神主のカウンセラーが神社カフェで語る「太古の神社での、占いと癒しの世界」PART.2

神々に満ちた世界 ―八百万の神々―

東京・高田馬場の「占いヒーリングカフェ 神々の森神社」を運営している、神職・カウンセラーの北澤と申します。「近代以前の文化(特に神道文化)が持っていた、心を癒す流れを取り戻し、現代的な心理学やヒーリングと調和させる」ことを目標に、神社・占いカフェ・カウンセリングルームが一体となった施設(神社カフェ)を運営しています。連載で、太古の神社で行われていたと思われる、心を癒す方法についてお書きしていきます。

神々に満ちた世界 ―八百万の神々―

◆神社について
明治以前、ほんの150年以上前の「神道」「民間信仰」のあり方は、いろいろな資料や研究を見る限り、今とはまったく違っていたようです。まず、神社の数が、大きなものでも今の3倍以上( 20万社以上 )あり、小さな祠( ほこら )などは無数にありました。今はこれが7万社くらいになり、明治初期にたくさんの社がなくなってしまっています。江戸時代の文献では、「江戸には辻ごとに稲荷や土地神の祠がある」と書かれています。まさに八百万の神々と感じられるような状況だったのではないでしょうか。 神々の森神社がある高田馬場の古地図を見ていても、どうも祠や社があったようだと思われる場所が多くあります。こうしたものは、今では消えてしまいました。

◆神々への感覚
また、神社仏閣の神職者以外にも、流れ巫女・御師・その他様々な呼び方や立場の方がいたようですが、民間神職者が多くいました。占い・カウンセリング・ヒーリング・ボディワーク等を含む、現代のホリスティック産業のような文化の担い手だったのではないかと考えられます。さて、こうした人々によって、どんな光景が広がっていたのでしょう。

◆神降ろしについて
ごく一例ですが、いま江戸初期の文献を見ますと、次のような内容があります。

・悩みをかかえた女性が、流行りの稲荷神に導きを求めていた。しかし、実際、いま自分を守ってくれている神は今は何なのかを道人(神社に所属しない神主のような人)に相談した。その道人は、女性について感じ取りを深めたところ、稲荷ではない神が守っていたので、その旨を伝え、祈願した。女性はより元気になった。

江戸時代以前、こうした、神降ろしと呼ばれる、人の中にある神々を感じ取って語るような話が至る所に出てきます。

◆神々を感じるとはどういうことか
上のような話は、現代で言われるような(そして、意外に気にする人は多いのですが、「 迷信 」だとも思われているような)、「 狐が憑いている」「お墓をしっかり拝んでいないから 先祖のたたりが 出ている」というような憑き物の話ともかなり違います。こういう憑き物信仰というのは不安感が根本にあります。霊的なものを捉える時の、むしろ現代的な感じ方ではないかと私は捉えています。

上に出てきたような事例は、もっと前向きに、心のありようを捉える感じ方として、神を捉える方向性です。このような感じ取りは、決して、いわゆるテレビなどで言われる「霊能」などの特殊能力ではありません。日常生活での様々な印象を、少し丁寧に感じた時に誰にでも感じられるものです。そう思うだけでも、色々なことに気づかれる方もいらっしゃると思います。まさに「八百万の神々」として、神々とともに共存する世界があったことは間違いないと思います。

◆神々と共に在る文化
混沌とはしていますが、とても豊かなさまざまなところで活かされる霊性を感じる文化を、この国は持っていたと思います。いろいろな資料を見ていますと、こうした霊性の文化は、生活に密着し、親しみやすいとともに、とても純度の高い、聖なる雰囲気を持っていたと予測できます。

「神々の森神社」では、こうした、親しめる雰囲気と、純度の高い聖なる雰囲気が、ともに実現できたらいいなと思っています。

■占いヒーリングカフェ 神々の森神社■

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