ドキュメンタリー映画「ディオールと私」の中に感じたスピリチュアル【後編】

まるでファッションショーを一番前の席で観ているかのような迫力を味わえる映画!

■シネマレビュー後編

一流のブランドのバックステージを支える
素晴らしき人々の姿に感動!

この映画でわかる、1枚の美しいオートクチュールのドレスが出来上がるまでの様子は本当にわくわくします。私もただの国際アロマセラピストじゃないミシンや手縫いで衣装も小物もWIGも作るクリエイターの端くれですから、とっても共感しますね。(笑) 伝統ある一流のブランドの舞台裏がすべて見られるこの映画は、クリエイター気質のある人にとってはお宝ですよ! すばらしい伝統を支え続けているクチュリエール(映画を見るとわかりますがこの方たちを日本語でお針子と表現するには失礼すぎる!)の情熱・精神力とそのすばらしい能力、仕事の的確さ。老舗ブランドのオートクチュールに携わる人達の仕事ぶりとクリスチャン・ディオールのレジェンドストーリーは、必ずあなたの奥底に眠る美意識を高め、きっとこのブランドを愛し始めてしまうかもしれないです。(笑)

一流の人達のエネルギーが込められて、いろいろな苦悩やアイデアが入り混じった魂のドレスの一つ一つ。何人もの一流のヘアスタイリスト、メイクアップアーティストのよってクリエイトされたもちろん一流のモデルたちが着用し、莫大なお金をかけた一流の舞台演出は圧巻! それぞれの部屋がそれぞれのカラーごと生花で天井まで埋め尽くされ、各部屋ごとに香りが違う贅沢を極めたすばらしい会場なんです。このような世界の頂点に立つようなすばらしいファッションショーが、まるで自分もそのショーに招待されて、フロントロー(一番前の席)に座ってみているかのように映画で体感できるのは、本当に感動ものでした。だから、何百年たった今でも、このブランドは人々を魅了してやまないのですね。

サブ6

映画の中の2012年秋冬オートクチュールコレクションで作られたのは54体の作品です。ストーリーを見るとわかりますが、「コレクションの本番直前のぎりぎりまであきらめない!」というラフの意気込みがよくわかります。不可能だって周りが言ったことを可能に実現したラフ・シモンズとクチュリエールさんたちは、最後の最後まで応援したくなる。一般の人達の想像を絶するような試行錯誤のもと生み出された奇跡の作品それぞれ、オーラが輝いています。(スポットライトじゃないですよ。みたらきっと波長の合う人や敏感な人なら輝きを感じますよ)そして、あなたが美しいと思うものやすばらしいと感じるものは、きっとあなたの波動レベルをあげてくれはず。

そして最後のキャットウォークのシーンは必見! コレクションの会場には、NYで馴染みの深い、私も何度かファッションショー会場やパーティーで出くわしたことのある人たちが登場したからです! そこが、私の一番の興奮シーンだったかもしれない!(笑) 瞳孔が開いていました! アメリカンヴォーグ編集長アナウィンターマーク・ジェイコブス、女優シャーロン・ストーンアナ・デラルソは実際にあったことがあるし、元フレンチヴォーグ編集長カリーン・ロイトフィールド、ベルサーチのドナテラ、Lanvinのアルベール・エルバス、NYのデザイナーのダイアン・フォン・ファスティンバーグもいて「I came just for you!」って同じベルギー出身のラフに挨拶しているシーンが。偶然その日、私は彼女のワンピースを着ていた!

サブ5

最後のシーンをみたら、また過去の記憶が鮮明に甦ってきた。NYのメルセデスベンツの大テントで毎シーズン行われた様々なコレクション、ウィーンのエイズチャリティーLIFE BALLまで……なんだか、過去現在が入り乱れ、パリコレには一度もいったことがないのに自分もその場にいるようななんともいえない喜びと快感にあふれたのです。

そして、この映画鑑賞後に素敵な引き寄せの法則が働きました。

映画の興奮で眠れなかった私。その日の明け方3時過ぎです。NY時代の恩人だったカルチャークラブのボーイジョージから来日中だったシンディーローパーを紹介してくれるというメッセージがツイッターで送られてきたのです。

そして後日、日本語で書いたその出来事のツィートをフレデリック監督がお気に入りに追加してくれました。

これはある意味、この映像を見てワクワクする私の波動が彼らを「引き寄せ」たのではないか? そんなスピリチュアルな出来事もおまけについてきました。

ファッションやフランス好きなあなたも、映画をみたらそんな体験できるかもですよ。

【作品情報】
『ディオールと私』

監督:フレデリック・チェン(ダイアナ・ヴリーランド 伝説のファッショニスタ)
出演:ラフ・シモンズ、Diorアトリエスタッフほか
2014年/フランス/DCP/ビスタサイズ/90分/仏語・英語/日本語字幕:古田由紀子
配給:アルシネテラン、オープンセサミ 提供:アルシネテラン、オープンセサミ、Bunkamura
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本 協力:ユニフランセ・フィルムズ

2015年3月14日(土)、Bunkamuraル・シネマ他全国順次ロードショー
©CIM Productions