ヨガやマッサージだけじゃない! アーユルヴェーダ5000年の奥義 PART.7

アーユルヴェーダにおけるドーシャの体質的特徴には、「ヴァータ」「ピッタ」「カファ」の3つがあります。
前回まで、空と風の元素である「ヴァータ」と、火の元素である「ピッタ」についてご説明しました。今回は、水の要素である「カファ」をご紹介します。

ドーシャとしてのカファは、水のエネルギーとされ、「水」と「地」の元素から構成され、 重・冷・遅・油・緩といった性質を持ちます。 身体においては結合エネルギーとして、肉体の構造や体力の維持、同化作用といった働きを司っています。
カファは身体における骨格・構造と同化システムにおいて必要な潤滑油の働きを行うのと同時に、体細胞の繋がり維持する働きも行っています。
カファ体質の人は、物静かで落ち着いていて、忍耐強い性格です。慈愛に満ちて献身的でもあります。 一方で、おおざっぱ・鈍感、物事への執着心が強いといった面もあります。
身体的には、一般に体格がよく、体力・持久力にも優れていおり、重労働にも耐えられます。太りやすい体質でもあり、運動不足から肥満になりがちです。

▼カファ体質の特徴

<構成元素>
・水元素
・地元素

<身体上の主な作用>
・身体形成
・免疫
・同化

▼身体的な特徴

一般に体格がよく、肩幅・腰も大きい。大柄、骨太。
太りやすい体質で、体重も比較的重い。
色白で、肌質は冷たくしっとりしていて滑らか。比較的丸顔で顎もしっかりしている。
髪は黒く艶がある。白髪にはなりにくい。
目は大きく、まつげも長い。歯は大きく、歯並びも揃っている。
体力や持久力に優れ、我慢強い。

▼性格的な特徴

特徴 物静かで穏やかな性格。忍耐力があり、慈愛に満ちている。
言動はゆっくりしている。物覚えは早くないが、一度覚えたものはなかなか忘れない。
物事をコツコツと辛抱強くやり通すことができるタイプ。
保守的な面や執着心が強くなる傾向もあり、独善的になる場合もある。
カファの性質から何事も蓄積する性格もあり、お金を貯めるのが上手な面もある。

▼カファ体質の方の食事

カファ体質の方は太りやすい傾向が多いため、特に食事の量や内容には気をつけていく必要があります。
代謝を活性化させて体を温めるようなスパイスを使った食事をゆっくりと時間をかけてとることが勧められます。
なるべく苦味や渋味、辛味を重点的に、炒めたり、温めたりした食事をとることが大切とされます。
また甘味や酸味の強い果物、水分を多く含んだ果物はさけ、渋味や乾燥したものがとることが望ましいでしょう。

お勧めの食事
温野菜。サラダの場合はスパイスをかけたもの。
豆料理、豆腐、豆乳。豆類、インゲン豆、レンズ豆。
よく熟した果物(パパイヤ、マンゴー、アプリコット、クランベリー、桃、梨など)。
スパイスは、ショウガ、レッドペッパー、胡椒、コリアンダー、フェヌグリークなど。
鳥肉、卵(揚げ物等は控える)。非加熱の蜂蜜。

控えたほうが良い食事
塩分の多い食べ物(醤油、味噌、塩など)。
肉類、卵。揚げ物。
乳製品。脂っこい食べ物。冷凍食品。
果物(バナナなど)。
ココナッツ油。ナッツ類。

出典:アーユルヴェーダライフ