10歳までの対処法」
著者:大上勝行
亜紀書房
http://www.akishobo.com/

▼ホームページ
徳島県(社)徳島県鍼灸師会 親子スキンタッチ会
http://s-touch.net/