もうすぐハロウィン!~カボチャのオバケのお話~

ハロウィンと言えばカボチャのオバケ

もうすぐハロウィンですね!ハロウィン、好きですか?私は、ハロウィンが大好きです。あちこちに可愛らしいカボチャさんやオバケさんが飾られて、見ているだけでワクワクしてきます。

ハロウィンと言えば、子供たちがオバケの仮装(今ではコスプレと呼ぶのでしょうか?)をして、大人たちに「トリック・オア・トリート!(お菓子をくれなきゃ、イタズラするぞ!)」と言って街中を歩き回るイメージがありますよね。・・・とは言っても、日本では街中を・・・というより、大型ショッピングモール内を仮装して歩き回る(お店の企画として)など、ちょっとニュアンスが違うかもしれませんね。

ハロウィンの日に仮装してケーキ屋さんに行くとプレゼントがもらえるとか、「トリック・オア・トリート!」と言うと、本当にお菓子がもらえるとか、日本でも本格的にハロウィンが定着してきた気がします。残念ながら、大人はダメだと思いますけど・・・?!ああ、チビッコは良いな~!羨ましすぎます。

それはそうと、ハロウィンといえばオレンジ色のカボチャのオバケがお馴染みですよね。今回は、そのカボチャのオバケのお話をします。

あのオバケ、絵などで見るとカボチャ頭の印象が強いですが、元々は人間だったそうです。彼の名前は『ジャック・オー・ランタン』と言います。ランタンを持ったジャックという意味です。最近では馴染みが無いかもしれませんが、少し前まで日本では『提灯ジャック』と呼ばれていたこともあります。確かに、ランタンといえば提灯と訳すのかもしれませんが、提灯というと、ハロウィンというより『盆踊り』の会場に飾ってあるアレのイメージになってしまいますよね。それはそれで、面白いですね。

では、さっそくジャックの話でもしましょうか・・・。フフフ・・・。

これはアイルランド(もしくはスコットランド)の古いお話です。昔々ある所にジャックという嘘が得意な男が住んでいました。彼は悪事の限りを繰り返し、そして寿命が尽きました。ジャックは悪人でしたので、地獄行きが妥当ではあったものの、なんと!悪魔さえも唆して、地獄に行かないで済む契約をしていたのです。

めでたし、めでたし・・・と、行きたいところですが、話はまだまだ続きます。早速ジャックは天国に行こうとするわけですが、やはり悪人だったので、天国では門前払いされてしまいまいた。ジャックは行き場を失ってしまいました。結果的に、ジャックはこの世とあの世を行ったり来たりしながら、安住の地を探し求めて彷徨うだけの存在になってしまったのです。

カボチャではなくカブだった!?

その頃、カブに憑依したとか、カブで作ったランタンを持ち歩くようになったことから『ジャック・オー・ランタン』と呼ばれるようになったそうです。ちなみにジャック・オー・ランタンは、生前のように悪さをするという話は聞いたことがなく、どちらかといえば時々、迷い人に道案内してくれるなど、ちょっぴりイイヤツになったという話を耳にしました。少々気の毒な方ではありますが、極悪非道のモンスターのような扱いにならず、みんなに愛され親しまれるようになって良かったですね。

え?!カボチャのオバケの話をしてくれていたのに、カボチャが話の中に一度も登場しないのは何故かって?!それは、鋭い質問ですね。その通りですよね。ハロウィンといえばカボチャ。・・・にも関わらず、今の話にはカボチャが出てこない。変ですよね。

カボチャは魔除け効果があって・・・とか、そんな話も有名ですよね。実はハロウィンとカボチャの関係はアメリカにあります。アメリカというと世界中とつながっている先進国のようなイメージがありますが、まさにその通りです。ジャックの物語もアメリカ経由で話が変わってしまったのです。アメリカではカボチャがよく採れるらしく、カブよりもカボチャの方が馴染みやすかったようです。そこで、登場するアイテムの設定が微妙に変わってしまったようです。ちなみに、ここではカブと言いましたが(これは日本的なイメージでお話しました。)、厳密には『ルタバガ』という野菜です。カブに似ていますが、少しだけ形が違います。

そう考えると、『提灯ジャック』も、どこか変ですが、『カボチャのオバケ』も変ですよね。国によって、文化も違いますし、そういう違いに興味を持ってみるのも楽しいかもしれませんね。

それでは、楽しいハロウィンを・・・!

トリック・オア・トリート!大人だけど、お菓子をくれるなら大歓迎です!