『サルでもわかるハリィー先生のアヴァンギャルドな東洋医学講座』第二話.
~人類の医はタッチから~

鍼治療の原初のスタイルから、現代の革命的な鍼治療の進化について、SF映画の傑作と呼んでいい素晴らしい作品を参考にお伝えします。
『サルでもわかるハリィー先生のアヴァンギャルドな東洋医学講座』第二話.<br>~人類の医はタッチから~

 

『ハリィー先生とトリ子さんのサルでもわかる治療院でのひとこま』

トリ子さん(以下 
「イテテテテッ、って、ハリィー先生、そこ、そんなに押したら痛いってば! なんなの、その押すとやたらと痛いツボは。オーッ、痛っ!」

ハリィー先生(以下 
「だはは、このツボこそが、かのアイスマンがクールなタトゥーを施した名所中の名所、そのツボ名はコ・ン・ロ・ンな~り~」

「コ・ン・ロ・ンな~り~って、あのね、先生、患者さんが痛がってるのに、そんな上から目線で偉そうに口上を読み上げてどうすんのよ、まったく。『東洋医学は究極のおもてなし』が口癖の先生らしくもない。そんなんじゃあ、ハリィーフリークの女性ファンがブーイングよ」

「あっ、ちょっと滑ったかな(笑)うんだぁね、痛いだけでは、単なる拷問。でも指圧の妙味は痛いけど気持ちいいの『イタキモ』にあり。で、さて、アイスマンがこの足首のコンロンというツボに鍼を刺して、そこに血止めの煤をすりこんだという仮説はいまだ確定はできないけど、すでにそんな鍼治療めいた原始医療が5200年前の欧州はチロル地方で、いや、はるかそれよりも前に世界中で行われていたとすると、これはやはり驚天動地のコペルニクス的スクープです」

「いいわねぇ、また前振りもそこそこに、いきなり本題突入だわ(笑)アイスマンがいざないし、前人未踏のニッチ領域、原始医療の全容とはいかなるものか? いよいよアヴァンギャルドなフロンティアに一歩踏み込みます!」

 

『人類の医はタッチから』

「ねえ、トリ子さん、映画「2001年 宇宙の旅」は観たことあるよね?」

「もち、あるわよ。SF映画の傑作と呼んでいい素晴らしい作品よね。ディテールまでハイレベルな美意識が貫かれていて、ビジュアルとして観ても、スゴク心地いい」

「うん、そうだね、あの冒頭の第一幕の『人類の夜明け』のビジュアル感なんか、ほんと惚れ惚れする程に美しい」

人類の夜明け_334684031

 

「フフフ、先生がこの映画のネタを振ってきたということは、この映画のなかに何かアイスマン的な原始医療を読み解くヒントになる素材があるってことね?」

「まったくもって、トリ子さんの勘は冴えてるね! その通り。この映画には原始医療を読み解くうえでの非常に重要なヒント、キーワードが含まれているんです。そのキーワードが何なのか? ひとつ、トリ子さんにその謎解きに挑戦してもらいましょう」

「オーケー、では、キーワードの解読に挑んでみるわね。この映画は3つのシーンで構成されていて、冒頭が『人類の夜明け』でスタートして、中盤が月面のシーンで、最後が木星付近で終わるんだけど、普通は映画の主人公は役者が演じるものだけど、この映画の主人公は役者ではない。そう、あのなんのメタファー(暗喩)なのか? が謎の物体モノリスこそが、この映画の主役なのよね。う~ん、だからモノリスが意味するメッセージがキーワードになるのかしら?
最初のシーンでは、原始人類の猿人たちがモノリスにびっくりしてギャーギャー騒いで、おっかなびっくりモノリスに触れて、やがて猿人全員がモノリスにペタッとくっついちゃう。セカンドシーンの月面では、月面の地下から発見されたモノリスに科学者が触れようとすると、科学者の耳がキーンとなって……。それで最終章のエンドシーンでは年老いた宇宙飛行士がベッドの足もとに浮かぶモノリスへと手を触れようと伸ばすと、……。アッ、そうか、わかった! もしかして、指で触れる、タッチという言葉がキーワードなの?」

「いやいや、さすがにスピリチュアルな世界にも造詣が深いトリ子さんだけあって、お見事な謎解きでした! そうなんです、自分はこの映画の隠されたキーワードはタッチである、と確信しているんです」