いったい誰に話しかけているの?~テレビに向かって叫ぶおじさんたち~

テレビに叫ぶ。 最近では見られない昭和の名残のような謎文化。

次のニュースです

テレビにキレるおじさんは、他にも問題があるように感じます。
それは「次のニュース」です。テレビのニュースは次々に話題が変わって行きます。時間帯によっては同じ話題を取り上げることもありますが。

「次のニュース」の何が問題かと言うと、テレビにキレるおじさんは、話題が変わると、その話題に対してもキレ出すのです。
話題が変わるたびに「けしからん!」とか「愚か者!」とか「地獄に堕ちろ!」とか叫ばれても、はっきり言えば同じ部屋にいる人からすると迷惑極まりないものです。
でも、怒りのエンジンには火がついたまま暴走しているので、下手に横やりを入れようものなら、今度は自分が標的にされてしまう危険性すら出て来ます。

まるで「ニュースを見るたびに怒りが込み上げて叫びたくなる」と催眠にかけられたような状態です。
実際は誰も、そんな催眠は使っていないだけに困ったものです。

ただ、ニュースが一段落してCMになったりドラマやアニメが始まると、さっきまでの怒りは何処に行ったのか、普通の状態に戻っているのが不思議でもあり、おもしろいところでもあります。
それこそ催眠ショーのようですよね。

 

せっかくなので頭の整理をしましょう!

ニュース1つ1つにキレているおじさんに提案があります。
自覚のある人はぜひ参考にしてみてください。

☆本当はテレビにキレたいわけじゃないんだ……

本当はテレビにキレたいわけではなく、仕事やプライベートの事で悩みや問題を抱えている人。
ストレス発散に何でも良いから当たり散らしたくなる気持ちはとてもよくわかります。
話を真剣に聴いてくれる人がいなければなおさらです。

でも、まずは誰かに話してみてください。
信頼できる友人、同僚、上司、家族。誰でも良いです。
そういう人がいなかったり、恥ずかしくて言えないという場合は、信頼できるカウンセラーやセラピスト、コーチ、占い師、宗教家に相談するのも良いと思います。

残念ながらどんなにテレビにキレたところで根本的な問題は解決しません。
もし、家に小さな子供でもいたら「テレビをつけると凶暴化するから怖い……」という恐怖心を植え付けてしまうかもしれません。
まずは、信頼できる相手に自己開示することをお勧めします。

☆本当にニュース1つ1つに思う事があるんだ!

テレビは、視聴者が考えをまとめるまでの時間はくれません。
そしてニュースは次々と更新されて行きます。
だから、ニュースに何らかの感情が湧きあがってくることは悪いことではありませんが、ネガティヴな感情を単語で言語化して叫んだところで、何の役にも立ちません。
気になるニュースがあれば、記憶しておくなりメモを取るなりして、後で自分なりに感じた事や思った事を書きだしてみると良いでしょう。

「だから○○はダメなんだ!」で上から目線でダメ出しして終わってもあまり意味はありません。
せっかくなので、何がダメで何をどうすれば良くなるのかを具体的に考えて、わかりやすくまとめてみると良いでしょう。
良い意見がまとまったと思えば、それこそSNSで情報を発信してみれば楽しいかもしれません。
『テレビを見てキレるおじさん』はなく、思慮深く分別のある人だと思って貰えますし、それこそよりよい議論や交流が出来ると思います。
良い意見を出し続ければ、もしかしたら自分がテレビに出る側になれるかもしれませんし、運が良ければ雑誌に取り上げられたりするかもしれません。

テレビに叫ぶ。
最近では見られない昭和の名残のような謎文化。
でも、今は21世紀です。
怒りの感情は大切です。
だからこそ、怒りの本質を履き違えて周囲(特に家族)に迷惑をかけないようにするのも大切かもしれません。

 

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